夜明け告げるルーのうたのレビュー・感想・評価
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人魚と傘の街
監督のオリジナル作品であるが、意外にも大きなテーマに取り組む。自然と人間の関係を描く。宮崎駿を想起してしまう。新しさはあまり感じない。それでも良作だと思う。
皆が踊り出すシーンのポップさは監督らしくて楽しい。終盤は少し長く、話の回収に時間を費やすが、論点に変化がなく、少し疲れる。
さて、傘は何を意味するのか。
斎藤正義の主題歌が耳に残る。
劇場で観たかった。
センスの塊、湯浅監督のオリジナル作。
脚本に関しては、色々と批判もあるようだが、それを補って余りある湯浅監督のアニメーションにまたしてやられた。
最後、カイがド下手な「歌うたいのバラッド」を歌うシーンや、カイがルーを助けに行くパートで流れる挿入歌に不覚にも感動してしまった。見せ方がすごすぎる。
1番よかったのは、カイの父親の台詞。
「お前は思った通りにやればいいんだ。思ったことを言っていいんだ」
高校生の時に、こんな言葉を言ってもらえることが、その後のカイの行動を見れば、どれだけ響いたかが分かる。
アニメーションも音楽も演出もすべてがよかった。
おもしろい
なかなかのハッピーエンド?で良かったと思います、予告編見てポニョを連想させられましたが、ポニョよりは断然こちらのほうが良かった、クレヨンしんちゃんに関わった人達ってなかなか良い作品を作ってくれますね
絵も色も動きも美術もいい
ただ脚本がダメすぎ。人間のやだみが投げっぱなしにされた結果ねむようこ印のキャラデもノイズに。残念。
ダンスシーンとかカメラワークとか絶品なだけに残念。
ルーパパ最高なので、ファイヤーモードのあの感じがデビルマンに活かされることを期待。
不思議でキュートなお話。
カラフルで可愛い、でも少し不思議なアニメーションがたまらなく魅力的。素敵な絵本のよう。
ストーリーについては、物足りなさや突っ込みどころがないといえば嘘になるけど、それを気にならなくさせるアニメーションと監督の独特の世界観やテンポっていうのかな?が心地よかった。
斉藤和義の「歌うたいのバラッド」がまた作品世界に優しく寄り添っていて良い。
また後から観たくなる予感がする一作。
監督独特の美意識で音楽も映像も細かなところまで統一感があるのはさす...
監督独特の美意識で音楽も映像も細かなところまで統一感があるのはさすがと思いました。
キャラクターは皆現代らしく等身大で、ああ、こういうやついるなあ、と楽しみました。さびれている海街の様子も、現代的。
ファンタジーや理想ではなく、あくまで自分達の瑣末なことをファンタジックに唄うというかんじ。
フラッシュと手描きを駆使して複雑に躍動しまくる画面。動き、陰影、色、なと要素が重なりすぎ見づらくなりすぎてるとわたしは感じますが、何度も見てその映像を堪能する鑑賞方法に向いてるかなと。
同じように登場人物と付随するエピソードが多すぎて、一つ一つが荒い扱いで、じっくり見られないのは勿体無いなと思いました。例えば主人公の父と母のエピソードに絞ってもいいのでは、などとも思いました。
出会い、成長、旅立ち
鬱々とした毎日を過ごすカイは同級生の遊歩に誘われバンドを始める。ある日、その音楽につられて人魚が姿を現し…。
異種族との交流を描いた作品としてはありがちな構成だが劇中に大好きだったYUIの曲も流れ音楽映画としても魅力は多い。遊歩ちゃんのキャラが好き。
これぞ独特の湯浅のうた
神山健治、米林宏昌、新房昭之ら今年は気鋭のアニメ監督の新作続いたが、いずれも今一つピンと来ず。
本作と『夜は短し歩けよ乙女』の湯浅政明監督の2作には期待していた。
それほど多くの作品を見ているって訳ではないが、『マインド・ゲーム』やWOWOWで放送した『ケモノヅメ』『カイバ』などは見た事あり、アニメ監督数いれど、とりわけ独創的な作品作るなぁ…と思っていた。
好き嫌いははっきり分かれる作風だが、『夜は短し歩けよ乙女』は国内ランキングに入り、本作はアヌシー国際アニメーション映画祭であの『この世界の片隅に』を抑え最高賞に輝き、一気に飛躍&メジャーデビューと言った所。
特に本作は気になっていた。
人間の少年と人魚の少女の交流という、オリジナル作としては王道的な話ながら、湯浅監督“らしさ”は惜しみ無く。
