グレイテスト・ショーマンのレビュー・感想・評価
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華やかな映像盛りだくさんだがテーマはあいまい・・・?
実在する興行師P.T.バーナム(ヒュー・ジャックマン)の半生をモチーフにした映画。105分。彼が成功を勝ち取ってからの苦悩がメインなので前半は成功を掴むまでサクサク進む。
成功を掴んだあたり(リンド(欧州の大人気女性歌手)の初米国公演)から暗雲が立ち込めるのだが、実はこれと言った苦悩の核がない(欲を出し過ぎたというのが一応あるが)印象だった。だから後半の姿がつかみにくい映画だった。
後半モヤモヤの原因はミュージカルタッチにもあるのだろう。基本的にミュージカルを歌いだすと悩みが吹っ飛んでしまう。だから苦しいシーンでも苦悩に満ちた印象が散ってしまうのかもしれない。
ひょっとしたらバーナムが欲にまみれてリンドの全米ツアーに行くところで、ものすごい邪悪な歌でも歌ってくれれば「過ぎたるは猶及ばざるが如し」とか「身近にある幸せ」とかの苦悩テーマが際立ったのかもしれない。まぁ雰囲気台無しだからやらないとは思うが、ちょっと健全さを保ちすぎて面白みを削ってしまったのではないだろうか。
前半のグイグイ進む力を使って、いろんな場面のミュージカルシーンを描けるのはよかった。これだけたくさんミュージカルシーンがあるのにそれぞれ重複感がないのはすごいことだと思う。
そしてヒュー・ジャックマンがカッコよすぎで、それだけで満足できるレベルだった。彼は監督と次回作への準備をしているとのこと。そりゃ「ミュータントだー!」とか言って爪を振り回す役より、きれいな衣装を着て歌声を披露する役の方がいいよねぇと思った笑。
成功まで一気に駆け上がる前半
映画を観ていると「あれ、都合よくポンポン進むぞ」と感じる箇所が必ずある。それが前半ならいい映画で、後半ならやばい映画だと思う。この映画は前半が都合よくポンポン進んでいく。
この映画で異常なテンポを感じるのは、例えばバーナムが小人のチャールズをフリーク・サーカスの出し物として雇おうとするところだろう。チャールズははじめ、「笑いものになるだけだから」と誘いを断る。
そこでバーナムは「将軍の衣装を着ればみんな頭を下げる」とかなんとかいうのだが、たったこの程度の売り文句で小人のチャールズ(22歳)は満面の笑みで承諾してしまうのであった。いいのかそれでw
さすがにこの人物描写の軽薄さは異常事態である(22年間迫害された人間がこんな軽いはずない)。
これほど都合の良い展開を観ると、脚本サイドからの「別にここ大事じゃないから、キャラだけ覚えといて」というサインだと感じることにしている。描きたいのはここではなくその先ということだ。
前半は以下の順に話が進むが、だいたいずっと都合が良い。
「身分差のある妻と結婚」→「バーナム博物館失敗」→「フリーク・サーカス大成功」→「フィリップとの出会い」→「イギリス女王に謁見」→「リンドのショーが大成功」(記憶ベース)
他にもエリザベス女王への失言を女王が爆笑して丸く収まるところなんかもわかりやすく雑である。
この映画が描きたいところは成功後のバーナムの苦悩だからさっさと大成功させてしまった。なおパキパキ進むがそんな中でバーナムの家族の書き方は非常に上手(妻の存在、娘の存在ともに)だった。ジャマでもないし居る意味がないわけでもない。彼女らは物語に自然な重みを与えている。
