ゲット・アウトのレビュー・感想・評価
全390件中、141~160件目を表示
「あなたは黒人だけど、好き」
言動の端々に差別を醸し出すレイシストは明らかで非難の対象になるが、この映画で1番たちの悪いのはローズであった。
差別を嫌い、あからさまに差別の対象に寄り添うローズはリベラリストと捉えられていただろう。
ローズを人としてあるべき姿だと捉えた人は多いはずだ。
しかし、差別に敏感に反応し、隙あらば慰め、味方だと主張する彼女は理想なのだろうか。
自分の価値をあげる口実に人種を使っているのではないだろうか。
なんだかんだ人種にフォーカスしてる彼女は、見つけにくい隠れ「レイシスト」ではないだろうか。
「あなたは黒人だけど、好き」そんな言葉が終始聞こえてきそうだった。
最近流行りの多様性にもこの特徴が認められる。
「あなたは差別の対象だけど、私は差別しないわ」
「あなた」を搾取してるのは同じでしょうよ。
黒人への劣等感ゆえに黒人を陥れたい、というそんな“可愛い”ことはすぐわかる。そんな白人対黒人という図式でこの作品を閉じ込めないでほしい。
リベラリストと自覚し自身の差別意識に目を背ける“リベラリスト”にケンカを売ってる作品だ。
ローズははじめっからレイシストだった。
一瞬でもいい人だと思った人は、見直してほしい。
大まかなストーリーはクソ
人種差別が題材なのはすごい
最高にホラー
衝撃的なホラーだ。
最初は自分一人が黒人であることに心配していたクリス・ワシントン(カルーヤ)。ローズ・アーミテージ(ウィリアムズ)が運転する実家への道中、鹿を撥ねてしまうというアクシデントも心配材料の一つになった。思いのほか、黒人であることへの不安は払拭されたが、彼を見つめる使用人の黒人ジョージナ(ベッティ・ガブリエル)やウォルター(マーカス・ヘンダーソン)の異様さが目立つ。
しかし、精神科医で催眠術が得意というミッシー・アーミテージ夫人(キャサリン・キーナー)
に夜中に催眠術をかけられ、地の底に落とされると経験をしたクリス。ティーカップにスプーンをカチカチと鳴らされるだけで、暗示にかかってしまうようになってしまった。翌日のパーティは毎年同じ日に祖父と仲の良い人が集まるものだったが、祖父が死んでからも慣例として続けられているものだった。会う白人皆の目が怖かったクリス。その中で1人黒人青年がいたことにホッとするものの、なぜか違和感を感じる。気になってスマホで写真を撮ると、彼は鼻血を出して襲い掛かってきた。早速、その写真を空港警察に勤める友人ロッド(リルレル・ハウリー)に送ると、冒頭にも出てくる、半年前に失踪した男だと判る。そしてローズが過去に黒人と付き合ったことなどないと言っていたのに、黒人男性と一緒に映っていた写真が多数発見される。
父親ディーン・アーミテージ(ウィットフォード)は神経外科医でもあり、自宅の地下室に移植用の手術室も持っていた。クリスは催眠術によって監禁され、眼球の移植をされようとしていたのだ。パーティの参加者も全員何らかの移植手術を受けていたようで、提供者は全て黒人。一家全員狂ってる!そして、見たところ、ジョージナやウォルターは実は祖父の脳を黒人の体に移植されていたという雰囲気だ。頭部の切断痕が痛々しいと同時に恐怖を覚える・・・
70年代の骨董品的テレビに映し出される映像。盲目老人にやりかけた移植手術。何より、ティーカップの音だけで殺されそうになる恐怖。耳栓をしてピンチを脱し、最後にはロッドが救援に向かってくれたので助かったが、これがもっと悲惨な結末を迎えていたら、満点評価になったかもしれない。
それだけといえば、それだけ
評判がいいらしく見てみた。
なるほど、発想の仕方が新しいのかもしれない。要するに、ミステリーとしては平凡だが、ストーリー展開を推進するエンジンに、黒人差別問題を組み込んだということ。
それを真っ向から扱うところから、一つ飛躍した扱い方。そこが新しい感じがある、てこと。
でも、どうでしょう。猟奇的な事件の内容自体もおもしろいが、それだけといえば、それだけ。
知り合いからある程度、内容を聞かされていたから面白さが半減してしま...
