ゲット・アウトのレビュー・感想・評価
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考察サイトを見て、お~!っていうのを楽しむ深い映画。
引き込まれる奇妙さ
彼女の家に招かれたクリスはパーティー会場で様々なゲスト達と会う。
皆、フレンドリーだけど、やたらと身体や肌について聞いてきたりと違和感が…。2階席に行くクリスを皆で眺めていたり何か品定めをされているかのよう。
久しぶりに会った友人が別人のようになっていたり、家政婦が笑いながら泣いていたり、
いきなり全速力でクリスに向かって走ってくる
農夫とか、とにかく不気味さ満載。
電話で相談に乗ってくれるフランクな友人だけが唯一の救い!
ラストの方で真実が明らかになり納得した。100分という尺の中で、話も纏まっていて見易かった。
奇妙さ・不気味さの魅せ方が秀逸で、
役者達の演技も良かった。
ジョーダン・ピール監督の他作品
も観てみたくなりました。
2度観必須
新感覚BINGO!
どういうジャンルの作品だったかも忘れて観たこともあり、予測不能の展開がとっても面白かったです。「観たこともないような映画」に久しぶりに出会えたような満足感がありました。タイトルの「ゲット・アウト」という台詞が劇中にも出てきますが、それがダブルミーニングになっていると後からわかったり、あちこちに色々な仕掛けがあって、見終えた後もしばらく余韻が残るタイプの作品でした。とんでもない設定ではありますが、実際的には似たようなことが現実にあるとも思えて、別の意味でも怖い話だと思いました。ジョーダン・ピール監督はコメディアン出身で、本作が初監督作品とのこと。「コメディとホラーは似ている」という監督のコメントがとても興味深かったです(笑えるホラーという意味ではなく)。
不気味さの演出が巧み
気味悪さの演出が最高に上手い。最初はクリスを大歓迎している様子の恋人ローズの一家だが、次第に不気味な様相を呈していく。この徐々に不気味さを増していくところの演出が巧みで、一切目が離せない。
「NOPE」もそうだったけど、ピール監督は動物をメタファーとしてよく用いているなと気付く。本作のシカも監督のメッセージが込められているのだろう。あとあのオペシーンはレクター博士のオマージュか。
クリスはいい感じで肩の力が抜けていてそれでいて賢く勇気があり、好感が持てた。ロッドもいい味を出していたし、それぞれのキャラがしっかり立っていたのがよかった。
白人だらけのパーティにアジア人が交ざっていたのも示唆に富んでいて面白い。
監督の才能を感じる作品
いや、凄い。
初監督作品にしてこの完成度。
しかも脚本もですと!?
サスペンススリラーであり、新感覚なホラーでもある。
シャマラン監督に通ずるものがある世界観の持ち主ですね。
映画もそうだけど、この監督も“何かがおかしい”ぜ…
そう難しい話ではありません。
何かおかしくて不気味なんです。この家族。
一人ひとりの表情、言葉使い、周りの視線、雰囲気。
すごく細かく演出されていて、とにかく見ていて気持ち悪い。
しかしその謎が解けた時、「なるほどぉ!」と共に何とも言えない不思議な後味が残ります。
多分この気持ち悪さは音楽の影響も大きいのではないかと。
もちろんそれも計算されての事だと思うのですが…
細かなツッコミどころはありますが、それを差し置いてもデビュー作でこれは凄いの一言だと思いました。
ジョーダンピールの言葉遊びに踊らされた
何回観ても面白すぎる!