まず、昨今のアニメの定番の圧倒的な映像美やリアリティー、昔ながらの懐かしさや温かみとは違う、独特の画のタッチ。
基本シンプルだが、海中ではフニャフニャになったり、回想シーンでは突然カラフルなタッチになったり、ルーのパパが燃えながら走るシーンは凄みを感じさせたり、柔軟に変化。
海水を空中に浮かばせる事が出来る人魚のルーの不思議な能力、クライマックス、町を浸水する緑色の海水など、ファンタスティックな演出。
ルーと主人公の少年カイの交流は、歌。歌やダンスのシーンはポップ。
所々シュールでもあり(何つっても、海から上がりスーツに身を包んだサメのルーのパパ)、もう本当に何と言ったらいいか…見て貰うのが一番の湯浅ワールド。
心を閉ざすカイが、歌を通じて同級生の遊歩と国夫とバンドを組み、ルーと出会い、変わり始める。
が、住んでいる寂れた港町には人魚は災いをもたらすと言い伝えられている。
ある時、ルーの存在が町の人にバレ…。
今風だと思ったのは、ルーを使って町興し。
しかし、ひと度事件が起これば、手のひら返し。
やはり言い伝え通り、恐ろしい存在。
そんな人間の…いや、大人の都合・傲慢こそ恐ろしい。
こんな事いっちゃあおしまいだが、主人公である筈のカイとルーがちと魅力に乏しい。
ルーは愛くるしさはあるが、カイに至っては時々感情の変化についていけない。明るくなったと思ったら、ルーの町興しを機に何が面白くないのかまた塞ぎ込み、ルーの救出も町の水没を食い止めようとするクライマックスも周囲に鼓舞されてやっと。
むしろ、真っ先に行動した遊歩や国夫の方がいいキャラしてる。
悪くはなかったが、かといってスゲーサイコー!…ってほどでもなく。
でもオリジナリティーに溢れ、ユニークで、今年公開の邦アニメでは期待を下回るものではなかったと思う。
ごちゃごちゃした映画
削れそうな人物がいる気がする。遊歩のお父さんとおじいちゃん、どっちかでいい。放送部のお姉さんも削れる、おばあちゃんの存在もいるかな。
なぜ、音楽が鳴ると、人魚のヒレが足になるのか。太陽に当たると、なぜ燃えるのか。
気になることがなんだか、そのままになって、終わってしまった感じ。
音楽は良かったです。
しっかりまとまった良作
気にはなっていたものの、その独特なアニメーションと、何より湯浅政明監督自身の作家性があまり好みではなく、スルーしていました。
しかし、世評の良さと夜は短し歩けよ乙女との特集上映を機に鑑賞。
細かいところまで気の利いた、まとまりのある作品だと感じました。
多くの描写が後の展開の伏線になっており、それらを探すのがとても楽しく感じました。
また、日無町の描写も分かりやすく、どこに何があるのか分かりやすく描かれていた気がします。また、過疎りつつ田舎町の後ろでは、新幹線らしき鉄道が通り過ぎて行き、高速道路が通っており、時代に取り残されていく町の寂しさが伝わってきました。
人魚に噛まれると人魚になるという発想や、光に弱いといった設定も劇中で上手く活かされていたと感じます。特に壁が日光を遮ることで人魚を生かす役割があったという、言い伝えとその伝承を絵柄を変えて表現する手際の良い話し運びに、日無町の人魚に対する畏怖の念が伝わってくるようです。
そして、今作最大のポイントともなる音楽の心地よさ、気持ちのいいリズムが、気の利いたアニメーションと混ざることで素晴らしいグルーブへと昇華されているのではないでしょうか。
独特な絵で食わず嫌いをするにはもったいない秀逸な作品と出会えた気がします。
こんなにストーリーがあるとは思っていなかったので、期待値を下げて観たぶん、より一層面白く感じたのかもしれません。
私個人的には、同時に観た「夜は短し歩けよ乙女」より楽しく鑑賞できた、胸を張ってお勧めできる作品です。
これぞアニメーションの真髄
終映間近にやっと地元にやってきてくれて
ようやく鑑賞
正直言って、全く期待していなかったが…
湯浅政明監督、恐れ入りました。
★5つでは全く足りない。
日本アニメ史上屈指の大傑作です。
あちこちに小ネタや小気味良いギャグがテンポ良く入ってるだけでなく、決定的に面白い。
アニメ映画は、「ただキャラクターが動いていて楽しめる」というのが究極なのであれば
この映画はそのアニメの基本たる動きが最高に楽しめる作品。
冒頭、マイクを叩いて始まるファーストシーンから
音楽一つ一つが何とも心地よく響く
