「タイトルが関係なくなっている(著作権だと思うけど)」きみの鳥はうたえる マーティーさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルが関係なくなっている(著作権だと思うけど)
著作権の関係上かビートルズの曲が物語との関係が全く無くなっている。
この映画の監督自体が北海道出身で佐藤泰志さんと縁深い函館を使っての舞台チョイスかもしれないが安直な気がします。
原作の息苦しいまでの空気感を現代に置き換えるならやはり東京の閉鎖的な世界観が適切だと思いました。
ただ、傑作ですね。
この監督と仲の良い3人の役者さんが演じてる場面が素晴らしい。 が故に、ほかの脇役陣がどうしてもステレオタイプに見えてしまう。代表的なのが萩原聖人
役者に限らず、美術も自分が好きな部分はものすごくリアリティを感じるけど、その他はすっごくアッサリ…と言う具合
3人との関係性がこの奇跡みたいな演出を埋めたんだと思う。
そう思うと、濱口監督の演出と差を感じてしまう。
突然のコメント、失礼致します。
原作の内容、知ることが出来、大変感謝しております。
原作通りだと、もっとヒリヒリとしたヘビーな内容がその後に続くと言うこと、合点が入りました。前半に、静雄と母親とのやりとりで、これは本当に殺すんだろうなぁと想像したものですから、その狂気性なものを匂わすことは監督は演出できたんだろうと思います。
問題は、そのフリに対する回収は、あくまで観客のイマジネーションに委ねるという手法に対しての評価の違いが今作品のキモなのだろうと勝手に思っております。私も、こんな原作ならば、もっとその先の話をぶった切らずに表現して欲しいと素直に思いました。そうすればもっと今作品の観方が変わったかも知れません。
しかしそれは、今作品だけでなく、邦画全体の問題なのでしょうかね。分かり易い作品が是なのか、それとも作家性の濃さを是とするのか・・・ ラノベや少女漫画原作ばかりがきちんと利益確保できる邦画の現状を鑑みるに、観客の幅広い包容力向上に委ねるしかないのが現状なのでしょうね。
グダグダと駄文を書いてしまい大変失礼しました。