「ただの総集編じゃない」劇場版 響け!ユーフォニアム 届けたいメロディ ローチさんの映画レビュー(感想・評価)
ただの総集編じゃない
ただの総集編じゃない。視点を主人公から物語のキーパーソン、田中あすかに移したストーリーの再構成だった。
TVシリーズではなかった新シーンも以外と多いし、なにより全国大会の演奏シーンをフルで見せて(聴かせて)くれる。やはり演奏シーンあってこそ、あの結果の苦々しさが意味を持つ。
TVシリーズは群像劇のような趣だが、この映画版は、久美子とあすかの物語に絞っているので、2人の姉妹に似た親愛がとても細やかに描かれていて、より深い感動を味わえた。
作中、一番つかみどころのないキャラだった田中あすかの幼少時代のエピソードが主に追加され、彼女がより共感しやすいキャラとなっているし、久美子があすかに対して姉にも近い感情を抱いていることが、構成の妙でTVシリーズよりも伝わりやすい。
何より演奏シーンはやはり劇場で体感するべき。
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