「都会でも田舎でもない街に馴染む役者たち」きみの鳥はうたえる 801mochiさんの映画レビュー(感想・評価)
都会でも田舎でもない街に馴染む役者たち
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とてもリアルな時間だった。
最初に出会ったのは僕で、危ういバランスの3人が
居心地よくて、楽しくて、きもちよくて、でも絶対長くは続かない。
ラスト、なにも言えない、あの沈黙にどうしようもない気持ちがごちゃ混ぜになって吐きたかった。
なんか落ち着いて考えたら佐知子は店長と僕の間でゆれていたり、店長を清算したとおもったら静雄と関係を結んでいたりと、なんともふらふらしている。でもそれが
女なんだろう。嫉妬させてみたり駆け引きだったり、したくないけどしてしまうし、よく分からない関係をはっきりさせたかったりさせたくなかったり、わけが分からないのだ。周りにも本人にも。そんな女に振り回される男もいればそんな女を作り出す男もいる。人を好きになるのは、人が人と付き合うのは難しいのだ。
函館という今作の舞台にかんしては、
都会でもなく田舎でもない、この街で起こる惚れた腫れたはリアルで良かったとおもう。原作の舞台は東京だそうだが、田舎の人間には「東京」という場所にはなにか不思議なフィルターがかかるのだ。きっと舞台が東京だったら、こんなに感情移入できなかったとおもう。
とりあえず今は原作が読みたい。
あ、書店の同僚の男の人間の小ささすごく好きだった。
あんなどうしようもない奴にイライラしてほっときゃいいのに同じ土俵でたたかってしまう愚か者。
実際にいたらめっちゃめんどいけど、今作では一番の愛されものではないのだろうか。
ほんとちいせぇよな笑 かわいいわ笑
もう一回みたらまた違う見方ができるのかもしれない。
とりあえず原作よみたい。
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