劇場公開日 2019年11月15日

「不可解な日常の変化を通じて女性達の嗅覚の鋭さが見え隠れする」アイリッシュマン フレンチカンカンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0不可解な日常の変化を通じて女性達の嗅覚の鋭さが見え隠れする

2019年12月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

自称「壁塗り屋」のトラック運転手(デニーロ)が 愛する家族に疎まれ 命の危機に遭遇しながらも生き延びられたのは 右にも左にも利用されやすい世渡り上手で 仕事が1発必殺 証拠を残さない腕があったからだろう

余談だが「桜を見る会」で反社会的勢力について官房長官が「犯罪が多様化しており、定義を固めることは逆に取り締まりを含め、かえって複雑になる」と言い 反社勢力と政治家の接触はあの時代から今も続いているのだろうから 曖昧な方が都合がいいのだろうな  なんてことを脳裏に浮かべながら 戦後アメリカの裏社会を 映画好きなスコセッシ監督がロバート・デニーロとアル・パチーノ両御大を使って 練り上げてたギャング映画のエポックメイキングを味わった

裏切り奇襲が当たり前の闇社会で生きながらえるのは至難の技 不可解な日常の変化を通じて女性達の嗅覚の鋭さが見え隠れする

「人は1回は確実に死ぬ」ということは うすうす皆んなが知っていることだが スコセッシはそのことを重ねて言いたかったのだろう

ezu