※「都合のいいモード」では映画はキャラクターを描くことができないように思う。最悪の映画は「都合のいいモード」がずっと続く映画なんじゃないだろうか(”ドラえもん Stand By Me”とか・・・。のび太の描写がゼロだった気がする)。
もっとも上手な映画だからフィリップ(上流社会を客にした劇作家)との出会いなど大事なところは手綱を緩めてじっくり描かれている。まぁその後のフィリップの居る意味ないっぷりは残念だったが。。。
パンチが効いてるのは娘が「バレエを始めるのが遅すぎたわ」「本物はサーカスなんかと違うの」と言ってのけているシーン。後半の苦悩への布石としても効いている。しかし、そんな会話のあとバーでフィリップを口説くバーナムのタフさは好きだった。
後半はこうなるもんだと思った・・・
この映画ではフリークが大集合するので必然的に「虐げられた者たち」的なキャラが多い。またバーナムも貧乏出身なのでその側面を内蔵したキャラになっている。
ポンポン進んでいく前半を観ながら何のためのハイテンポなのかと窺っていたが、娘の「本物はサーカスなんかと違うの」発言で気づくことができた。バーナムが上流意識を持ちながら成功するとフリークたちは置いてけぼりになる。
バーナムは見た目が普通なので成功さえしてしまえば上に行けるが、見た目でアウトなフリークたちはそうはいかない。つまり二者は分断してしまう。この葛藤を描ければ大変な映画になりそうだと思って観ていると、
まんまとそこに正統派のシンボルみたいなリンドが登場し、彼女の力でバーナムは庶民客だけではなく上流客も手に入れてしまう。分断へと加速する。この成功スピードはそのまま仲間との分断スピードとして跳ね返ってくるのではないかとハラハラしていた。
リンドのステージに驚きと自信の表情を浮かべるバーナムはとても印象的だ。だがその裏でフリークたちとの団結が崩れていくことに本人は気づいていない。
※演出上はフィリップとアン(空中ブランコする女性フリーク)の手が離れ、アンがどっか行っちゃうことで提示されている。
バーナムの過剰な表情は、単に次なる成功への野心だけではなく、過ぎたる欲望が手元の成功をぶっ壊している様も示しているようで、実に見応えがあった。リンドの大迫力の歌唱で高まった雰囲気の中でこの演出は効果が抜群だった。こういううまい演出を観るとテンション上がるw
なおリンドのステージシーン自体はちょっといただけなかった。ダサかった。wikiによれば口パク(歌唱は別人)らしいが、だからってあのダッサイ歌い方はないべ。もうちょいなんかあるべ。それに19世紀にあんなポップな歌あるの?(まぁこれは仕方ないが)
そしてリンドのステージの打上げで分断が顕在化する時が訪れる。打上げには上流客が集まっているのだが、そこに感動したフリークたちが押し寄せてくる。だが入れてもらえない。バーナムが拒んだからだ。それで一気に「どうせ俺たちははみ出し者だから」とグレるフリークたち。
「来た!分断した!こっから丸く収めるか、ぶっちぎって絶縁するか、どっちも面白いぞ」と興奮して観ていたのだが・・・、この後特に分断が描かれることはなく、肩透かしを食らったw。
まぁ俺の山が外れただけなのだが、かといって代わりになるようなテーマも発生してこない。ぼやけた後半だった。「愛が足りない」というセリフがキーワード的に散りばめられているので、これを使った関係性の修復とかをイイ感じに描けそうなのだが。。。
苦悩する後半:正統と非正統、大成功と身近な幸せ。しかし何も解決していなくない?
