彼女がその名を知らない鳥たちのレビュー・感想・評価
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出演俳優の演技がすごい
阿部サダヲも蒼井優も松坂桃李も皆演技が良かった。グイグイ引き込まれて飽きませんでした。蒼井優の関西弁は新鮮でした。
現実なのか過去の記憶なのかぼかしてある演出も良かったと思います。陣治も十和子も狂ってましたねぇ。そしてラストには驚いた。残された十和子はこれからどういきていくんだろうか…。
蒼井優の体を張ってるのがスゴイ 松坂桃李はハマり役? 案外ホントに...
蒼井優の体を張ってるのがスゴイ
松坂桃李はハマり役?
案外ホントにあんな人なのかも…
阿部サダヲの汚さ感といったら、、
汚なさからの純粋さのギャップ
映画はエンターテイメントが好きなので、これは好きなほうではないけど、上手いという点では評価します
でも陣治がいなくなったら十和子は誰が守るんだろう?きっと十和子はまたしょーもない人を好きになると思うなぁ
やはりこれも純愛物語なのか⁉️
あれだけ虐げられても十和子を愛し続けられる陣治って凄い。なんで二人は一緒に暮らし続けられるのか、不思議だった。秘密の共有だけでは成立しないでしょ。やはり純愛なのかなぁ~。共感は0%ありませんが余韻の残る、必見の作品だと思う。原作のラストも映画と同じなのか今度読んでみよう。
空と君との間には
君が笑ってくれるなら、僕は悪にでもなる。
中島みゆきの有名な曲。テーマはそれに尽きる。
殺傷しようとする直前、竹野内豊を車内で見つめる蒼井優の表情に今年一番の衝撃を受けた。
こんなすごい女優と同時代に生まれて、リアルタイムで彼女の演技を追いかけられるのは、実に幸せなことなのだ。
陣治
最高だった、めっちゃくちゃ面白い。
不運にも予告編があまり面白く無さそうだと思ったけど、白石和彌監督だし蒼井優だから観なきゃなと思い、遅れながらも観に行ったけど、まじで良かった。
白石監督〜…!!「凶悪」で初めて存在を知って、面白いけど、これがMAXの作品なんじゃないか?と思ってたけど、からの「日本で一番悪い奴ら」「牝猫たち」、で今回の作品。確実に、如実にスキルアップ・レベルアップしとるやないかい、作品追うごとに毎回名作生み出してる!本っ当好きだわ。
ストーリーは愛と昔の恋とミステリーと人間の汚いところが入り混じってる話で、そういう作品よくあるし、不倫ものもよくあるし、在り来たりな展開を予想していたけど、開始5分で「あー絶対予想と違う面白いやつや」とわかる。展開とか、次に起こるエピソードへの流れとかどんどん惹き込まれていってもう元に戻れない感じが心地良かった。
宣伝では登場人物全員人間として汚い感じをガン押ししていて、実際蓋を開けてみればそれはまぁその通りではあるのだけど、ひとりひとり、何故か憎めない。かわいいところ、やさしいところ、アホなところとかが垣間見え、みていて飽きない。たまに愛おしくも見えてしまう。また時折出て来る馬鹿過ぎる発言やアホな行動に今迄少しひいてたのにいきなり笑ってしまう観客の反応もなんだか新鮮だった、観ている人達が徐々にこの作品にハマり、ファンになっていく空気が館内に充満していくのが分かった。
この作品でやたら評価されている蒼井優。
私にとっては蒼井優はどんな作品に出ていてもどんなちょい役でも、常に蒼井優が出てる時点で最優秀主演女優だと思ってるから、蒼井優が出てる作品が公開された年は、日本アカデミー賞をみて「今年はなんで最優秀を受賞出来なかったのか?」といつも疑問に思っているけど、これはいけるんじゃないかな?去年のオーバーフェンスでも魅力爆発してたけど、今回のも相当だ。「相当だぞ!」と思いながら終始興奮していた私がいた。蒼井優って何であんなに凄いの、何で何やらせてもズバ抜けてるんだろ。優等生。可愛くて、人間らしさが出てて、唯一無二で、人柄も色濃く出てる。代わりはいないね。そりゃあ皆彼女を好きになるよ。最初は「蒼井優なんて別に可愛くないし、ぶすじゃん」と言っていた男子もいつの間にか気になってて好きになってるんだよ。わかんないけど私の予想だけど、きっと蒼井優を取り巻く人達の中にはそういう人がごまんといるんだよ。私も最初「高校教師」で見た時は、ライバルの役だったし大嫌い!と思ってたけど岩井俊二作品とか「亀は意外と速く泳ぐ」くらいから、なんか…好きかも…と思い始めたんだ。留まるところを知らず成長しているね。好きが止まらん。今回の十和子の役も目が離せなかったー。
