ゲット・アウトのレビュー・感想・評価
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社会派ホラー映画
アカデミー賞でも多くの部門でノミネートされていたので鑑賞。予想以上の映画で驚いた。
特筆すべきは緻密な脚本。二度鑑賞したが、二回目を見ると一回目で気づかなかったことが浮かび上がる。黒人差別をテーマにしたホラー映画で、かなり細部までこだわった緻密な脚本である。こんな社会派ホラー映画は今までに無かった気がする。
主演を演じたダニエル・カルーヤは本作で初めて知ったが、これからも彼の演技を見たいと思った。自然な演技で非常に良かった。
音楽や演出で常にハラハラした緊迫感を与えるホラー映画は個人的にあまり好きでは無いのだが、お笑いのように「緊張と緩和」を巧みに扱ったホラー映画には魅了される。ジョーダン・ピール監督はそうゆう意味でそのセンスに長けているのかもしれない。本作ではロッドが"緩和"として非常に大きな役割を担っていたようにも感じる。
ローガンが言った"Get Out" の意味。そうゆうことだったのかと理解した時点でこの映画を見る価値はあったなと噛み締められる。
【序盤から漂う不穏な空気。貼り付いた笑顔の不気味さ。アーミテージ家の隠された行為が露わになった際の忌まわしさに驚愕した作品】
物語が進むにつれ、得体のしれない怖さがどんどん加速していく。
怖い、面白い、怖い、面白い・・。(ラストまで脳内リフレイン)
・ローズ・アーミテージを演じたアリソン・ウィリアムスが密かに持っていた数々の写真を見つけたクリス・ワシントン(ダニエル・カーヤ:今作でブレイク)の表情。
・アーミテージ夫妻(特に、キャサリン・ターナーが演じたミッシーが怖い・・。貴女が淹れたは紅茶飲みたくないです・・。)
・アーミ・テージ夫妻の息子、ジェレミー・アーミテージを演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズの不気味さ・・(この若き男優は、今作の2週間前に公開された「バリー・シール アメリカをはめた男」でのジャンキー役、「スリー・ビルボード」での軽薄な看板屋などで強烈な印象を残す)
劇中に出てくる黒人の不可思議な表情での、涙・鼻血は未だに鮮明に覚えている。
そして、あの苛烈なラストシーン。
傑作である。
<2017年10月28日 劇場にて鑑賞>
侮るなかれ。
レンタルで情報なしのパッケージだけで数枚借りたついでに一枚増やした作品
見なくてもいいかな〜と思いつつの視聴
「これ、当たりですよ❗️」
島国日本で暮らしていると人種差別なんてあまり感じませんがそれでもイジメはありますよね
何なんだろうイジメって
安全な場所から気に入らない人を攻撃する
「安全な場所」が無かったらそんな弱虫達はイジメなんてだいそれた罪を犯す度胸も無いのでしょうね
守られた場所や大勢の仲間とかマイノリティには風当たりがキツすぎます
私も大勢の中で働いてますからなるべく周りに合わすようには「してますがなかなか大変です
そして当然」と言いたくはないのですが有るのがイジメ
流石にそれには賛同できませんよ
痛さを知ってるからね
角を立てないように話を逸らすて言ってますよ
あの頃はホントに一人で耐えてたな〜
まーとにかく後半の引き込まれる感じのおっかねー映画でした。
でわでわ
月並みだけど一番怖いのは人間ですね
「衝撃の結末で面白かった」というレビューをネットで見掛け、ホラー映画嫌いの私ですが鑑賞してみました。
いやー、面白かった。今回が監督デビュー作とは思えないほど、随所に散りばめられた伏線や映画全体に漂うドロドロとした陰鬱な雰囲気、そして人種差別問題などにも踏み込んだ社会派なメッセージ性の強い作品でした。
これはホラー映画というよりミステリ作品ですね。「ホラー」と聞いて身構えていましたが、全く問題なく視聴することができました。
写真家として活動する主人公のクリスは黒人の男性。恋人のローズの実家に挨拶に行くことになったが、ローズは白人であったため、「黒人の自分が挨拶に行って大丈夫だろうか」という不安を抱えていた。しかし実際にローズの実家に着くと、不安とは逆にローズの家族はクリスを暖かく迎えてくれた。しかしクリスは彼女の家族に対して言葉にはできない違和感のようなものを感じていた・・・。
以上がこの作品のあらすじです。
