「ツッコミは野暮かもしれないが…」キングスマン ゴールデン・サークル Movieアパートさんの映画レビュー(感想・評価)
ツッコミは野暮かもしれないが…
大好きな前作と比べて、個人的にはかなりガッカリな作品だった アクションやスパイツールへのこだわりは前作同様楽しく見れるものに仕上がってたけど、とにかく話運びがいびつ この映画にキチンとしたお話運びを求めるのは筋違いかもしれないけどそれにしても気になるところがありすぎる
そもそもゴールデンサークルがなぜキングスマンに攻撃を仕掛ける必要があったのか、というスタートの時点からよくわからない ただの個人的な復讐を発端に始まったように見えるいざこざなのかと思いきや、いきなり前作の主要キャラ1人と一匹をあっさりと殺してしまうという豪快な冒頭場面から ポカン となったまま気づいたらステイツマンの本拠地?へ移動
助けを求めに行った割にはコソコソ侵入し、凄くあっさり捕まり、よくわからないうちにサラッと感動の再会を済ませて、ゴニョゴニョやってる間に疑いが晴れる 諸々事情をわかってなかったチャニングテイタムは今作ではただの問題児止まりの役所でしかなかった
ステイツマンが全然イカした集団に見えなかったのは大きな問題だと思う
ゴールデンサークルという組織も 機械は信用できるわ みたいなことボスが言って、機械の番犬飼いならしながら使えない奴をガンガンミンチにする割には、フェスでふらっと浮気するようなお馬鹿な女に組織のシンボルを刻印しちゃって案の定そこから色々と情報漏洩してるし、そんな馬鹿組織の壊滅の為の作戦の中で やべ!地雷踏んじゃった! というあまりにもお粗末な展開を経て あいつ を殺してしまう始末
マシューボーンはキャラクターへの思い入れとかないのだろうか
ハリーにしても記憶がなくなってるところまではまだ飲み込めるけど、記憶を取り戻した後の幻視見ちゃう設定はそんなに必要性を感じなかった(その後のラスボスをめぐるハラハラの為に入れた設定にしても、もっと他に何かあっただろうと思う)
エルトンジョンは 出したら面白いんじゃね? ぐらいの安易な思いつきで出したのだろうか 斜め上のキャスティングという点では上手くいってるけど、ずっと妙な存在感で終盤の盛り上がりに水を差してた
暴力描写も、前作では見る側が やっておしまい! と思える人たちに存分に振るわれてたのに、今回は被害者は薬をやってる人達(劇中のセリフの通り、事故的に摂取してしまった人も一部含まれているとはいえ)だし、ラスボスの動機にほんのり残る後味の悪さといい、爽快さに欠ける 過度な暴力描写の爽快さこそが前作最大の魅力だったのに
どーなるかはわからないけど、もう一本作るにしてもこんな出来なら作らないでほしい
たしかにストーリーは謎で馬鹿らしい。でもそこがキングスマンの良さでは?気になるところが多すぎたっていってもエルトンジョン拉致してる理由も含めて謎すぎて面白いですけどね俺は笑笑