アイリッシュマンのレビュー・感想・評価
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問題を解決する方法は拳銃しか無いと思い続けているのか?
アメリカという国はシンプルなのか…。
ルールを守らなかったり、反対の意見を唱える者を排除することしか考えないのだろうか。
不寛容さは連鎖を呼びかけ、自分とその家族を守る為には人殺しもやむを得ないと思考してしまう。
この映画で描かれた時代のみならず、アメリカの歴史はシンプルなのだ。何よりも歴史と呼べる程の月日の経過がない。急成長を遂げてしまった企業のように人間のありとあらゆる欲望が剥き出しのままに大人になってしまったガキのようだ。裏社会も表社会も変わりはない。
守るべきモノの為に銃を握るし、握らせる社会なのだろう。アメリカの歴史を知るためにこの映画を観たわけではない。
父親に向かって娘は言う。
何から守ろうとしたの?
スコセッシは、多分、僕にそう問いかけたんだろう。
グッドフェローズとフェイクと似た感じ。合わせて実録マフィア3部作
老人映画ではない!
スコセッシとデ・ニーロ、22年ぶりの黄金コンビに加え、夢のスター共演のマフィア映画とあっては期待せずにいられません!
多少の不安はあったものの、変わらない骨太な演出と演技で相性の良さを見せつけてくれた二人、また共演者とのアンサンブルも素晴らしい。現代と過去を行き来する複雑な展開もしっかりとした脚本と編集で分かりやすく、長尺ながら飽きずに(むしろ、のめり込まされた)観ることができました。
近年のコミック映画に苦言を呈したスコセッシ、最近では脇を固める役に徹してきたデ・ニーロとパチーノ、その存在すら忘れかけていたぺシとカイテル等が一同に結集し、老練の技でだらけ切った映画界に殴り込みをかけたような凄みのある映画でした。
悪党版フォレスト・ガンプ
申し訳ない。。。
寝ちゃった…長かった…
こちらも大変楽しみにしていたのですが、年末年始の昼夜逆転生活を正すべく、前日21時から翌日21時まで起きっぱなしにして、翌日夜に確実に寝て、翌々日の朝に起きる計画を実行中の中、見に行きました。
か、前日21時から起きっぱなしの上で午前9時半から上映は…、チャレンジした私が悪いですね。
案の定寝ました。でも後であらすじを読んでみるとそんなに寝てもいなかったようです。
ただ、寝る前後のぼんやりタイムがありますから、作品への理解はやはり下がります。
まあギャング映画がとっても大好きというタイプではございませんし、スコセッシ作品は『沈黙』が初めてだったような私ですから、眠くなくてもあまりはまらなかったかもです。
パパデニーロは娘アンナパキンにずっと許してもらえなかった、ということです。まぁしゃーないで。
アウトレイ爺達が織り成す男の生き様
監督も出演者もみんなおじいちゃんなのにかっこいい。スターというのはこういう人達の事なのだろう。
燻銀とは良く言ったもので、ただ黙って座っているだけで、オーラだけで場が持つのだから不思議だ。
あのおじいちゃん達--アルのパチーノのFワードの連発、デ・ニーロの困ったちゃん顔から出る冷酷さ、ジョー・ペシのゴッドファーザーぶり等、歳を重ねてより迫力を増しているように感じた。
観る前は、約3時間半もあるので正直長くてダレるかな、と心配していたが、ストーリーに引き込まれ長さは気にならなかった。
ただ、Netflix作品というだけあってか、映画というよりテレビドラマを大画面で見た、という印象。
画面は動というより静の印象が強く、そのせいか、クライム系映画の派手な動きが無い分、男達の心の動きが見えて良かったようにも思った。
ストーリーは実話に基いているようで、事前にその事件の概要を知っていたら、もっと楽しめるかもしれない。
男な一生をゆっくり観よう。
マフィア映画というより人間ドキュメンタリー
最初はマフィアの世界で起きるさまざまな駆け引きや事件がメインかなと思いつつ、
長いので途中休憩も挟みながら観ると(Netflixならでは)、
後半から少しこの映画の見方が変わる。
フランクが、マフィアとして生きその役割を全うしながらも、
晩年は、父親としての顔がのぞく。
そのときの、フランクの表情や一挙手一投足から目が離せなくなりました。
想像していたマフィア映画と違って、
1人の人生を見届けたような、ドキュメンタリーを観たような良い映画でした。
レビュー
名俳優を集めたけど、、。
言わずと知れたマーティン・スコセッシ監督&ロバートデニーロの「タクシードライバー」の黄金コンビ復活となれば、期待せずにはいられません。
結果としては、期待を上回る出来にはなっていないと感じました。円熟味を増した豪華俳優陣の演技は申し分ありませんが、ストーリーが単調でやや退屈になる場面も多くだらけてしまいました。やはり長すぎます。
女性が登場する場合がもっとあれば彩りが添えられて良かったのかなーと思ったりもしました。
ハーベェイカイテル、ジョーペシを久しぶりにスクリーンで見られたのが唯一の収穫かな。
二人のキレキレの演技がみたければ、「ミーンストリート」「レザボアドッグズ」」「ワンスアポンアタイムインアメリカ」をご鑑賞あれ!