写真家の黒人男性が白人彼女の実家で体験する不気味な違和感とそれが確信に変わる恐怖を描いたシチュエーションスリラー。
段階的にヒントが出されて予想するんだけど絶対に上をいかれて全てが明らかになる時思わず唸ってしまった。
タイトルのゲットアウトがとてもいい味を出していて最初はそのままの意味の排斥を想像していたがそれすらも裏切られ、ジョーダンピールの掌で転がされてしまった
この作品は脚本の素晴らしさにフォーカスが当てられているが役者の目、表情が印象的だった
特にダニエルカルーヤ、ラキーススタンフィールドの目力は凄まじく頭にこびりついて離れなかった。
最初に感じた違和感は外れることがなく本能のままに逃げるべきという生物本来の教訓が本作にはあった。
衝撃的だけど王道なホラーストーリー
観るものの人種差別を浮き彫りにする
2017年公開の米ホラー映画です。
ジョーダン・ピール監督の初監督作品にして、ホラーでは難しいといわれているアカデミー賞の脚本賞を見事、受賞しております。
総評として素晴らしい作品であると思います。伏線考察を散りばめている作品は、どうしてもストーリーが置き去りになってしまうことが多々ありますが(同監督の2作品目「アス」はまさにそちらの分類でしょう。)、「ゲット・アウト」は脚本に関しても実によく練られており、伏線考察抜きにしても充分に気味が悪く唸る構成となっています。
またこの作品において秀逸な点は観るものの根底に潜む人種差別意識を浮き彫りにすることにあります。米社会では黒人大統領やアスリート、アーティストの活躍は目紛しく、人種差別は過去のものになりつつあると思われています。しかし、(作中描写であるように)使用人についてはいまだ黒人が主流であり、近年の白人による黒人青年射殺事件のような、拭きれない人種差別が根底にあります。作中にあるように「白人が黒人を評価する」描写自体は差別的な観点から生まれる概念であり、そもそも両者を分類して考えること自体、差別意識が根底にあるということなんですね。
われわれは今一度、人種差別について深く考える必要があるということを気付かせてくれる作品でもあります。
ツイストの効いた娯楽作
予告編を見て期待したのは、人種差別の「行き過ぎた」反応が起こす悲劇。
だって、黒人の主人公の彼女が白人で、その彼女の実家に遊びに行くのは、ただでさえ勇気がいること。彼女はケロッとして「親に黒人であることを言ってない」なんて態度をとっているのだから、いやな予感しかしないはず。
彼女が途中でシカをはね、助手席に座っていただけなのにパトロールの警官に身分証の提示を求められる。そのことに腹を立てる彼女「必要ないでしょ」なんて抗議しますが「いいんだよ」と、冷静に対処する主人公。黒人だから不当な扱いを受けるんだという演出に、ただでは済まない印象を与え、この後何が起きるんだろうという気持ちになります。
この時点では。。。
ところが事態はとんでもない方向に行きます。
そもそも、映画が始まってすぐに、黒人の青年が拉致されるシーンがありますが、「何のためなんだろう?」という不思議な展開なんです。一見、このシーンは彼ら若いカップルに何も関係のない、ちょっと映画のテーマから外れた出来事のように感じます。
でもやっぱり映画には隠された闇があって、悪い人がとんでもないことを企んでいるんです。じわじわと追い詰められていく男がひどい目に合うのは、最初から予想した通りなんですが、その「ひどい目」というのが、予想の斜め上を行くかなりぶっ飛んだ展開でした。
これ、主人公が女性だったらどうなんだろう?なんて考えたりもしましたが、サバイバルホラーというジャンルに、人種差別をミックスした変わり種の映画に、それは無いなと思いました。もし女性だったら、ただの脱出ホラーになってしまうからです。
ちょっと前に「ドント・ブリーズ」と言うスリラーがありましたが、あれも強盗団と、目の見えない老人との戦いが、暗闇で逆転するという痛快なドラマを予感させておいて、とんでもないツイストが仕掛けてありました。
どうやら、映画の世界には「地下室」にとんでもない仕掛けが必ず隠されているようです(笑)
それから、使われている音楽がテレビゲームを意識したスコアになっている気がします。今まで遊んだことのあるサバイバルホラーのゲームを連想したりしました。無駄に音を鳴らしっぱなしにせずに、効果的に音を使うあたり、「怖さ」をうまく演出しているなと思いました。
この映画に仕掛けてあるツイストを、受け入れるか、拒絶するかは人それぞれだと思いますが、破たんするギリギリのところでストーリーが大きくうねるので、かなり意外な展開になると思います。
私は、こんなお話だとは想像もしなかったし、かなり楽しめました。
2017.10.31
心の奥底にある差別
AIとアバターとリアルと
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