「見えざる手は、何を掴むのか?」女神の見えざる手 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
見えざる手は、何を掴むのか?
人格者が、功労者とは、限らない。功労者が、人格者とは、限らない。…乱世の奸雄と云われた人が、好んだ言葉です。
歴史に名を残す人は、自らの行いの先に、何があるのか、わかったうえで、受け入れる覚悟があるから、名を残すんですかね。私のしたことは、50年後に評価される。…昭和の妖怪と云われた人が、遺した言葉です。悪名と引き換えにしても、やり遂げたいことがあるのは、英雄の条件?、不幸の始まり?。
裁きの女神、テーミスは、目隠しして、罪を量る天秤を用いるそうです。周りに惑わされない為です。本作を観たテーミスは、先の見え過ぎる彼女の行いと、銃弾が溢れる世界を、どのような天秤に掛けるのでしょうか?。
義を貫くことで、人を騙し傷つける後味の悪さは「外事警察」並みです。社会的報酬より、自分の正しさ、したいことを選んだ彼女の人生は、間違いだったのでしょうか。ただ、そんな彼女を、損得勘定なしで守ろうとする人がいるあたり、映画とは、ありがたいものです。
いずれにせよ、かつてこの国に、刀狩りがあったのは、僥倖かも。少なくとも、ライブ会場に、銃弾の雨が降り注ぐことは、なさそうなので。
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