彼女がその名を知らない鳥たちのレビュー・感想・評価
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全く共感できないクズ達が織りなす最高傑作
白石和彌監督のキャスティングから演出は文句つけようがない。共感度0、不快度100%、ポスターでもここまで煽っていいのか?その通りでした。蒼井優はメンヘラをさせたら日本一でしょう。彼女やばいくらい上手い。阿部サダヲも素晴らしかった。この作品のジンジ役は彼以外は考えられないくらいはまり役。彼じゃなければクライマックスのあの感動にもっていけない。もう一人松坂桃李は凄い役者になりました。この薄っぺらいクズを完璧に演じてます。竹野内豊も軽いクズですね。当然共感できません。この4人のキャスティングだけでも完璧でした。
ここまで不快なクズたちの物語で最後心をえぐられました。「この愛はあなたの恋愛感を変えます。」久々にキャッチコピーどおりの感情に浸れました。
まとわりつく嫌悪感が最後に昇華する感じ
震えた〜!
十和子を見ていると、「愛は盲目」とはこのことかと思ったのが、その愛は狂気と表裏一体なのかもしれないと感じました。
それから、愛って善でも悪でもなく、美でもあり醜でもあるものかななんて思ったり。
みなさま演技がうますぎてとても好きな作品でした。
『百万円と苦虫女』のすぐ後に見たので、特に蒼井優さんの演技の振り幅には感動しました。
蒼井優の演技が良かった(^ー^)
あなたはこれを 愛と呼べるか
凄い
蒼井優演じる十和子の美しく弱く酷い女ぶりが素晴らしい。十和子をもて遊ぶ男達の狡さ醜さも際立つ。過去と現在が交錯する構成、ミステリーの体裁でありながら謎が解けてわかるのは深い深い愛であるという結末が凄い。
阿部サダヲ演じる陣治の静かな嘆き悲しみ、それでも手放さない深い愛情、ラスト間際での二人の出会いの回想で十和子が笑ったと喜ぶ束の間の幸せが胸に迫る。
クズしかいない世界の中で放たれる"愛"の一方通行
タイトルなし(ネタバレ)
主演2人の演技力がすごい。
よく考えてみれば予想できそうな結末であるにも関わらず殺ったのは陣治じゃないとは思いもしなかった。
1人の女に執着して監視して、やってることはストーカーなのにラストまで見るとそれは間違いなく愛であり美しいものに思えてくる不思議。
けどどうしても登場人物に対する嫌悪感とかベッドシーンの気持ち悪さとか不快感の方が勝ってしまった。
それから十和子と水島の始まり方もどうしても腑に落ちない。
店の責任者とクレーマーとか何がおきたって絶対にありえないでしょ。
全員クズだと思ったら1人だけ天使が‥
予備知識なしに観たので完全に騙されました。
クズだらけで誰にも共感できない中で、
こう来たか〜という驚き
究極の愛の形には色々あるんですね
まあ、極端ではあるけども天使かな〜
まるで容疑者Xの献身のような
キュンとくるんじゃなくて
ズンっと突き刺さる恋愛映画です
エンディングまで観てようやく好きになれる
映画でした
愛を叫べば何でも許されると思うなよ
原作そのものを読んでいないし、今更、ストーリーそのものに対する評価を映画に対して行うのは気がひけるし、それなりに売れた本らしいので、大方の評価と随分違っているのだろうと、なんだかモヤモヤしながら、それでも頑張って最後まで見て、あまりにひどいことになっているので書いています。これは要するに「愛の物語」だと思わなくてはいけない映画のようだが、連れ合いを罵る女を偏愛する夫の献身的な一途な愛として共感せいといわれても、全くできません。みんな歪んだ人間として描かれているが、その中にも真実の愛があるみたいな言い方で映画の価値を支えようとしているのは無理がある。これも1つの愛の形?嘘でしょ?愛でも、献身でもない?絵空事の一言。愛というコンセプトを掲げておけば何でも許されると思うなよ。と言いたい。原作にどれだけの筆力があったのかは知らない。筆力に当たるのが、演技あり、演出であり、映画技術だが、筆力は一定程度あるとは思うが、決定的に主人公の女の正体がわからない。原作ものにあぐらを書いて、人間を描き見つめることを放棄してしまった日本映画の、残念な一本だ。
色男との情事にだけ愛を感じる十和子と 生活能力もなく危なっかしい十...
