彼女がその名を知らない鳥たちのレビュー・感想・評価
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ユリゴコロに続き
大好きな沼田まほかるの作品が映画になる。それも続けて2作品も。と言う事でユリゴコロに続き、観てきました。
内容は原作読んで知っているのですが、脚本がユリゴコロよりは変更していなくて嬉しかったです。
改めて映像として観るとなかなかのドロドロっぷりと阿部サダヲ、蒼井優の演技のうまさに終わった後の余韻と言ったらなかった。。。また観たい映画です。
とにかく阿部サダヲが可哀想で可哀想で。
とにかく蒼井優が普通のその辺にいそうな女性を演じるのが上手くて上手くて。
陣治が十和子と付き合ったばっかりに転落して行った所ももうちょっとクローズアップしてもらえると十和子のクズっぷりがもっと際立ったかなぁ。十和子の為にエリート会社をやめたりする件とかあるとなー。
まぁ、そうじゃなくても元々不潔で粗野な男として描かれているので、その設定だけで良かったのかな。
また沼田まほかるの新作でないかなぁ。
面白かったです!!!
これを愛と呼べるか。
これが愛なのか!
黒崎と水島は確かにクズでしたが、十和子とジンジには共感はできないが...
出てくる人みんなクズって聞いていたからどんなもんかと思ってたけど、...
彼女の魅力
"優しい" 映画。
共感度ゼロといわれているが、それに違和感。登場人物は、救われない人間の内面世界の末路を、見える形にして教えている。誰だって、妄想のなかで殺したり、死を願ったり、性に溺れたり、あるのではないか?一瞬でもしたことはないと、言える人はいるだろうか?ここまで極端に描かれなければ、人間の内面の危うさを訴えることのできない世の中を憂い、評価を4にしてしまったが、気持ちとしては、4.5。体をはってさらけ出して人間性の闇と病理をさらけだしてくれた俳優に拍手したい。しかしながら、前半の救われなさから一転し、地獄に自ら堕ちる人間をも救おうという(生きている人間にとっては、どこまでが本当の意味で本人のためになるのか、救いになるかは、難しいが)意志が存在することの再認識によって、癒しが生まれた。そのいみで、意外にもこの映画には、"優しさ"を、垣間見た。
クネクネした真っ黒のドジョウ
冒頭から十和子の高慢クズっぷりに惹き込まれる。
蒼井優って柔らかくボソボソした声のイメージだったけど、意外と甲高くよく通る声だったことに少しびっくり。
こんなクレーム絶対受けたくないなー!と思いながら観ていた。
これ以上無いってくらい徹底して汚く愚図で生理的にイヤ〜な陣治に笑っちゃうんだけど、なんだかかわいそうでかわいそうで仕方がない。
酷い言葉を浴びせられても浮気されても、一方的な奉仕をし続ける彼の姿に恐怖すら感じつつ、その異常に深い愛に最後はなぜか涙が出て止まらなくなる。
どう生きてきたらこんな人になれるのだろう。いや別になりたくもないけども。
黒崎と水島のクズ男っぷりもなかなか。
トンデモ展開で不倫関係になる水島なんてもはや演技派で、そのモチベーションに謎の関心すら覚える。
どちらの男もポエムみたいなことを大真面目な顔でペラペラと喋っていて気持ち悪いんだけど、でもこういうのにコロッと惚れちゃうのもなんだか分かるな…
映像演出がかなり面白い。
時に舞台的で幻想的で、過去と現在を継ぎ接ぎしたつくりが楽しかった。
関西弁が少しわざとらしく思えたけど、それぞれの目線に籠る強い感情が伝わる演技もとても良かった。
あのラストには何か新しい価値観を発見した気がする。
重くのしかかるけど上質なミステリーであり、少し変わった愛の形を観れる映画だった。
みてもいいか
すごく、良かった。蒼井優が良かった。上手いね!特に出だしクレーマー...
イケメン2人のゲス対決!終盤で驚きの展開!クセになるこの感じ!イヤな後味が残るミステリーの女王・沼田まほかるは好きか嫌いかはっきりと分かれる!原作も読みたくなる!
