ドリームのレビュー・感想・評価
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黒人女性の、偏見や差別をぶち破るパワーあふれる良作
他の映画を見ていた時の予告で見たかった「ドリーム」を鑑賞しました。
見たかったのは、映画の雰囲気が前向きで「自分の前に立ちはだかる壁をぶちこわす系」とふんだから。
あえて平日の高いたっかい鑑賞料の時に行ってみた。
【客層人数】男女比5対5。女性が主人公だが、NASAが舞台であるため男性も見やすいのだろう。
埋まり具合は二割くらい。
さて、ネタバレありの感想を書いていきたい。
【メインの主人公キャサリンめちゃ頭いい】
幼少期から頭が良かったのに、黒人ということで簡単には進学もできない状況。
そこから、本当に自分の実力でのし上がるキャサリン格好いい!
二人のお嬢さんも、母親思いで優しさがあり、関係性にも感動する。
【NASAの非白人への仕打ちひでぇ】
トイレは「白人」用と「非白人」用に別れている。黒人はもちろん、ヒスパニックもアジアンも全員非白人!
それどころか、職場自体もメインの白人が働いているところから800m離れたところに非白人の部署がある。
そこに伝言をしにくるえらい人の秘書もめちゃ嫌々である。
キャサリンは、その遠いところから白人の部署に移るのだが、そこには非白人用のトイレしかない。
だから、トイレに行きたくなったらダッシュで800mむこうの元部署まで戻る。そして、またダッシュで戻ってくるのだ。
珈琲サーバーから珈琲を注いで飲んでいたら、後日勝手に「非白人用珈琲」という小さなポットが置かれ、しかもその中身は空である。
「黒人だから差別されてあたりまえ」「黒人だから我慢しないといけない」そう思って生きてきたキャサリンはそれらの仕打ちにも耐えるが
仕事内容がいよいよせっぱ詰まってきた時、いつものように雨の中を走ってトイレに行き戻ってくると、とうとう上司から「いつも抜け出してどこに行っているのか」と詰められる。
そこでキャサリンの怒りと悲しみが爆発する。
「知っていましたか、非白人のトイレは800m先にしかない!」
「黒人だからと服装も指定され、アクセサリーはパールのみと言われたけれど、そんなの黒人の給料で買えるわけがない!」
「誰も私にコーヒーを入れようともしてくれない!」
「そんな中で仕事をしているんです……だから、許してください。800m先の非白人用トイレを使用しに戻る事くらいは」
理不尽な差別に生まれた時から苦しんできた感情が、彼女の表情から伝わってくるシーンだった。
【その後の上司(ボス)のハリソンさん】
くそ厳しいと有名なハリソンさん。
しかしキャサリンの訴えを聞き、キャサリンが出て行ってしまった後にコーヒーサーバーに眼をやると、そこには小さなポットに「非白人用」と書かれている。
特にそれを誰がやったかなど責めることもなく「知っていたか、彼女の話」みたいなのを誰にともなく言う。
このシーンすげぇ格好良すぎてたまんねぇっす。
感情をみだりに爆発させるのではなく(すでにキャサリン大爆発してるからここでハリソンさんが切れても濃すぎるし)
静かに、そして自分をも責めるように小さく言っているのがすごい空気だ。
自分が白人であそこにいたらビビって漏らしとる自信がある。
翌日、キャサリンが出勤すると部署のところのトイレ前で轟音が。
なんぞやと覗くと、なんとハリソンさんがでかいハンマーのようなものでトイレの「非白人用」の看板をぶちこわしている!!
鉄製で、がっちり付いた看板が、ハリソンさんの振りかぶるハンマーのようなものでゆがんでいく!
ハリソンさんはなにげにガチムチなガタイをさらしながら、その太い腕でハンマーのようなものを振りかぶる!
通路に飛び出た看板がガラガラと音を立てて落ちると、ハリソンさんはハンマーのようなものをガランと放置して
「これでもう、誰のトイレでもない。誰が使ったっていい」と言い残して看板をずるずると引きずって去っていく。
その背中の格好よさたるやすげぇわ!!