1度目ではこの作品の深層美は理解できない。逆に偏見・過小評価される作品だね。しかし2度目から
絆が作られ、壊れる物語
物語は、フランクの回想を基に、時系列を入れ替えながら進んでいく。
大まかには、以下の3パターンのシーンで進む。
①フランクがラッセル・ジミーと出会い、マフィアとして「仕事」をこなしていくシーン(1950年代~1970年代)
②フランクがラッセル達と共に、車でデトロイトに向かうシーン(1975年)
③老いたフランクが、誰かに向かって語るシーン(おそらく2000年頃)
④死を待つフランクが、病院で最後の時を過ごすシーン
映画の冒頭はある病院から始まり、すぐに①②③のシーンが順不同に描写されていく。これはいつの時代なんだろうと考えながら観る中で、フランクはラッセルとジミーの頼みを受けて仕事をこなし、彼らと「ファミリー」になっていく。一方で、妻と娘達との食事シーンに笑顔はなく、娘がいたずらされると過剰に報復するフランクから、家族の絆は消えていく。
フランク自身は、自分は妻と娘を愛し愛されており、再婚しても娘は愛してくれていると考えている(少なくとも①②では)が、これが結末に繋がっていく。
ケネディ大統領就任、キューバ危機、ケネディ暗殺を経て、ジミーは「ビートルズよりも人気だった」絶頂から転げ落ちていく。加えて、フランクの「ファミリー」同士であるジミーとラッセルの争いは修復不能なレベルに達し、ラッセルはジミーの始末を決意する。フランクはジミーの「ファミリー」として説得を試みるも失敗し、③のシーンがジミー暗殺へ繋がっていく。
フランクは「ファミリー」のラッセルのために、もう一人の「ファミリー」であるジミーを始末する。ここが副題の"I Know You Painted House"に繋がり、フランクはジミーを始末(Paint House)することで、フランク自身の家族(House)を汚すことになってしまう。
物語は③のシーン以後の、フランクのファミリーが次々と逮捕・死亡する様を淡々と描写し、加えてフランクと娘達に合った埋めがたい溝を容赦なく描く。
全てを失ったフランクは、誰のファミリーでもなく、ただのアイルランド人(アイリッシュマン)として生涯を終えることが示唆され、物語は終わる。
いいねいいねー。健在だねー。前半はセルフパロディみたいだったけど、...
期待を1ミリも裏切らなかった作品。
スコセッシがメガホン取って役者はデニーロだよ?パチーノだよ?そしてジョー・ペシ!生きててくれて良かったよジョー・ペシ!オファーを50回以上断ったっていわれてるけど出てくれてありがとうだよジョー・ペシ!フォーシーズンズのマネージャーみたいなこともしていたジョー・ペシ(これはジャージーボーイズのお話)。もうこの役者3人の競演ってだけで胸アツ。すっかり好好爺になっちまった感があったデニーロもこの手の作品になると俄然イカつくなるしパチーノの圧倒的存在感たるや。セントオブウーマンを彷彿させるシーンもあってお色気もいまだ健在。
スコセッシの「グッドフェローズ」が好きな人にはたまらないはずだけどコッポラの「ゴッドファーザー」マニアにも自信を持って推せる。
そして落とし所はそこかぁ、っていうラスト。そう来たかぁ。スコセッシもデニーロ達も歳取ってきてるけどこちらもそれなりの歳だから滲みるねぇ。ひぃぃぃ。
ただ、長い。3時間半もある。いくらネトフリ作品だからって尺を気にしなさすぎ!途中から緊迫感が凄いので長尺を感じなかったけど前半もう少し絞れたのでは?せめて3時間内に収めてくれてたら当然星5つだし2019年マイベストだったんだけどなぁ。惜しくも2位でした。
映画はスクリーンで観てこそ、っていう配信に馴染めない世代なので一時は劇場で観れないのかと不安に思ってましたが無事に映画館鑑賞できました。2度目ももちろん劇場で観ますよ。長いからかなり気合いがいるけどね。
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