後半の流れはこんな感じ。一言でいうと何の問題も解決していない。なお問題とは次の2点を指す①バーナムの分不相応に事業拡大したい欲、②事業拡大するときに家族やフリークたちが頭からすっぽ抜けること(この点は明示されていないので観る人による部分が大きいかも。明示されていないからぼやけてもいるのだが)。
「バーナムがリンドと全米ツアーへ(家族との関係が希薄に)」 → 「サーカスがマンネリ化して売上減(フリークたちの疎外感が募る)」 → 「フィリップとアンがもつれる」 → 「バーナムとリンドが決裂」 → 「サーカスが火事で焼失し、家族も実家に帰る」 → 「フリークたちが『あなたに生きる希望を教えてもらった』と言って励ます(は?!)」 → 「妻を取り戻しサーカスを再開する」
バーナムはリンドを失い、家族を失い、火事でサーカスも失う。ここで自分の人生を振り返って何か(特に問題点)を改めるかと思いきや別にそんなことはしない。
具体的にどう立ち直ったのか劇の流れを思い出してみると、妻に出て行かれて意気消沈しているところに、周りからわらわらと人の良いフリークたちが集まってきて「あなたに生きる希望を教えてもらった」と励ましの歌と踊りを披露してくれるのである。
この流れを超簡単に言うと、バーナムはこれまでに積んだ善行の貯金(といってもフリークたちを雇っていただけのこと)の力で立ち直るのである。自分が抱えていた問題を解決して問題解決能力が向上するわけではない。
だから別にバーナムの考えが変わるとか世界観が変わるとかそういう成長はないのである。
それはそれでいいのだが、代わりに効いている「フリークを雇っていたという善行」もそんなにいいもんじゃない。人生をやり直すだけの効能があるかは納得できない。なんせ小人のチャールズの雇い方なんて前述のとおりメチャクチャ雑だった。その後で何か関係性を深めるシーンもなかった。
バーナムがフリークたちの傷ついた心を慮るシーンは特になく、自分の成功のためだけに使っていたのである。意地悪くまとめると、あまりにも人間扱いされて来なかったフリークどもは雇って活躍の場を与えただけで「素晴らしい人生をありがとう、バーナムさん!凹まないでよ!」なのである。
あまりにもおめでたい展開でちょっと拍子抜けした。つまりバーナムの悪いところは治っていないのである。分断構造に固執して観たせいで、俺が映画の大事な要素を取り
つれづれ・・・
・リンドとは全国ツアーの途中でうまくいかなくなる。スキャンダルなキスで衝撃的な別れ方だったが、その後リンドは一切出てこない。彼女は華やか要素を劇に盛り込むための存在であって、人物自体に意味があるわけではなく用が済んだあとは出す必要がなかったのだろう。
・派手なミュージカルシーンを描くのにCGを多用しているがこれは考え物だった。基本的にCGをバンバン使ってしまうと「何でもできんでしょ、それ使えば」という見方になってしまい冷めるからである。使うならトランスフォーマーとかスパイダーマンみたいにビル壊すのに10秒かけるくらいの大型映像にしないと、どうも安っぽくなる。この映画では少し安っぽいCGだった。また俺だけかもしれないが、CGを多用されるとどうせ音声も調整しまくってんでしょという気持ちになってしまった。
・バーナムが実家に帰った妻をビーチに妻を迎えに行くシーンは冒頭の再現でありベタな見せ場。
・サーカスの再建をみんなで決意するシーン(焼失後のがれきの上)でフィリップとフリークたちが口を合わせて「バーナムに生きる喜びを教わった」という言うが、フィリップってバーナムのサーカスでそんな良い目に遭ってたんだwいつやww
・一風変わった冒頭も印象的。ど頭はショーで始まるのだが、バーナムは会場の聴衆に向けたショーをしていない。むしろ聴衆の座席の下から映画の観客に向けたショーをしている。さらに聴衆もバーナムと一緒にリズムを刻んでショーをつくっている。リアリティを考えるとナンセンスだが、「こういう風に楽しむ映画だよ」というメッセージを送ってくれるので安心して頭空っぽで楽しめた。まぁいろいろ考えちゃったけどw。
こぼしたのかもしれない。
なおフリークたちはバーナムを励ましただけだが彼らには集客力という実力があるため、仲間になってくれただけで即バーナムの稼ぐ力は(ある程度)回復する。その回復した勢いでグレイテストショーをしに行ったのである。