Movix堺で映画「彼女がその名を知らない鳥たち」を見た。
2017年製作/123分/R15+/日本
配給:クロックワークス
劇場公開日:2017年10月28日
蒼井優
阿部サダヲ
松坂桃李
村川絵梨
赤堀雅秋
赤澤ムック
中嶋しゅう
竹野内豊
白石和彌監督
沼田まほかる原作
原作者の沼田まほかるの概略は以下。(wikipedia)
50代で初めて書いた長編『九月が永遠に続けば』で第5回ホラーサスペンス大賞を受賞し、56歳で遅咲きのデビューを果たす[1]。
デビュー以降も作品を発表し続けるも書評家には評価されながらヒットにはつながらなかった[1]。
しかし2012年、『ユリゴコロ』で第14回大藪春彦賞を受賞し、本屋大賞にもノミネートされると既存の文庫が一気に売れ出し[1]、『九月が永遠に続けば』の文庫版は半年で60万部が増刷された[3]。その他、『彼女がその名を知らない鳥たち』、『猫鳴り』、『アミダサマ』の文庫計4冊で発行部数は120万部を超える[1]。
湊かなえや真梨幸子らとともにイヤミス(読んだ後にイヤな後味が残るミステリー)の女王とも呼ばれる[4]。
蒼井優と阿部サダヲが全編に渡り関西弁で台詞を話す。
方言指導に3人の名前がクレジットされている。
個人的には、100点満点とはいかないが蒼井優の話す関西弁は94点くらいの点をあげられそう。
阿部サダヲは84点くらい。
沼田まほかる原作の映画としてはこの作品と「ユリゴコロ」があるのだが、
松坂桃李は唯一両方の映画に出演している。
十和子(蒼井優)はイケメンに弱いクレーマー女。
同居しているブサメンの陣治(阿部サダヲ)には心を許さない。
その反面、水島(松坂桃李)や黒崎(竹野内豊)のようなイケメンには軽くなびいてしまう。
水島が十和子宅を訪れ、行為に及ぶ場面では、「えー!百貨店の従業員がこんなことするかよ!?」と驚いたのだが、その後の展開を見ると、この男ならありえるかもしれないなと、あとで納得した。
松坂桃李、竹野内豊、イケメン2人のゲス対決がすごかった。
終盤場面のロケ地は谷町九丁目あたりだろうか。
見覚えがある風景だと感じた。
「ユリゴコロ」もそうだったが、終盤で驚きの展開がある。
沼田まほかる原作の小説や映画は好き嫌いや評価がはっきりと分かれると思う。
好きな人はクセになるだろうし、嫌いな人はもう見たくないというかもしれない。
自分は前者で原作も読みたくなった。
原作者は多作ではないが、その原作本はこれからも続々と映画化されそうな気がする。
上映時間は123分。
映倫区分はR15+。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
映画館でこれ程、打ちのめされた美しい映画は久しぶりの様に思います。...
これは蒼井優の話ではなかった!
「彼女がその名を知らない鳥たち」見てまいりました。見たかった映画が満席だったので、仕方なくの鑑賞。結論から申して、最後は涙が溢れました。
蒼井優と阿部サダヲの普通ではない日常を中心に、ゴミみたいな竹野内豊やド変態の松坂桃李を交えて進むストーリー。恋愛、サスペンスとも言えるが、個人的には官能サスペンス色が強く感じた。サスペンスな部分は、早めにオチが読める点で弱いと感じます。
全体を通してみると中だるみは感じましたが、最後は阿部サダヲに涙しました。あんなに不潔な人間に涙を流すのは、後にも先にもこいつだけだろう…。
というのも、この映画は蒼井優の話だと思って見ていたら、実は阿部サダヲの映画だったからです。阿部サダヲの話なんですよ。彼は普通ではないけれど、しょうがない。本当に切ない蒼井優と阿部サダヲの関係とその終焉。とにかく涙が溢れました。
ネタバレできないのでこの辺で。総じて、素晴らしい作品です。どうしようもないクズばかりが登場しますが、紛れもない純愛映画です。
そして涙に関して、
「ヒメアノ〜ル」を見た時も同じ感じがしましたが、流れた涙は悔し涙の一種です。「どうして彼らはこうなってしまったのか…」という悔しさ・憤りみたいなものが、最後に込み上げてきます。
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