「この構成 どうなんだ?」北の桜守 asicaさんの映画レビュー(感想・評価)
この構成 どうなんだ?
何のために舞台を挟むのかなあ。
好き好きかも知れないけれど、いい効果を生んでるようには思えない。
戦後の混乱期を少し過ぎた頃の話は
もれなく戦中から戦争直後の悲哀を引きずる。
終戦時、樺太 及び北方領土に住んでいた日本人の苦労は筆舌に尽くしがたいもののようだ。
この一家も夫をシベリア抑留で、長男を引き揚げ船の爆破で亡くし、戦後を母と次男で生きて来た。
そういう物語性、題材を
もうちょっと違う形にしてくれても良かったのにと思う。
幻想的(?)な踊りを含む舞台が
入り込んでいる気持ちを すっとしらふに戻す。
まず面くらうのは
吉永小百合さんと阿部寛の夫婦設定。
最初 息子と母親なのかと思ったほどだ。
ラストに夢のように現れる夫の姿を息子に見るのだが、それを引きずってるものだから、なんだか入り込めない。
この物語が実話であろうがなかろうが、このような悲惨な家族は実在した事だろうに
一つ一つの感動場面(壮大な音楽付きで)が唐突過ぎて
感情が追いつかない。
北海道 札幌に本社を置く セイコーマートという今で言うコンビニエンスストアの創業者がモデルという事だが
フランチャイズ形式やその利益の分配(店舗との)が、今 現存するコンビニとは桁違いに善良らしい。
こういう形のコンビニが存続し続けて欲しいと思った。
んだけど、
そのあたりの事は映画では一切 伝わっては来ないし
そもそも そういう表現をしていない。
役者さんたちが 非常に豪華なのに
もったいない
それに尽きる。
この頃 フランチャイズ式の大手コンビニ各社の非道を報道で聞くにつけて
現在も北日本を中心に何店舗か 北海道ではかなりの数が存在するコンビニチェーンのようなので
大手に負けず生き残って欲しいと思う。映画に関係ないけれど。
そして最後に一つ。
ラストサムライで
桜の色があかすぎる!もっと白っぽく淡いほのかなピンクだ!と言ったけれど。
これ。日本人が作ってこんな商店街の街灯に刺さってる桜色にしてどーーーするのよー。
あれ?ソメイヨシノとは言ってないかな
八重の設定でしたかね。