※友人から指摘を受けて、ラストのバーナムがあっさりフィリップに興行主を渡すシーンについて考え直そうと思っています。いつか見直そうと思います。
ミュージカル映画が好きな人にはたまらん
映画が公開された当時は
ミュージカル映画はラ・ラ・ランドしか許せない自分がいて
どうしてもつまらなさそうだと思い見ませんでしたがWOWOWで放送が決まったとき、思い切ってみました。
1回目鑑賞後全ての曲をすきになりました。
何かと話題になった「this is me」がこのようにして歌われたのかと思うと、何度見ても歌唱シーンに胸を打たれます。
なんと言っても配役全てが良かったです。
ほとんどダンサーさんが起用されているみたいですけど
演技も、ダンサーさんだとは全然気づかないくらい見入ってしまいます。
映画の上演時間自体長くもなくちょうどいい長さだなと思うので内容合わせてとても満足する映画です。
リンダとのスキャンダルが発覚するまで彼らを出し物扱いしていたP.Tバーナムは頂けませんでしたしヒュージャックマンのクズっぷりがめちゃくちゃ良かったです
何度でも観たいと思う映画です
最高の楽曲と底抜けの明るささえあれば、細かいことはどうでもええねん!
興行師P・T・バーナムの活躍を描くミュージカル映画。
主人公バーナムを演じるのは『X-MEN』シリーズや『レ・ミゼラブル』のヒュー・ジャックマン。
バーナムのビジネス・パートナー、フィリップを演じるのは『ハイスクール・ミュージカル』シリーズや『ヘアスプレー』のザック・エフロン。
バーナムの妻、チャリティを演じるのは『シャッター アイランド』『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のミシェル・ウィリアムズ。
欧州最高の歌姫ジェニー・リンド役に『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』『ライフ』のレベッカ・ファーガソン。
フィリップと恋に落ちるサーカス団員アンには『スパイダーマン』シリーズのゼンデイヤがキャスティングされている。
第75回ゴールデングローブ賞において、主題歌賞を受賞。
小細工一切無し!1人の男の夢と成功、挫折と栄光を真正面から描き切った超ストロングスタイルな映画。
シナリオは王道で意外性はないかもしれないが、映画を彩る楽曲の数々はどれも眩いばかりの輝きに満ちている。
夢や誇り、愛についてを惜し気もなく歌い切っており、胸がすくような爽快感を与えてくれる。
どの楽曲も素晴らしいが、特にヒゲ女を演じたキアラ・セトラが歌う「this is me」は文句の付けようがない!
被差別者の悲しみと、理不尽な現実に誇りを持って立ち向かうことへの決意を込めたこの楽曲は、そのままこの映画のテーマを表しています。
バーナムの物語と並行して語られるフィリップとアンの恋物語もロマンチックで素敵です。ザック・エフロンとゼンデイヤの表現力の高さに脱帽。
これまでヒュー・ジャックマンといえばウルヴァリンのイメージしか無かったので、こんなにミュージカル俳優として優れているとは知らなかったです。
バーナムは夢想家かつ自信家。自己中心的な所もあるキャラクターであり、ともすれば嫌味な人物に映ってしまいます。
しかし、バーナムをヒュー・ジャックマンという渋めでどこか影のある俳優が演じることで、そこが中和され、非常に好感のあるキャラクターになっていたように思います。
流石ヒュー・ジャックマンと言った所でしょうか。
全然娘が成長しないけど、作中で何年経ったの?とか、史実と全然違うじゃん。とか、細かいことはどーーーでも良いのです。
ミュージカル映画とは、素晴らしい楽曲と眩いほどの明るささえあればそれで合格なのです!
この映画、あまりにも眩しすぎて開始5分で泣いちゃいました。その後もミュージカルシーンに入る毎に涙涙涙…😭
惜しむらくは、歌姫ジェニー・リンドがただのサークルクラッシャーとしてしか機能していなかったこと。
リンドというキャラクターの描き方だけは、もう少し何とかして欲しかった。
とはいえ、個人的には大満足!
