リバーズ・エッジのレビュー・感想・評価
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見て違和感に感じた事を中心に。
まず私はリバーズエッジ の大ファンであり岡崎京子を凄く好きだ。
そんな私は、原作である岡崎京子のリバーズエッジ に比べると、映画リバーズエッジ は物足りなく感じた。
理由はひとつ。
映画化脚本化するにあたり、キャラクターの存在意義やアイデンティティが薄くなってしまったからだと思う。
例えば、映画を見てもなぜハルナはタバコを吸うような人間なのかが見えてこないのだ。
原作では、ハルナの人間性や思考が表現されているからこそ、のすべての行動に納得し共感する。
しかし映画では、ハルナの表現を二階堂ふみによる演技に任せている分、行動とキャラクターが乖離しているように感じた。
こういった指摘は、他の人物にも沢山当てはまるはず。
コヅエを例にとると。
果たして、コヅエは映画の中で話すような視点から世界をみているのかという疑問。
たしかに映画のコヅエは分かりやすい。
しかし、私は原作を読むからに、親子関係や芸能界的視点だけではなく、もっと世の中の真理を冷静に見ていると読み取った。
だからこそ、好意を寄せるハルカに対し、あの場面であのような行動を取るのではないだろうか。
監督が、映画リバーズエッジ を通じて表現した事はあったと思う。
しかし、そんな哲学はリバーズエッジ を使わずとも表現できるのではないか。
もっと岡崎京子のリバーズエッジは、鋭く様々なひとにとって大切な作品だったはずである。
役者たちの作品に対する想いが強いと感じる
高校生は心も身体も半分大人であり、半分子どもある。
今を生きることの必死さと、将来の夢や不安を抱える彼らの葛藤が生々しく描かれていて、ちょっと背伸びをし過ぎた高校生の物語という印象。
ただ単にエロさやバイオレンスな作品という印象を強く出さないようにしていると感じた。
最後はスッキリもしないし、かといってモヤモヤする訳でもない。個人的にはこの先の彼らの人生がどのようになっていくのかを考えてしまう。
20年前という時代設定もあり、フッションや家具や家電などが時代に合わせていて違和感がなかった。
山田は渋谷系男子の代表的な見た目で、主題歌がオザケンなのも納得。
役者たちは皆若いのに身体を張った演技で、この作品に込める想いの強さを感じた。
閉塞感の中で暴発する衝動。
原作は岡崎京子。
90年代、スマートフォンも無い時代の高校生達の群像劇。
ハルナ(二階堂ふみ)と河川敷の遺体というのは秘密を共有する、いじめられっ子でもゲイの山田(吉沢亮)
摂食障害乗せてモデル(SUMIRE)
暴力的な観音崎(上杉柊平)とセックスで繋がるルミ(土居志央梨)
山田を狂信的にも愛するカンナ(森川葵)
澱んだ水が流れ込む川の近くで、日常にある暴力とセックスとドラッグ。
閉ざされた高校の中で暴発する衝動。
それぞれの思惑が複雑に絡み合い意外な展開を迎える。
二階堂ふみと土居志央梨は惜しげもなくフルヌード。吉沢亮は男相手の売春もする役で、全員体当たりの演技。
衝撃的な作品。
ベルリン国際映画祭にも出品されて、どんな評価を受けるんだろう。
静かに激しく
殴られたような鮮やかな痛々しさが鑑賞後に襲う。すごい。私みたいな闇を抱えた青春時代を過ごした人間には痛いくらいしみる。殴られてるのに満たされてるみたいな不思議な感覚。生きてるのか死んでるのかわからなくて、彼らにとって暴力が痛めつけてまた救いを求める手だったのかな。登場人物へのインタビューが良かった。彼らの持ち物が彼らの心を表してるようで。二階堂ふみさんのハルナの淡々としているのに感情的なところに共感した。吉沢亮くんの山田くんはミステリアスだけど、純粋で胸がキュッとする。サッカーに打ち込むトオルくんを見つめるまっすぐな瞳に泣けてくる。トオルくんは吉沢くんがインタビューで話していたように今の俳優だと竹内涼真くんみたいなキラキラしたスポーツ万能の好青年で、彼に惹かれるいじめられっ子のゲイの山田くん。山田くんと付き合ってるカンナの明るくてうざったい感じ、わかるなぁ。いるいるって思いながら見てた。暴力に溺れるハルナの彼氏の観音崎とか、男と体の関係を結ぶルミとか、摂食障害の人気モデルのこずえとか、今の時代にはちょっとリアリティを感じないような登場人物の言葉が刺さる。傷だらけの10代の頃が肯定されたような気がした。
20年前の青春
perfect. 素晴らしい、 役者、芝居、カメラ、音、色、光 そ...
原作の世界観がそこにあった
原作の空気そのまま
岡崎京子先生は天才
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