バリー・シール アメリカをはめた男のレビュー・感想・評価
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この映画に、迫力という点は、求めないでください。
アクションやサスペンスを映画に求めてしまうと、しょせん実録物はフィクションに負ける運命にあります。
フィクションならなんでもあり。CG使い放題でいくらでもサスペンスを盛り立てることができますから。
なので、この実録物映画があまり高い評価を集めていないのも理解できなくもありません。
迫力という点から見れば、フィクションには勝てませんから。
しかし、予告編などではまったく触れられていないテーマこそがすごいと感じました。
日本人にとって、アメリカの「コントラ疑惑」なんて、まったく無関心なので、あえて予告編ではスルーしていたのだろうと思いますが、アメリカでは大統領が辞任スレスレのところまで行くほどの大問題になった大疑惑です。
しかし、裏の構図がまったく理解できませんでした。この映画を見るまでは。
映画を見て、すっかりと腑に落ちました。
反政府組織をアメリカが焚きつけてクーデターを起こさせようとしたのに、その肝心の反政府組織が、お金儲けだけにしか興味がない組織だったなら、この映画が指摘する通りの結末となってしまうのも当然ですわな。
その結果として、アメリカ国内にコカインが氾濫するようになり、反アメリカの武装グループが強力な武器を手にできるようにもなり。
つまり、CIAの陰謀の結果として、アメリカ中に薬物の害毒がまき散らされるキッカケとなり、同時に強力な外敵を育成してしましたとさ、という告発なわけです。
こう書いてしまうと単純なのですが、真正面から事実を告発してくれたことについて、★5つを進呈します。
それにしても、と思うわけです。
Because couriers are always expendable, that's why だね、と。
悪いことはできない
破天荒!
トムクルーズの映画だから観てみようかな、くらいのノリで全く内容を知らず観て驚いた。実在の人物で実際にあった事件なんだ。検索してみて「イランコントラ事件」、レーガン元大統領のスキャンダルだったことも初めて知った。アメリカという国は恐ろしい国だ。
CIAに協力しながらちゃっかり大麻の運び屋を副業的にやってしまう。破天荒というか度胸があるというか。無鉄砲なようだけど頭も良くないと出来ない。
義弟のくだりは事実なんだろうか、バリーはなんとか助けようとして逃げるように手配したけど、車を爆破したのは誰なんだ?私の理解力が足りなくてわからない。
最期は当然だがカルテルの殺し屋によって銃殺。拷問で苦しんで殺されるよりはまだよかったと思う。
前半と後半の落差が心地よい作品です。
CIAに協力しながら麻薬犯罪に手を出した、パイロットの悲喜劇を描いた物語。
実話を基にしたトムクルーズ主演のサスペンスコメディ。前半はコメディタッチ。軽快なBGMとトムクルーズの演技が絶妙です。そして、中盤から暗転する後半は、恐怖、不安、焦燥、そして死を覚悟した主人公に悲哀が良く描かれていました。その落差が秀逸で物語の完成度を高めていると思います。
2回、3回と繰り返す程ではありませんが、時間を作って鑑賞しても損はない、そんな作品だと思います。
実話を考慮すれば妥当
良くあるネタを良いクオリティで
“米国製”
“アメリカをはめた男”???
いや…それは違うと思うな(笑)!
パイロットとしての腕を買われ、CIAの仕事をしていたバリー(トム・クルーズ)。
そんな噂は、メデジン・カルテルの耳にも当然の如く入り……。
正直、上手いことやっていたと思う。
“パウダー”の運び屋にしても、武器の横流しにしても、お金が疎ましく思う程 相当〜荒稼ぎしていた様ですね。
本当に短い人生だったけれど、或る意味充実した時間を過ごしたんじゃないかな。
でも、邦題のサブタイトルの“アメリカをはめた男”って言うのは、大分違うと思った。
原題の「American Made」が全てではないかと…。
彼も“踊らされた”内の1人なんだなぁって。
可哀想だけど、刑務所に入ってようが…5000時間?の奉仕活動だろうが…どっちにしても消されてたと思う。
結局は彼もまた、ただ単にパブロ・エスコバルに消された人間の内の1人になってしまった。
【本当にこんな奇想天外な人物がいたのか?善悪の区別が尽かなくなってしまったあるパイロットの人生をトム・クルーズが演じた異色作】
俄かに実話とは思えない、奇想天外なストーリーに一気に引き込まれた作品。
1970年代のアメリカは、余程規制が緩かったのか、それともバリー・シールの機知が上回っていたのか?
ヒーロー役が似合う(誰もがそう思うよね)、トム・クルーズがダメな(アンチ・ヒーロー)役を演じる姿が妙に面白く感じた作品。
ダメなトム・クルーズ作品としては何度も死んでは生き返る「オール・ユー・ニード・イズ・キル」が記憶に新しいが、今作は実在の人物を演じている点でも今までなかった味わいを感じさせてくれる。
バリー転落の道を持ちかけてしまった、CIA隊員シェイファーを演じたドーナル・グリーソン、愛する妻ルーシー(サラ・ライト・オルセン)のダメダメ弟JBを演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズの姿も印象的な、ダグ・リーマン監督が「オール・ユー・ニード・イズ・キル」に続いてトム・クルーズとタッグを組んだ異色作。
<2017年10月21日 劇場にて鑑賞>
及第点
普通
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