観ている間は現実を忘れ、観た後は明日に向けて精一杯努力しようと思わせてくれる「映画の魔力」を備えた作品です!
歌のパワーに負けました
これぞミュージカル映画!
お話としての細かい評価や突込みは置いておきます。
というか、劇中歌の圧倒的なパワーに圧倒されて、それどころではなかった笑
人が見れば顔をしかめるような見た目や個性を持ち、暗闇にいた彼ら。
そんな彼らだからこそ発することのできるパワーがあるんだと思うんです。
それぞれの歌が持つパワーが強すぎて、一曲一曲感動しちゃった・・・
でも一番感動したのは、劇評家が発した、サーカスのことを人種も見た目も違う人々の“人類の祭典”だといったところかな(うろ覚えでごめんなさい)
この映画が持つ、人類全体に対する強烈なポジティブなメッセージを物語っているように感じました。感動!
これが私だ!多様な個性が輝く世界
それがエンターテイメント。誰もが憧れるけど現実という幻想に囚われ、趣味だといいわけする。でもみんな心のどこかで求めている。
どんなに差別されようが、どんなに蔑まれそうが、自分の個性、存在意義、生まれてきた理由を信じて、飾らずに表現することが結果幸せにつながる。
そして最後の言葉がすべてを物語っている。
「最も崇高な芸術とは、人を幸せにすることだ」 by P.T.バーナム
そのほかにも心に残る名言があった。
「誇大広告でもいい。想像力は大きい方がいい」
「愛を欲張らないで。少しの善人の愛で十分だわ」
多様性への寛容さが叫ばれるこの時代に必要なエンターテインメント作品。
比較的創造しやすい作品
この手のミュージカル映画は、ストーリーは端折りがちで、少ないシーン、歌から観客側が想像して楽しむものだと個人的には思ってる。
その点でいえばこの作品は非常に想像しやすく、登場人物のそれぞれの気持ちや感情を共感して楽しむ事ができた。
内容は決して濃いものではないかもしれない。映画にはよくありきたりな貧しい時代を過ごした主人公が成功を収める事で大切なものを失い、最後はその大切さに気づいて終わる。
まぁありきたりなんだけど、劇中でも語られていた小さな幸せこそ大きな幸せだったり、人々を幸せにする事が芸術そんな事を楽しめる作品なのかなと個人的には理解して楽しませてもらった。
ロマンチックで大胆、そして道徳的な究極のミュージカル映画
グレイテストショーマン 【IMAX 2D】
鑑賞日 2018 3/7・4/1
ミュージカル映画が本作で初めてで、果たして楽しめるのか見る前は少し不安だったが、見た後は(受験合格発表後すぐだったこともあり)最高に興奮していた。そもそも本作を見ようと思ったきっかけは、朝のニュースで本作のCMが流れたことだった。いきなりヒュージャックマン歌うThe greatest showが流れてとても気に入ったので見にいくことにした。上映が始まり20FOXのロゴが出てすぐにThe greatest showが流れて最初から興奮したと2回目に一緒に鑑賞した友人も言っていた。何より様々なテーマが本作には詰まっていると感じた。幼馴染との社会的地位を超えた恋愛、その後の夫婦愛、男同士の友情、社会的立場が弱い人達、サーカス仲間との絆、お金より本当に大切なもの……などなどテーマが充実していた。IMAXでの大迫力のサウンドで名曲を聞き、鮮明なスクリーンで出演者達のダンスを観れてよかった。特にザック・エフロン演じるフィリップとゼンデイヤ演じるアンの空中ブランコでの演技は素晴らしかった。しかもそのシーンがメイキング映像を見てCGではないと知った時は驚いた。編集があるとはいえ、歌い、演じ、飛び回り……これをいっぺんにするなんて本当に凄い。最後、主人公P・T・バーナムとその妻チャリティが彼らの娘、のバレエの発表会であんなに目立ちたがっていた娘が端っこで木の役をしているのを見て、バーナムがThe greatest showの最後の歌詞の
It's everything you ever want(全て君が求めていたもの)
It's everything you ever need (全て君が必要としてきたもの)
And it's here right in front of you (今まさに君の目の前にあるんだ)
を歌って、本当の幸せを見つけるシーンが素晴らしかった。
だが、少し残念な部分があった。CGだ。特に馬が走るシーンや、バーナムが歌いながらFrom Now Onを歌いながら汽車に飛び乗るシーンで、CGの雑さ、安っぽさを感じた。ララランドと同じチームで作ったのに、なぜ本作でCGをおろそかにしてしまったのかと思い、残念だった。さらに、P・T・バーナムという人物が本当に存在しており、実話のように作っていたが、実際にバーナムがやったこととはかけ離れていたことを知った時とても残念だった。
I'm HERE !