阿部サダヲに関しても何かの賞とるだろなー。阿部サダヲって実は好きでも嫌いでも、面白いともつまんないとも思っていない存在なんだけど、「夢売るふたり」「謝罪の王様」とか意外と私が観ている阿部サダヲ出てる映画は面白いの多いね…しかし今回の阿部サダヲは本当良かった。阿部サダヲ演じる陣治という男、良かった。私が5万回位口酸っぱく言ってる、恋愛映画や純愛映画の重要なポイント「相手の事を本当に”好き”と思っているように見えるか」。クリアしてる…というか愛が物凄く伝わってきてたね。ウザくも見えるけど、見た目は本当に汚い汚物みたいな男でこの映画が4DMXだとしたら彼が出てきただけで室内が常にくっさい臭いでいっぱいになるような男なんだけど、中身と行動は純粋無垢の極みだった。他の男たちはイケメン×ゲスなんだけど、陣治が、こんな陣治だけが最後の砦だった。最初はこんな不潔な男…と見ていたのに、朝目覚ましできちんと起き、真面目に働き、十和子の生活の面倒を精一杯見てあげて、ピンチは感じ取り、想像よりも職場や社会ときちんとコミュニケーションがとれて生活力もある。意外と真面目な男。それに甘んじて不倫する十和子は十和子だけど、不倫に堕ちるひょんな出会いやきっかけとか、不快というより面白さが先行した。そして、十和子の酷い行いとゲスイケメン達がより陣治の良さを際立ててるんだよね。ラストシーンは涙が止まらなかった。
全編通して、十和子の「陣治」と呼ぶ声がすごく好きだったな。何か知らないけどかわいくて愛おしいんだこれが。かわいいシーンなんてほぼ皆無なのに。んで陣治に対して常に誹謗中傷の嵐なのに、食欲は旺盛なのか陣治の用意するご飯はどんな状況でも黙々食べる十和子も可愛かった。
全てが見所の映画だった。
*
映画公開終わる前に映画館で観ることが出来て良かったー。これを映画館で観てなかったら白石作品ファンとしても映画ファンとしても私は本当にどうしようもない奴になるところだった。観に行けて良かった。白石監督作品は、凄い俳優陣たちが出るけど、更に凄いことになって俳優陣たちの結果も残していくから、白石監督は映画人にとっても偉大な存在だろうな。日悪の時も思ったけど、映画を作る為に生まれてきた人だね。
孤独なメリーゴーランド
尼崎の映画館で見た。尼崎一昔前の映画館がやや懐かしく思い出す。「女油油地獄」藤谷美和子を2号線沿いの尼崎の映画館で観た記憶が蘇ってきた。観客は数少なく四、五人ぐらいだったように記憶しているのだが、平日の昼間だったからかなぁ〜今回の作品。
「彼女がその名を知らない鳥たち」はほとんど席が埋まっていた事に私の心は先ず安堵した。冒頭から蒼井優さんが出てくる。大阪弁。「大阪物語」池脇千鶴さんが頭に浮かんだが流石蒼井優さん一瞬にして池脇さんを払拭してくれた。声がいいのだ、私が蒼井優さんのファンだからだとは思うのだが蒼井さんを観るだけでも十分楽しめる。監督、プロデューサーに言いたい。濡れ場多すぎちゃいますか?サービスカット多すぎちゃいますか?中盤でやや性描写の多さにチョット疑問を感じましたがこの作品を観まして私はまたまた蒼井優さんの虜になってしまった。
ビッチを愛した純情男~切なすぎる悲劇という名の喜劇~
「彼女がその名を知らない鳥たち」95点。
素晴らしい!素晴らしい!素晴らしい!
本年度NO1作品です。
昨年度の「湯を沸かすほど~」に匹敵します!
アカデミー賞当確です!
主演男優賞「阿部サダ」!
助演男優賞「竹野内」と「桃李」!
主演女優賞「蒼井」はダメです。該当しません。
4人とも見事にはまっています。
「桃李」は朝ドラのイメージぶち破りよくやった。
どうしょうもない「ビッチ」を愛した純情男!
切なすぎる「悲劇という名の喜劇」です!
ラスト前の「リバース」は見事というしかありません。
何故ここに持ってきたのか!天才的ひらめきです?!
「共感度0%」「不快度100%」その通りです。
でも「100%ラブストーリー」です。間違いなく。
しかも「純愛物語」です。「究極の愛」です。
「まほかるWORLD」です。
SEX・暴力・殺人・不倫・浮気・ウソ・金・出世・保身・同棲・尾行・不潔・ちんけ・執着・自分勝手・クレーマーに、
「嫌な女」「下劣な男」「ゲスな男」「クズな男」。
もう言葉がありません。
なのに見た後は気分が晴れやか!?
