劇場公開日 2018年1月5日

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「前作よりスケールダウンしたような」キングスマン ゴールデン・サークル シンシンさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5前作よりスケールダウンしたような

2021年12月27日
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鑑賞方法:VOD

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序盤から衝撃的な展開。派手なアクションは健在で相変わらず面白い。

しかし今回の敵はあまり魅力的ではなかった。強さという意味でも造形という意味でもキャラ的な意味でも。ボスは残忍だが、自ら著名人を誘拐脅迫したり敵陣に乗り込む胆力はない。常に含みのあるような態度だが、特に目立った活躍もしないまま打ち切り?かのように退場してしまった。
新組織もあれはあれで良いものだが、私がキングスマンで見たかったものとは違った。いくら舞台がアメリカとはいえ、カウボーイハットと投げ縄は異物感が拭えない。
麻薬というテーマもとても良いと思ったが生かしきれていないように思う。大統領のような思想の持ち主は観客を含む世論にも少なくないだろうに彼が一方的なヒールを務めたために作品内での葛藤がなくなった。
味方側の失態も目立つ。特に、味方の大半は主人公が殺したようなものではないか。
もちろん「シリアスではないスパイもの」だから整合性にめくじらを立てるべきではないが、シリアスではないからこそ敵や新組織があまり魅力的ではなかった点や難しい問題である麻薬を半端に取り込んだことが引っかかってしまった。

シンシン