"爆音映画祭 in MOVIXあまがさき Vol.3" で鑑賞(字幕)。
爆音映画祭初体験でしたが、歌のシーンでビリビリと体に響いて来る音が堪りませんでした。胸を熱くさせる圧倒的な歌唱力がより増幅され、体の芯から興奮が沸き上がって来ました。
ヒュー・ジャックマンの歌声を聴くのは「レ・ミゼラブル」以来でしたが、やはり圧巻の一言でした。伸び上がる歌声…。決してウルヴァリン役やってるだけの役者じゃない。彼の演じる興行師バーナムが実在の人物だったとは知りませんでした。イマジネーションが豊かな人物だなと思いました。
世間と上流階級を見返そうと、彼の考える幸せを追い求める中で、いつの間にか忘れてしまっていた大切なもの…。自分の居場所を思い出し、再び仲間たちと共に立ち上がる様は、王道とは言え感動しました。普遍的な物語を彩る名曲たちの素晴らしさたるや! ミュージカルの凄みを改めて感じました。
見た目が普通じゃないから、人種が違うからと差別され、世間から隠れるように生きて来た人々が、自分たちの存在を力強く歌い上げた「THIS IS ME」が印象に残りました。
なんと言われようと自分は自分。個性が抑圧されることこそ間違っている。世間がナンボのもんじゃい。「自分はここにいるんだぞ」と宣言している姿に勇気をもらいました。
※鑑賞記録
2020/08/13:Blu-ray(吹替)
タイトルに偽りあり
タイトルからショービジネスを愛した人の話かと思ったら金儲けの手段として思いついただけで
演者に対しても何の愛情も尊敬も感じられず
ただ珍しいものを集めた見世物という感じ
『どうせ笑われるなら金を稼げ』ってセリフもありましたが、、
フリークス達は、金持ちのパーティには入れてもられずオペラも立ち見席。
そこで揉めるかと思いきや
それでも、隠れて生きてきたのを外に出してくれたからと文句も言わず。
なので彼らが傷ついた事すら気づいていないのでは??
ザックエフロンの方がショーも演者も大切にしていて好感もてる。
ただ、珍しい見た目の人間や動物を集めただけで演出やレッスンの苦労も何もなく。。
なので素晴らしいショーのシーンも心は動かされず、
家族への愛情だけはブレがなく良かったので
ショーマンとしてではなく家族愛の物語にしては良かったのでは。
全てが中途半端
途中で食傷気味に陥る
開始30分はめちゃくちゃ面白い
だけどそこからの持続力はない
最後で主人公が聖人みたいな扱いで終わるのはすごい違和感
結局どこまでいっても金儲けしか考えてない男でしょう?
全体的に曲はレベル高い
ミュージカル映画は曲がよくてなんぼだと思ってるんだけど
なんでかなあ、
なんかおしい映画
よかったー!