この監督「白石和彌」(今年は「白石」が話題です?)は才能があると思います。
「凶悪」で「R・フランキ―」「ピエール瀧」を、
「日本で一番悪い奴ら」で「綾野剛」をレベルアップさせました。
わずか3週間で撮った?私のホームグラウンドの「神戸」で?
もう一度言います。本年度NO1作品です!!🍀
心の隅っこの暗いところにいる十和子
これすごい映画だったなぁ
つい、人を愛しすぎてしまう人たちの顛末
この物語はこうなるんじゃないかなぁと思わせつつ
実際は、その裏で物語は真逆に進んでいて
最後にはとてつもない純愛が待っている
どうして、人は誰かを愛してしまうと、相手に過剰に期待してしまうのか
なぜ、あり得ない夢を見てしまうのか
しかし、現実はある日突然、刃となって人の心をグサリと刺して傷つける
十和子はその刃に復讐し
陣治は一生かけても返しきれない程の愛で応える
そうして初めて陣治の愛は報われる
十和子と友達になれるかと言われたら、友達にはなれないけど、私の心の端っこの暗いところに十和子は住んでいるような気がする
いやーすごい映画だったわ
完璧な読後感
小説は読んでいたが、ずいぶん前のことなので、最後陣治が死ぬが、素晴らしい死に方したってことしか覚えなかった。本読んだし、まあ見なくてもいっかと思ってたんだが、評価高いので見てみた。
いやー良かったなー
個人的にはほぼ完璧だったなー
最後けっこう泣かされたわー
十和子に共感できないとか、色情狂だとかいろいろ言われてるが、ああいう女性けっこうまわりにいると思う。
外見はキレイだが、その実、中身には自信がない。そのため男からの評価が指標だと考えるようにしている女性だ。そりゃ陣治では満足できないだろう。
だけど、どれほど男に求められても、そこには空虚感があり、そのことにうすうす自分でも気づいており、分かっていながら、そこから逃れるかのように、あるいは空虚を埋めるかのように、また男を求める。
その空虚感と罪悪感があるからこそ、水島が自分たちは孤独だといったことに共感し、惚れ込み、まるで現実味のないタクラマカン砂漠旅行を夢見て、ある種自分に信じさせ、そして裏切られたことに対して、あそこまでやった訳だ。
陣治のどんでん返しには、小説を読んでおきながら、また驚かされたわけだが、最後はやっぱりああせざるを得なかったのだと思わされた。
きっと人がいいだけで女性とはまるで縁のない人生だったろう。それが十和子と出会い、笑顔を見るだけで心が弾んだ。
それはまるで現実味のない暮らしだったに違いない。自分にはまるで釣り合わない女性なわけだから。
ところが、その浮わついた暮らしが、あの事件によって本物になった。
彼女の闇を自分が背負い、彼女を守ること。それこそが自分の人生の存在理由だと悟った。
彼女を守れるなら、決して豊かでなくても、充実していなくても、彼女が記憶を喪失し、生き続けられるならそれでいいと。それを続けるためには何でもやる。
ところが、思い出してしまった、思い出さなくていいことを。
彼女が生き続けられるように、彼女を守るために自分ができることはなにか。
陣治が考えたのは、彼女に生きる目的を与えること。それは金などでは作れない、最も本質的な生の喜び、そのことに気づいてもらうことだったと。
そういう心情や背景すらも演技から表現しているのが役者陣だ。本当に素晴らしかった。
竹野内の黒崎にしてもクズではあるが事業に失敗しやむにやまれなかったろうし、国枝にしても過去の罪悪を認知症のような形で忘れており、今は責任能力があるのかも分からない。そういうクズどもにもある種の同情を感じさせる。
誰もがままならない人生をそれでも生き抜かざるを得ない。
そういう点で言えば、陣治は人生の目的を見つけ、その目的を全うしたわけだ。そして、十和子は過去の闇を乗り越え、その目的を陣治に与えてもらった。
そういう意味で、この映画は宗教ですらある。
話が重そうで、見るタイミング逃してたけど 公開中に観れて良かった。...
話が重そうで、見るタイミング逃してたけど
公開中に観れて良かった。
十和子の白昼夢みたいな、ぼんやりした感覚が良く伝わりました。
自分の都合の悪い所、無かった事にして怠慢に日々を生きている。
そんな、ダメな所も含めて一緒に居たいと望む程の愛にどっぷり浸かってて…
独りでは生きて行けないよ、十和子は。
出来たら一緒に生きてって欲しかったな…
演技力とか素晴らしいのは分かってる。
だからこそ、凄く感情移入出来ました!