ハリソンさんは終始イケシブ親父ですばらしかった。
【人種差別、NASAの仕事、恋愛、盛り込みすぎてブレとるような……】
当時本当にそうだったのだとは思うが、映画の濃さが
「人種差別6 NASAのお仕事2 恋愛1 女性差別1」という感じで
NASAの凄さや仕事の凄さというのがやや印象が薄く感じられたなぁ……。
それもこれも、人種差別に関することが実際に多かった、あとはそれを見ていた自分への衝撃も強かったからだと思うのだが。
【黒人のデモに対する黒人の思い】
主人公の一人メアリーには息子がいるが、一緒に出かけていた時にデモに遭遇する。
看板を掲げて荒々しく声を上げる男たちを見ながら、彼女は息子を隠すようにして「見ちゃダメよ」と言う。
同じ人種だとしても、考えることも違えば表現方法も違うんだよなぁ、と改めて思わされた。
それって結局イスラムへの偏見とかそういうのと一緒だよなぁ、とも。
<総評>
黒人である、女である、そのことのハードルの高さを諦めない気持ちで乗り越えた女性のパワー溢れる強い物語だ。
……と思って、史実を調べてたら、なんと彼女達がいたころのNASAはすでに「白人」「非白人」といった施設はなくなっていたとのこと!!!!!!!!
な く な っ て い た と の こ と !!!!!!!
これ大事ですわ、おおごと。話の根幹から覆るじゃろ。
そういった施設が無かったにも関わらず、差別や偏見はあったと思うのであの描写すべてが嘘だとは思わないが
「組織としてそういう体制だった=そこで働く人の感覚も組織に基づいている」とまずミスリードさせるじゃないですか。
その認識で見るものと、その認識が無いものでは相当違うと思うんですよね。
メインがその「仕事」であることを考えると、やっぱりかなりの根底がひっくり返されとる!
うーん、なんかこう……それを知ってしまうと納得できんというか……
いい話だったことには違いない。
いろいろ映画を見ていて思ったが、自分は基本的にノンフィクションが原作(史実)としてある作品が好きらしい。
それは自分が好きな映画のトップに挙げられる「最強のふたり」もそうだ。
黒人の使用人として雇われた主人公が、当時の黒人に対する偏見や「ただの召使い扱い」を受け入れながらも
心の奥ではあらがい、純粋な心でもって打開しようとするパワーと人を思う優しさに溢れている。
史実にしか語れない説得力というのがある。
“先駆者”となる為の勇気
1961年頃、アメリカとソ連が宇宙開発関連で競り合った時代、NASAで働く有色人種女性(敢えてこう表現しておく)3人の実話に基づく人間ドラマ。全米公開時から興味があり、漸く鑑賞出来たが想像以上の出来と満足感があった。
一番強く感じたのは、何事も始めに行うには、慣習等の呪縛に囚われず一歩を踏み出す“勇気”が重要だと言う事。この作品の主人公であるキャサリン、ドロシー、メアリーは共にその勇気を持ち合わせていた。自分の為に…そしてその先の未来の子供達の為に。そこに一番感銘を受けた。
キャスト陣の演技も素晴らしく、ドロシー役のオクタヴィア・スペンサーとジム役のマハーシャラ・アリはオスカー受賞者だし、周りを固める白人達も見事。特に皆も認めているハリソン役のケヴィン・コスナーの然り気無さは印象深かった。
音楽の心地好さも印象深かったが、それも当然で、最早映画音楽界の重鎮とも言えるハンス・ジマーに当代きってのヒットメーカーであるファレル・ウィリアムスがタッグを組めばそれも納得かな。
何かに落ち込んでいる人には勇気を与え、何かを始めようとしている人の背中を押してくれる…この作品にはそんな力がある様に思えた。
打破
彼女たちの献身と不屈の闘志に頭が下がる。
境遇を嘆かず前進する話しだった。
アメリカによるNASAの有人飛行を達成するまでの話しが軸にある。
ロシアの成功に後陣を拝する形で計画は進められていくのだが、文字通り前人未到の計画で、人間の叡智の限界を更新するような計画なのだが、その背景には白人社会があり、未だ差別がまかり通ってる状況がある。