映画の席も抑えてたし、レンタルも何度もしたのに見る機会を逃しに逃しまくってたこの作品をやっと観ることができました。
もぅ、感動して、感動して、涙がポロポロ出てきました。
身体に様々な特徴を持つ人々をステージに上げ、見世物のように思われましたが、人の目から隠れるように生きてきた彼らに居場所を作り、これが私!と思える人生を与えたバーナムに感動です。
自分も貧しい生活から這い上がり、幸せが見えなくなるほど成功に目がくらみ、つまづき、焼け跡から再スタートを切る人生も、ヒューが演じるからこそ、嫌味のない魅力的な人物に描かれていました。
私的には、アカデミー作品賞のサワーズカメカメシェイプオブウォーターより、よっぽど好きです。
初めて良いと思えたミュージカル映画
これ観るまでは正直ミュージカルは全然興味なかったけど、学校の授業で見てから、結構見るようになった。
自分にコンプレックスを抱いている人達が「This is me!」と自分のことを受け入れていく所はとても感動したし、勇気を貰いました。
起承転結もしっかりしていて見やすかったし、挫折を繰り返しながら成功を掴むというものはベタだけど面白いのは事実。音楽は元気をくれるということをこの映画で確信しました。
比べるのはおかしいかもしれないけど、ララランドよりも良かった。やっぱりミュージカル映画は暗い場面があっても最後は明るく終わってくれた方が観ていて元気が出るし、自分も頑張ろうって思う。
ちょっと自分に自信が持てない人、ミュージカル好きは絶対見るべき!!テレビとかタブレットでも十分楽しめると思います。
歌が良い!これに尽きる。
歌が良い!これに尽きる。
どの曲にも引き込まれる。
話の内容としては、★3
「成功・成り上がり・全て失う」が分かりやすいんだけど、あっさり描かれすぎて、単純というか単調?
良い意味でも良くない意味でも主人公に狂わされた団員・奥さん・子どもたち……皆が前向きな姿がかっこよかった。逆に言うと、主人公はまわりに恵まれた!
そういえば、最後に妹が木になってるのなんで??あそこよく分からなかった。
歌が聞きたいので、もっかい見たい!と思う映画でした。サントラ買えば良いのか?笑
映画館で観なくて良かった〜
話題になっていて、やたらと高評価だったので気になってはいたものの、映画館で観る機会を作れずテレビで見ました。
映画館でお金払って観なくて良かったです。
ヒュー・ジャックマン、よくあの役のオファー受けたなって思いました。
演じている時の口の歪みから、主人公の性格の悪さを表していて、わざとそう演じているなら凄いです。
実話を元にしてますが、バーナムさんて本当にこんな人だったの?
実写化よく許可したなという印象。
バーナムさんの良さを知らしめたいなら逆効果では?
他の皆さんがおっしゃっている通り、「何で?」の連続。
問題解決の根拠が明示されない。
歌ったらなんかいい感じになった!で終わり。
フリークスの特性を活かしたサーカスになると思いきや歌って踊るだけ。
女側が恋に落ちる描写も無し。
一目惚れした描写も特に無し。
主人公の義父との関係や、結婚を許した義父の描写も一切無し。
どうした?
本当はあったけどカットしたのかな?
主人公のことが一切、これっぽっちも信用できない。
仕事仲間にも家族に対しても胡散臭すぎ。
フリークスたちを差別しておいて何も無し。
都合のいい時だけ、みんなの力を借りる。虫が良すぎ。
オペラ歌手って言ってたけどオペラ歌わないし。
何より、主人公とスカウトした劇作家が、職業・演者じゃないのにサーカスに出演してるのがおかしい。
意味分からない。
ダメ押しの最後に申し訳程度に出てきたゾウ。
「最も崇高な芸術とは、人を幸せにすることである。」
やかましいわ!!
お前が言うか!!
お前が不幸の元凶なんだわ!!