映画前半は非常に明るい内容で、恋人のローズの家に招かれ、家族に暖かく迎えられ、彼女の家で開かれたホームパーティーにも参加します。ホラー的な要素はほとんど無いように見えるのですが、主人公のクリス同様、我々観客も「何かおかしくない・・・?」という違和感を覚えます。明確にどこが変なのかを挙げることができないけど、彼女の家族が心からクリスの来訪を迎え入れているように思えないのです。これは本当に演出や脚本が上手いと思いました。
そしてストーリー後半には怒涛の伏線回収が行なわれ、前半に抱えていた違和感などが一気に解消されます。この伏線回収は本当に見事で、見ていてとても気持ちがいい。上質なミステリ作品を観たような感覚になりました。
タイトルなし
「あなたは黒人だけど、好き」
言動の端々に差別を醸し出すレイシストは明らかで非難の対象になるが、この映画で1番たちの悪いのはローズであった。
差別を嫌い、あからさまに差別の対象に寄り添うローズはリベラリストと捉えられていただろう。
ローズを人としてあるべき姿だと捉えた人は多いはずだ。
しかし、差別に敏感に反応し、隙あらば慰め、味方だと主張する彼女は理想なのだろうか。
自分の価値をあげる口実に人種を使っているのではないだろうか。
なんだかんだ人種にフォーカスしてる彼女は、見つけにくい隠れ「レイシスト」ではないだろうか。
「あなたは黒人だけど、好き」そんな言葉が終始聞こえてきそうだった。
最近流行りの多様性にもこの特徴が認められる。
「あなたは差別の対象だけど、私は差別しないわ」
「あなた」を搾取してるのは同じでしょうよ。
黒人への劣等感ゆえに黒人を陥れたい、というそんな“可愛い”ことはすぐわかる。そんな白人対黒人という図式でこの作品を閉じ込めないでほしい。
リベラリストと自覚し自身の差別意識に目を背ける“リベラリスト”にケンカを売ってる作品だ。
ローズははじめっからレイシストだった。
一瞬でもいい人だと思った人は、見直してほしい。
大まかなストーリーはクソ
人種差別が題材なのはすごい
最高にホラー
衝撃的なホラーだ。
最初は自分一人が黒人であることに心配していたクリス・ワシントン(カルーヤ)。ローズ・アーミテージ(ウィリアムズ)が運転する実家への道中、鹿を撥ねてしまうというアクシデントも心配材料の一つになった。思いのほか、黒人であることへの不安は払拭されたが、彼を見つめる使用人の黒人ジョージナ(ベッティ・ガブリエル)やウォルター(マーカス・ヘンダーソン)の異様さが目立つ。
しかし、精神科医で催眠術が得意というミッシー・アーミテージ夫人(キャサリン・キーナー)
に夜中に催眠術をかけられ、地の底に落とされると経験をしたクリス。ティーカップにスプーンをカチカチと鳴らされるだけで、暗示にかかってしまうようになってしまった。翌日のパーティは毎年同じ日に祖父と仲の良い人が集まるものだったが、祖父が死んでからも慣例として続けられているものだった。会う白人皆の目が怖かったクリス。その中で1人黒人青年がいたことにホッとするものの、なぜか違和感を感じる。気になってスマホで写真を撮ると、彼は鼻血を出して襲い掛かってきた。早速、その写真を空港警察に勤める友人ロッド(リルレル・ハウリー)に送ると、冒頭にも出てくる、半年前に失踪した男だと判る。そしてローズが過去に黒人と付き合ったことなどないと言っていたのに、黒人男性と一緒に映っていた写真が多数発見される。
父親ディーン・アーミテージ(ウィットフォード)は神経外科医でもあり、自宅の地下室に移植用の手術室も持っていた。クリスは催眠術によって監禁され、眼球の移植をされようとしていたのだ。パーティの参加者も全員何らかの移植手術を受けていたようで、提供者は全て黒人。一家全員狂ってる!そして、見たところ、ジョージナやウォルターは実は祖父の脳を黒人の体に移植されていたという雰囲気だ。頭部の切断痕が痛々しいと同時に恐怖を覚える・・・
70年代の骨董品的テレビに映し出される映像。盲目老人にやりかけた移植手術。何より、ティーカップの音だけで殺されそうになる恐怖。耳栓をしてピンチを脱し、最後にはロッドが救援に向かってくれたので助かったが、これがもっと悲惨な結末を迎えていたら、満点評価になったかもしれない。
それだけといえば、それだけ
評判がいいらしく見てみた。
なるほど、発想の仕方が新しいのかもしれない。要するに、ミステリーとしては平凡だが、ストーリー展開を推進するエンジンに、黒人差別問題を組み込んだということ。
それを真っ向から扱うところから、一つ飛躍した扱い方。そこが新しい感じがある、てこと。
でも、どうでしょう。猟奇的な事件の内容自体もおもしろいが、それだけといえば、それだけ。
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