それらをひっくるめて言いたい。
女性を都合の良い様に使い捨てる男達
最低!
逆も有るかもしれないけど、ね。
宣伝悪すぎ
共感できない・・・とか、前宣伝が悪すぎますね。
とっても良くできた映画で、のめり込めます。
彼女がそんなにグータラ?でもなく、少しだけ。
優しいところもあるし、そんなに変なカップルか?
双方の愛情の物語、見ごたえあります。
この映画はとんでもなくすごい
初めてレビューを書きます。映画はたくさん観てきましたが、あまりにも良くて。共感できないとかなんとか聞いてましたが、メチャクチャ共感しました。共感というのは経験を重ね合わせることではありませんので。蒼井ゆうさんは明らかに天才。あべさだおさんはキリストに見えました。ぜひヨーロッパの映画好きの人々にも見せてあげてください。
素晴らしい役者たち
蒼井優はじめ阿部サダヲ、竹野内豊、松坂桃李たちの演技力がハンパないです!!
内容的にも前半、中盤、後半の緩急がよく、テンポよく最低なキャストたちの名演技のおかげで見ごたえがあります。
ただ、R15ということはあって、かなり男女のシーンは生々しいです。
友達やういういしいカップルでいくことはオススメしません笑
愛の形は人それぞれ
「登場人物、全員ゲス」
っていうからどんなものかと思ってたけど、非現実的ではまったくなく、今歩いているこの街にも居そうだし、もしかしたら自分の中にも要素がありそうだし、何なら色々あったあの彼もこの映画の住人かなって思ったくらいだった。
それぞれが、愛、欲望、淋しさ、プライド、そして今までの人生で埋めそびれた穴なんかをどうにか満たそうと必死で、人間だなぁ、と思った。
陣治。不潔で、食べ方も振る舞いも品がなくて、ずっと嫌な気持ちで観てたけど、ベンチで横並びに座っている最後のシーンで「もう生きて居たくない」と泣きながら吐露する十和子に、ベンチからバッと降りて正面から「そんなこと言うたらあかん。なんもかんも引き受けて、全部持ったまま生きてくんや」って力強く伝える陣治を見て、人生を感じました。生きていくことの覚悟みたいなもの、自分に足りないって日々思っている私には、すごく重い言葉だった。
「生きて、見てくれだけじゃない良い男に出会って、子供を産め。俺はお前の中に入る。女でも男でも、その赤ん坊は陣治やからな。忘れるなよ」と言い残して陣治は飛び降りる。生きる希望を無くしてる十和子に、未来と、守らざるを得ない約束を取り付けて、彼女の命を繋ぐために。常識で考えたらきっと歪んでるけど、愛も、その表現方法も、受け取り方も、ひとそれぞれだなぁって、当たり前のことだけど、思いました。
ニンフォマニアの妻と献身夫
蒼井優は「東京喰種トーキョーグール」で恐ろしい人食い女を演じて驚かせてくれたが、この作品で演じた役は、ある意味それよりもずっと恐ろしい。
主人公の十和子は所謂ニンフォマニア、色情狂である。好きなのは背の高い二枚目だ。竹野内豊や松坂桃李といった配役は十和子の願望に添ったものである。電車に乗ってきた男もそうだった。そういった男を見た瞬間に、性欲のスイッチが入り、付き合いはじめると同時に精神的にものめり込んでいく。
一方の陣治は十和子の夫で、年月を経ても十和子への献身的な情熱は衰えることがない。世間体よりも十和子が第一の異様な情熱である。鬱陶しくも有難いこの情熱を十和子は受け入れ、陣治という船に乗って漂っていく。
陣治が料理をして二人でそれを食べるシーンが何度となく出てくる。性欲と食欲。どうしようもなく煩悩に翻弄される人間のありようを、アップを多用したカメラワークがフラットに映し出す。
蒼井優は持って生まれた女らしいフォルムの肉体で、輝く演技をした。陣治の阿部サダヲもエキセントリックな役柄を振り切った演技で見事に表現していた。
脇役陣も、煩悩から一歩も抜け出せないどうしようもない人間たちになりきっていて、安上がりのテクニックを駆使する女たらしを演じた松坂桃李といい、虚栄心から抜け出せない弱い男を演じた竹野内豊といい、ぴったりと役柄に嵌まっていた。
エキセントリックであればこそ描ける人間の本質を上手く表現できた名作である。蒼井優、阿部サダヲの両俳優の代表作となるに違いない。
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