最悪の胸糞映画
ただのホラーではない。
ホラーは苦手だし、
タイトル画像がいかにも怖そうだったので
避けていたけど、知人に勧められたので観ることに。
映像やストーリー、役者の演技が素晴らしかった。
低予算で製作されたようだけど、そんなのは感じさせない作品だった。
ストーリーの展開が
どーせこうなるんだろうな。と、
なんとなく分かってしまっているのに
あーだこーだと、もったいぶられて
イラつくことが個人的によくあるのだけど、
そういう話のクドさがない展開の仕方で
最後まで飽きずに観ることができた。
パーティでみんな人種差別でジロジロ見
てきているのかと思ったら、違っていた。
家政婦さん達、洗脳されているから、変な喋り方や
表情をしているのかと思いきや
実は、洗脳ではなく、、、という、まさか。
ビックリだった(笑)
喋り方や仕草がその本人らしくないというか、黒人さんらしくないというか、そういう演技をされていたので薄気味悪い感じが出ていたし洗脳されているように見えた。
ラスト、主人公がみんなをやっつけるシーンは
強すぎて笑ったし、痛快で良かった。
.
自宅にて鑑賞。勝手の判らぬ片田舎での滞在中に奇妙な出来事に巻き込まれるのは(本作同様、J.ブラムが(共同)製作を手掛けた)M.N.シャマランの『ヴィジット('15)』を彷彿させるが、コメディ色の強いテイストも本作と似ている。亦、唯一現況が判らず孤立する主人公は『ローズマリーの赤ちゃん('68)』を想起させる。小品な印象は残るものの、奇を衒わないオーソドックスで丁寧な作りはミスリードを誘う展開と相俟ってサスペンスフルではあるが、俗っぽく突拍子も無い真相を許せるかどうかで評価が分かれる。75/100点。
・大きなネタバレとして、本作の大筋は日本劇場未公開作の『ドクター・ゾンビ('89)』と概ね同じである。D.カルーヤの“クリス・ワシントン”が勤務中のL.ハウリーの“ロッド・ウィリアムズ”と電話するシーンではそのバックに「Flight 2-3-7」とのアナウンスが繰り返されている。“237”は謂わずもがな『シャイニング('80)』からの引用であるが、孤立無援状態からの脱出と云うプロットにも本作への影響が窺える。
・L.ハウリーの“ロッド・ウィリアムズ”のキャラの造形が救いであると共にこの物語の希望でもある。ウケを狙った饒舌な科白の殆どはL.ハウリーのアドリブであると云い、電話するシーンでは実際に電話し乍ら撮ったシーンが多かったらしい。
・“ジョージナ”のB.ガブリエル、“アンドリュー・ローガン・キング ”のK.スタンフィールド等、空虚な表情を浮かべるキャラクター達が不可解な上、不気味且つサスペンスを盛り上げる意味で作品に大きく貢献している。
・“ヒロキ・タナカ”を演じた大山泰彦は、極真会館出身で国際大山空手道連盟の最高師範であり、大山倍達の直弟子であると云う。“クリス・ワシントン”役は当初、E.マーフィーが内定していた。監督によると、高齢が役にそぐわない事と高額なギャラが災いしてD.カルーヤが演じる事になったらしい。
・オープニングのタイトルコール時やエンディングで使われている印象深いヴォーカルナンバーはM.エイブルズが書き下ろした「Sikiliza Kwa Wahenga」であるが、歌詞は"brother"と云う英単語を除き、スワヒリ語である。M.エイブルズによれば、歌詞の要約は「ブラザー、走れ! 先人達の話を聴け。真実を聴くんだ。逃げろ! 自身で身を守るのだ。」と云ったものらしい。
・アラバマ州モービルのアッシュランド・プレイスやフェアホープにおいてロケは進められ、全撮影は僅か28日間で撮り終えた(フェアホープに在る“アーミテージ”家での撮影は23日だった)らしい。当初はLAでの撮影を予定していたが、予算的に折り合わず、クランクインぎりぎりに急遽、アラバマ州へと変更されたようだ。
・本作は約450万ドルの予算で製作され、'17年2月24日に全米で一般公開されたが、最初の週末で予算の七倍以上となる3,400万ドルの興行収入を叩き出し、その後二箇月間に亘り全米興行収入トップ10に留まり続けた。一年後の'18年3月現在、1億8,000万ドル超えの大ヒットとなっている。監督はインタビューで続篇の構想があると答えている。
・鑑賞日:2018年4月27日(金)
文化の違い
全390件中、141~160件目を表示