恋する乙女を愛したい
蒼井優の恋人に見せるあの笑顔。あの笑顔は恋する乙女そのもので、やばいね。交際経験のある男なら誰でもくすぐったくなるほど、女の子が、好きな男にだけ見せるあの笑顔。悲しいかな、その笑顔は阿部サダヲには見せないんだよね。
恋してないと死んじゃう病の女の子の危うさと、そういう女の子が巻き込まれた壮絶な現実。思考停止した感情さえも抱き寄せて、寄り添うことに幸せを感じる悲しい男。無償の愛が美しいのは見返りを求めないからこそなんだけど、愛されないことを自ら望んでるようなその真っ直ぐすぎる「無償の愛」の形は、純愛そのもので、あまりにも眩しい。
切ない、そして深い。
最後に驚き、そして嫌な気持ちになる。
陣次、なんで最後なんで、死んじゃうかなー。これから十和子が大変になるっていうのに。誰にも感情移入できないまま進んでいって、えー。十和子が殺したの、え?ってなって。そこはびっくりして、面白いってなったけど。
阿部サダヲと蒼井優が最高だ
それぞれがハマり役
蒼井優があまり好きでは無く蒼井優が出てる作品を観るのを避けてきたし何であんなに世間から絶賛されてるのか分からなかったけどこの映画を観て納得しました
演技は勿論、ちょっとした表情、言葉の発し方が凄い....!
めちゃくちゃ十和子役がハマっていました
あまりキレイとは言えない冴えない感じの顔でメンヘラってのがめちゃくちゃリアルでこの役は蒼井優しか出来ないんじゃないかな??
陣治役の阿部サダオも本当に凄い俳優さんだなと再確認
不潔で下品、重くてちょっと闇がある感じがゾワゾワして気味が悪かった...けどこんな人に愛されたら幸せだな
十和子にぞんざいに扱われたり暴言を吐かれたりしても「十和子の為だったら何でも出来る」と嫌にならずにずっと十和子のお世話をしたり隣にいてあげてる姿には何だか虚しくて切なくて悲しかった
でもやっぱり松坂桃李のセックスのシーンは全然色気やエロさを感じない なんでだろう(笑)娼年見た後だったからかただ単に松坂桃李はセックスヘタなのだろうか....
愛という一方通行が守ってきたものとは
生理的に受け付けない男と暮らしながら、過去の男の面影を追い求めては、詐欺まがいのことをして日々の暇をつぶして生きている十和子。
十和子に罵られ、蔑まれ、それでも笑いながら全てを許す陣治。
何年も前に酷い目にあわされた男を、それでも追い求めて、陣治を虐げる十和子に、
そんなに嫌なら同居を解消して別れてしまえばいいのに、と思う。
陣治と十和子の関係は、どこか思春期の娘に対する父親のように見える。
異常なほど、娘のやることなすことに執着する父と、それに反発する娘。
血縁であるからこそ起きているはずのものが、他人どうしの、しかも片方向だけの愛から来ているのは何故なのか。
ラストまでを知って、その片方向だけの愛が、何故そんなにも執着になるのかが理解できた。
ただ、心配で。という言葉の重さにも。
人間は、自分よりも相手を思う愛の方が強く折れない。
それは陣治の愛なのか。
十和子の愛はやはり過去の男にあり、陣治にはないのか。
そうだとしたら悲しすぎるけれど、陣治は十和子に対する見返りは求めていないだろう。
十和子が生きてくれているだけで、すべてを投げ出してもいいと思えるほど、
十和子がそこにいるだけで他はすべて構わないと思えるほどの、気持ちを陣治は自分の中に持っている。
十和子が知らない鳥は、すべて陣治のなかにあり、十和子が知らない間にすべて陣治によって守られている。
それに気づいた時、十和子は何を思い、そしてラストでどういう気持ちになるのか、
多くを語らない、シンプルさがとても潔い。
それが愛と呼べるのかどうか、本当に理解したときにはもう手遅れのことが多い。
それは父と娘の関係に、やっぱり似ていると思った。
気持ち悪い愛
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