劇場公開日 2017年5月27日

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SHIDAMYOJINのレビュー・感想・評価

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3.5羊歯明神!

2018年8月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

またまたいい映画に出会ったよ。
シネマテークさんで「羊歯明神」見終わった。
音楽の持つ寛大さとか優しさとか勇気とか。
すべてをひっくるめて結びつけ、つながっていく命の輝きみたいなもんがそこにはあった。
遠藤ミチロウ。
スターリン時代のパンクな人だっていうことくらいしか知らなくても、福島の名も知らぬ限界集落(志田名=しだみょう)の盆踊りや民謡や伝統のドキュメンタリーだったり、身近な豊田の橋の下世界音楽祭でばっちり遭遇してるシーンが絡んでたり、そもそもが福島出身のミチロウ氏が原発事故に向き合って生まれたドキュメンタリーという、知らないことだらけなのに観ておかないわけにはいかない内容だった。
原発事故といえば、若い世代は逃げることが大事だけど、国の指定によって放射線量が高くても見捨てられたエリア(ホットスポット)にはお年寄りだけが住んでいる。
高齢で農業もできず、未来がないかのように見える志田名に、光が射した。
ジッチやバッパの顔がほころび、いきいきと踊りだし、お盆には孫たちが帰ってきた。
音楽的な偏見はないようであったり、食わず嫌いなこともある。
橋の下世界音楽祭は、そんな垣根を一瞬にして吹っ飛ばしてしまうお祭りで、レゲエもハードコアも民謡もアフリカンもみんな客層がごった返して盛り上がる。
音楽にはそんな目に見えないチカラがあるから、志田名のお年寄りにもあのミチロウ節が突き刺さりながらあたたかく染みこんでいった。
祭りのもつ本来の意味。
祭りのもつ本当のチカラ。
それを橋の下でもたくさん見てきたし、バンド羊歯明神にもしっかり見ることができた。
人は窮地に立ったとき、どうするとかどうしないといけないに向かってがむしゃらになって立ち行かないことがあるけど、なーんも考えんと心が一つにつながればどうにかなる、前に進めるんだってゆうのが伝わってきた。
ありがたや、しだみょうじん!

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fuhgetsu

5.0志田名(に住まう)人

2017年6月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

政府も行政もアテにしてたら、棄民政策の対象にされる。そうなる前に自分達で自らを生かす行動をする。Do it yourselfの精神を限界集落の老人たちに見出したドキュメンタリー。可能性を見付けるために自らが動き出したとても力強い老人たちの映画でもある。その老人たちをサポートする遠藤ミチロウ氏の姿は謙虚な中にも芯の強さと表現者としての稀有なパフォーマーであることを如実に記録し、氏の素晴らしさを存分に伝える映像に感動する。一介のミュージシャンという枠を超えて行動するこのアーティストの感覚は、今後の私たちの行動における手本になるだろう。間違いなく、今の日本を代表するアーティストである。

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shanti

4.5中村達也✖️遠藤ミチロウ

2017年6月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

去年、仙台で「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」を観た。

上映後に生ミチロウがギターをかき鳴らしガッツリ唄ってくれて映画も最高だったしライブも最高だった。

"上映後、二人のトークショーは楽しかった"

本作の事よりか話は脱線しマクりでThe Stalin時代や再会の時やミチロウの事などお喋りタツヤが爆笑の渦で和やかに受け応えするミチロウと二人の対話が贅沢過ぎて最高だった!

「お母さん〜」の時はミチロウの凄まじさ存在感と唄の力に圧倒されたが本作は音楽の楽しさにミチロウ自身の活動に人柄と尊敬に値するしか無い人物像にヤラれてしまった。

国やニュースの報道など一体全体、何ヤッてんだよ!と怒りが込み上げてしまう現在の日本。

オリンピックとかそんなんじゃなくてヤラなきゃいけない事があるだろうがぁ!!

とミチロウはPUNKだけでは無い事を映画と活動を通して教えてくれた。

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万年 東一