ルーが登場してからは「歌うたいのバラッド」が必然的に多く使われてるのだけど
場面場面でアレンジを上手に変えてあり、これがまた絶妙にマッチする。
主人公のカイも、最初の数分はまったく表情が読み取れない、とても影ある少年として描かれてるのが、タイトルの出る場面で人魚を見つけて、奇妙な機械的な動きを見せた後に次第に打ち解けていくと、色々な表情を見せてくれる。
ルーとセイレーンの初セッションは、もし自分があの場にいられたなら、絶対に一緒にバンドをやってみたくなるほど、見ていて楽しくなる。
あの不思議な歌声で音楽合わせたら面白いだろうなー、こいつらホント楽しそうな顔してるなーって。
主人公の相棒的役割を果たす国夫、とにかく感情動きが激しい遊歩と、脇のキャラクターもなかなか面白い連中。国夫も10代なのにもう髪の毛の心配してたりする割には、「ライブしたい」とだだこねる遊歩に「わかった」なんて根拠もなく頼もしく言っちゃうイイ奴。一緒にいたら絶対友達になりたい。
ルーとカイの深夜デートもそれぞれの夜景が一つ一つ丁寧で、どれも初めて観る人魚の子には珍しさでいっぱいで「すき」ばっかなのも当然。ワン魚を誕生させて夜明けと共にバッシャーンと海に帰って行くというのもなかなか斬新。
一部で古典的名画のパロディも出てくるが、このシーン、とにかくルーが愛おしく愛おしく感じますよ。
セイレーンのデビューライブにおける、ルーが巻き起こす日無町全体を巻き込んだダンスシーンは、どこかカートゥーンを思わせる懐かしさを感じる絵柄で
とんでもなく早い足裁きとハイテンポなリズムを刻む音楽に合わせてアニメ映画史上最高のダンスシーン魅せてくれる。
もっと見せて、音楽止めないでーとなること請け合い無し。
しかし、ルーとの最高の夏休みは、このあたりまで。
以後ストーリーは深化していく。
街中がルー、人魚の存在を知ってしまってからは、大人たちの汚い汚い部分が沢山描かれる。
それを商売にしようとする者、拒絶反応する者、はたまた殺そうとする者すらいます。
最初は人魚に好意的だったオバサマ方もすぐに掌返してきます。
どこか、現代の人間社会の縮図のようにも思えますね。
そして、よくよく考えれば、その“大人たちの身勝手”が引き起こした事件である遊歩の家出でストーリーは大きく動きます。
人魚がよくカイの家に現れることを知っていた大人たちは遊歩誘拐犯としてルーを監禁してしまいます。
さらに、大人の身勝手さは、ルーを犯人と決め付けて彼女を殺そうとしたことでついには海の神様の祟りを引き寄せてしまいます。
そこでようやく一部分の大人たちは、子供たちの正しさや純粋な想いを認めてくれます。
そんな目に遭っても、ルーは健気に日無町の人々を救おうと親子で奮闘。
遊歩や国夫たちの援護も虚しく、もう頼みの綱の人魚たちがダウン寸前となったときに
「嗚呼歌うことは難しいことじゃない~」というヘタクソな歌声が街中に響き渡る。
しかし、この歌声はルーが誰よりも大切に想う大好きなカイの声。それまでのどんな力よりも強いフルパワーで、彼らは主人公たちの町に立ちはだかる大きな壁を文字通りぶち破るのです。
最後の最後にこの歌は“短いある一言”で終わりますが、その後の人魚たちとのシーンを予見させていますね。
ヘタクソな歌でありながら、このシーンは上手に歌われては却ってリアリティを削いでしまうので、本当にカイの心の叫びが歌となったように聴こえるでしょう。
ラストは日の当たる町になった日無町と主人公たちの明るい未来を示唆して終わる、爽やかな結末。
脚本は確かに、すこし鋭いヒトなら粗方結末は見えてしまうし、ウクレレに釣り糸張ってマトモな音が出るとは思えないのだけど
それを全部ひっくり返してしまう圧倒的な演出美。
Blu-rayは早くも10月には出てしまうが、かかってる劇場があれば、この映画関しては絶対に観て損はない。
だって最高のアニメ映画で、最高の音楽映画でもあるのだから。
アニメが粗い... けど悪くなかった‼︎ ルー‼︎ パパ‼︎ ベロ...
アニメが粗い...
けど悪くなかった‼︎
ルー‼︎
パパ‼︎
ベロだらぁ〜ん犬‼︎
爺様はお母さん
婆様は旦那さんに会えて
良かった‼︎
亡くなったんだけど
ハッピーエンドだよね‼︎
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