アメリカの威信がかかってる訳なのだが、そのチームから黒人の名前は除外される。
彼女以外、誰も出来ない仕事をしてもだ。
だが、彼女たちは存在を主張する。
自分たちの限界を決めはしなかった。
前例がない事に異をとなえ、「第一人者」である事の重責を背負い誇りを手に入れた。
自由の国アメリカは、この時点では黒人にとっては自由ではなかった。
この作品の随所にその不遇さが挿入される。
閉じられたドア。
辞令。
名前の載らない報告書。
アメリカの過ちを隠す事なく表現してるシーンもあり、好感がもてる。
IBMの導入が現代のAIにも置き換えられそうで、皮肉を感じたりもするが、彼女たちのようにそれでも人の可能性を信じたい。
作品のエンドロールに彼女たちの功績が2016年に国から認められ賞を授かったと紹介されてた。その事自体は凄い事なんだが、それを認めるまでの歳月に、未だ横行する白人社会の軋轢を想像したりもする。
「DREAM」という邦題は綺麗過ぎる印象だった。そんな幻に向かうような内容ではなかったし、そんなモノが語られる事もなかった。原題は「隠れた人物」と訳されるそうな。なるほど、激しく的を得てる。
実話ならではの重みと感動
アメリカがこんなに最近まで酷い人種差別を平気で行なっていた事を既に忘れてしまっていた。
その壁を乗り越えることは才能に恵まれていても容易ではないという現実。
しかし、それでも努力を怠らず、明日を信じて前進する事の大切さが必要だという事。
正に Hidden Figures 。派手さは無いけど、とても良い作品でした。
組織、社会、家庭
1960年代はNASAでも非合理な人種、男女差別があった事に驚き。
それらを努力や才能で乗り越えて行く女性3人の姿は単純にカッコいい。
しかし男性や白人やらが少々鈍感に描かれ過ぎじゃなかろうか。
或いは当時の人権意識はあんなものだったのかな?
それと主人公達が管理職や技術者になった事で目的達成ってのもどうなのかな?
肩書や資格を得た彼女達が何を為すのかを見たかったな。
何はともあれ黒人が主役だとR&Bが嵌まる事を再確認。
実際の、素晴らしい女性たちの物語
事実を限りなくリスペクトした、でも決してドキュメンタリーのような語り多くはせず、素敵な物語でした。
3人組のキャラがそれぞれ立っていて素敵だし、女子会してるの可愛い♡
実映像を多用していて、実際のロケットシーンなどは難しいんだろうなぁとは思いつつ、今回はこれが上手く効果的になっていた気がしました。
日々の仕事を暗い顔で適当に働いていた自分にとっては、背筋の伸びる、日常にスパイスを与えてくれた物語です。
考えさせられる素晴らしい作品
夢に向かって諦めず前を向いて突き進む3人のパワーに心動かされた。そして一方であんな差別があるという現実を突きつけられ、深く考えさせられた。あそこで止まらずに、扉を開けてくれてたことに感動。
今の若者が見るべき映画
私は二十代ですが、
人間の今ある改善しなければいけないところ、
そして、今の日本の若者にとって人生において大切なことは何か、
そんなことをおしえてくれの映画です。
若者が見るべき、
そして、歴史を繰り返さないためにも
この映画はもっと色んな人に見られるべき!
メディアはもっとこのような映画をほうどうするべき!
「ドリーム(原題:Hidden Figures)」 (邦題が、一回...
「ドリーム(原題:Hidden Figures)」
(邦題が、一回変更されたみたいですね。)
見て良かった~\(^-^)/!!
今週は、嫌な涙も流したので、感動の涙!!
実話ベースで、アメリカNASA、有人ロケット飛行のお話。
まだ、人種差別があった時代、そして、男女差別があった時代。
(人種差別は少し誇張されてるみたいですが)
そんな時代に、とても出来る3人の女性!!
