SHIDAMYOJIN

劇場公開日:

  • 予告編を見る
SHIDAMYOJIN

解説

伝説的パンクバンド「THE STALIN」の遠藤ミチロウが民謡、盆踊りが魅せられ結成した民謡パンクバンド「羊歯明神(しだみょうじん)」の活動を中心に、遠藤ミチロウの現在を切り取ったドキュメンタリー。2011年の福島第一原発事故から4年後の終戦記念日、新バンド「羊歯明神」を結成した遠藤ミチロウが立っていたのは、福島県いわき市川前の山奥に建てられたやぐらの上だった。30年以上も開催されなかった盆踊りの復活に、志田名地区に暮らす住人たちがやぐらの前に集まってくる。ここは原発事故後に発見されたホットスポットで、そこに暮らした若者たちが避難した後に残った老人たちが放射線衛生学者とともに汚染地図を作成した地区でもあった。「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」で監督を務めた遠藤が、今作では映画作家の小沢和史と共同でメガホンを取った。

2017年製作/64分/日本
配給:北極バクテリア
劇場公開日:2017年5月27日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

フォトギャラリー

映画レビュー

3.5羊歯明神!

2018年8月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

またまたいい映画に出会ったよ。
シネマテークさんで「羊歯明神」見終わった。
音楽の持つ寛大さとか優しさとか勇気とか。
すべてをひっくるめて結びつけ、つながっていく命の輝きみたいなもんがそこにはあった。
遠藤ミチロウ。
スターリン時代のパンクな人だっていうことくらいしか知らなくても、福島の名も知らぬ限界集落(志田名=しだみょう)の盆踊りや民謡や伝統のドキュメンタリーだったり、身近な豊田の橋の下世界音楽祭でばっちり遭遇してるシーンが絡んでたり、そもそもが福島出身のミチロウ氏が原発事故に向き合って生まれたドキュメンタリーという、知らないことだらけなのに観ておかないわけにはいかない内容だった。
原発事故といえば、若い世代は逃げることが大事だけど、国の指定によって放射線量が高くても見捨てられたエリア(ホットスポット)にはお年寄りだけが住んでいる。
高齢で農業もできず、未来がないかのように見える志田名に、光が射した。
ジッチやバッパの顔がほころび、いきいきと踊りだし、お盆には孫たちが帰ってきた。
音楽的な偏見はないようであったり、食わず嫌いなこともある。
橋の下世界音楽祭は、そんな垣根を一瞬にして吹っ飛ばしてしまうお祭りで、レゲエもハードコアも民謡もアフリカンもみんな客層がごった返して盛り上がる。
音楽にはそんな目に見えないチカラがあるから、志田名のお年寄りにもあのミチロウ節が突き刺さりながらあたたかく染みこんでいった。
祭りのもつ本来の意味。
祭りのもつ本当のチカラ。
それを橋の下でもたくさん見てきたし、バンド羊歯明神にもしっかり見ることができた。
人は窮地に立ったとき、どうするとかどうしないといけないに向かってがむしゃらになって立ち行かないことがあるけど、なーんも考えんと心が一つにつながればどうにかなる、前に進めるんだってゆうのが伝わってきた。
ありがたや、しだみょうじん!

コメントする (0件)
共感した! 0件)
fuhgetsu

5.0志田名(に住まう)人

2017年6月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

政府も行政もアテにしてたら、棄民政策の対象にされる。そうなる前に自分達で自らを生かす行動をする。Do it yourselfの精神を限界集落の老人たちに見出したドキュメンタリー。可能性を見付けるために自らが動き出したとても力強い老人たちの映画でもある。その老人たちをサポートする遠藤ミチロウ氏の姿は謙虚な中にも芯の強さと表現者としての稀有なパフォーマーであることを如実に記録し、氏の素晴らしさを存分に伝える映像に感動する。一介のミュージシャンという枠を超えて行動するこのアーティストの感覚は、今後の私たちの行動における手本になるだろう。間違いなく、今の日本を代表するアーティストである。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
shanti

4.5中村達也✖️遠藤ミチロウ

2017年6月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

去年、仙台で「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」を観た。

上映後に生ミチロウがギターをかき鳴らしガッツリ唄ってくれて映画も最高だったしライブも最高だった。

"上映後、二人のトークショーは楽しかった"

本作の事よりか話は脱線しマクりでThe Stalin時代や再会の時やミチロウの事などお喋りタツヤが爆笑の渦で和やかに受け応えするミチロウと二人の対話が贅沢過ぎて最高だった!

「お母さん〜」の時はミチロウの凄まじさ存在感と唄の力に圧倒されたが本作は音楽の楽しさにミチロウ自身の活動に人柄と尊敬に値するしか無い人物像にヤラれてしまった。

国やニュースの報道など一体全体、何ヤッてんだよ!と怒りが込み上げてしまう現在の日本。

オリンピックとかそんなんじゃなくてヤラなきゃいけない事があるだろうがぁ!!

とミチロウはPUNKだけでは無い事を映画と活動を通して教えてくれた。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
万年 東一