音楽が離れない
初ミュージカル映画。すごく良かった!!
2回連続で見てしまった…何回も泣いた。
歌がすごい。暗い過去も歌にのせれば重くない。特に空中ブランコの歌と映像がすごく綺麗で切ない。差別の根深さが想像以上で驚いた。そしてThis is meがすごすぎて!圧倒されて感動。
アイデア多彩で商才もあり、口も上手なバーナムが凄い。ひどい男で憎めないタイプ笑
フィリップが「全て失った、自分に残っているのは、友達と愛とやりがいのある仕事」と言っていたが、それさえあれぱ人生はきっと輝く。
タイトルなし(ネタバレ)
洗濯物干し場で子供達に回るランプみたいなのを見せるシーンが印象に残りました。庶民的だからこそ幻想的なムードが増す感じで好きでした。正直ちょっとズレた発想をすることも多い主人公にいつでも味方する奥さん、健気で素敵だと思います。仕事だけでなく、そのうち家庭までも上手くいかなくなるのでもどかしかったですが、ミュージカル出演者の方々が、あなたのおかげで私たちは救われたのよ、という風なことを言って、再びみんなでミュージカルをしよう、と踊るシーンはテンションが上がります。髭を生やした女性⁇が歌うThis is meは特に圧巻です。引き込まれます。成功者も別にカッコいいわけじゃないんだな、と良い意味で思いました。
素晴らしい!
成功すると初心を忘れてしまうものなのだろう。まだ成功も挑戦もしていないからわからないが(*_*)
また家族の大切さを気づかせてくれた映画。
ネバーイナフの所は歌も役者の演技もすごく感動した☆最初と最後に同じシーンを持ってくるのも見方が変わって良かった。見てよかったです♪映画館で見たかった作品。
非常に良い映画
ミュージカル映画だと思い、毛嫌いしていたが、友人の勧めで見てみると、非常に楽しめる映画。
自ら打開策を見出したり、チャレンジ精神に溢れている主人公に憧れや尊敬の念を抱く。
スキャンダルで苦労するなどあるが、家族愛が根本にはあり、家庭のある男性には特にウケそう。
劇場で観たい
まさかの実話。興行師P.T.バーナムの話。
劇中のミュージカルが、ミュージカル映画の中でも特にすごい。でもなんといってもリンドの歌が半端ない。まさに本物を見せてもらった気分。
でもテーマが「夢」なのか「家族」なのか、混ざっててちょっとハッキリしない。結局バーナムは、家族のために成功したかったのか、自分の夢を成功させたかったのか、五分五分なんだろうけど、映画ならそこ絞ってもいいかな、って感じた。それこそ、ララランドはお互い夢を取ったわけで、割り切ったほろ苦さが余韻に残るのが良い。
あと、見た目の違いを「個性」と位置づけて、それを「見せ物」として人前に出す、という手法、うーーーん、なんとも言えん笑 生まれもった見た目の違いを奇抜と位置づけて、それでお金儲けというのは。。。うーーん。本人たちがどう生きたいかによると思うけど、自分が同じような立場だったらどうだろう。もう普通として生きることはできないのかな。人を喜ばせるってのはものすごい幸せなことだけど、それこそ、笑われてるのか笑わせてるのかの世界で、悶々としてしまいそうだ笑 そう思うと、サーカス団員は強い人たちだな〜。
素敵な映画であるのは確かだけど、なんかモヤっとが残った。
心が浄化されてすっきりした!
ミュージカル映画は得意ではないのですが、すっかりハマッてしまいました。
最初は、障害のある方々を売り物にして!と思いましたが、後半にはそんな気持ちはありませんでした。
主人公の「お金」に目がくらんでしまって、人生が下落していく様子も、良かった。
どんな動き・音も音楽の『リズム・メロディ』となり、映画を観終わった後は音楽が離れませんでした。
できれば、劇場でもう一度観たかったー!
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