差別に打ちのめされて、負けそうになるんだけど、立ち向かっていく、実力でのしあがっていく(^○^)!!
当然、差別的な目で見られ、同じNASAに勤めてても、トイレも別。
使えるのは、800mも先で、屋根が無い所を通る。
ボスには、いつも席を立ってると言われて。。。
ボスも最初は、同じ目で見てしまうが…。
ある物を壊すシーンは、本当に感動で(ノД`)
管理職にもなれない、資格が必要な技術者には白人専用の高校に通わなければいけない。
本当に困難ばかりなんだけど。
本当に見て良かった!
勇気出た!!
素敵!!!
時代とか環境とか常識とか前例とか
そんなのを乗り越える強さただただ美しい!
楽な道じゃなくて困難な道の進み方、
しょうがないとかって言わない歩き方を
見せ付けられた
元気が出る
頑張ろうって思える
金曜の夜🌙☁️
3人のファッションも可愛い💕
音楽もGood👍
遠くて近い過去と宇宙
あのアメリカでも、こんなに女性や人種が普通に差別されていたということに、改めて驚きました。知識として知ってはいたけれど、でも、ほんの50年少し前のことなのにこんなに…。
極端に卑屈にならず、生まれを受け入れ、自分の行ける可能な場所ギリギリまで努力と勇気で進んでいく様は、小気味いいし本当の人の強さと真っ直ぐさに感動します。
もし自分が選ぶのなら、敢えて、彼女たちのような境遇と人生かも。
遠い宇宙が近く感じ、遠い未来が急接近した気がする映画でした。
たくさんの問題を理解し、解決して行く、ケビン・コスナーが最高に魅力的。
観て良かったです。
風当たりの強い道の、先頭を歩く者たち
アメリカがソ連と宇宙開発を競っていたころ。NASAのあった当時のバージニア州は南部だけに、人種隔離政策がなされていた。つまり黒人差別。トイレも学校も図書館もバスの座席も、どこにいっても「Colored」と表記されて区別されていた。もちろん今ではそんなことはないが、そうなるまでに誰かがまずその壁に挑み、権利や平等を勝ち取ってきた人たちがいた。これは、そんな女性三人の物語。
偏見や妬みにあいながらも、彼女たちは皆、常に前向きで、へこたれず、努力家で、勇敢で、そしてチャーミング。そして幸いにも彼女たちには、わずかだが力強い協力者、理解者もいた。そんな人間関係が見ていて気持ちがいい。意地悪をしていた連中をギャフンと言わせる古臭いストーリではなく、地道に実力と努力を認めさせていく過程が胸を打つ。
なんと本国では「ラ・ラ・ランド」より稼いでいるっていうのも、うなずける話だ。
差別って無意味!
アメリカの恥ずべき差別問題をリアルに扱いながらも、人間としての誇りを失わない女性達を見事に描いている。こんなにもあからさまに同じ人間を、肌の色で差別するなんて、あり得ない。
傲慢で無意味な事だ。
どんな環境も状況も言い訳にせず、自分の出来る事をひたすら努力する姿が美しい。。(涙)
自分ではどうする事も出来ない環境は、誰にだってあるけれど、それを、どうするかは、その人次第なのだと。。感じさせてくれる、素敵な作品だった。
何でも初めての事にチャレンジすることは、
恐ろしい。。
初めて成し遂げたチャレンジャー達に、心から
敬意を表したい。。
私もがんばろー!!(*゚▽゚*)
自分をみがけ
差別や偏見を乗り越える主人公の姿が眩しい。
自分の能力に自信と誇りを持ち、差別のある社会でも怯まずひたむきに生きていく姿がとても素敵です。
それにしても、数学が苦手だった私としては、主人公たちの数学の能力が本当に羨ましい。
邦題が……
肌の色など気にした事がない日本人である自分は、やっぱり人種差別のシーンは本当に憤りを感じるし、胸糞が悪い。
そんな時代に更に女性であるという自分では変えようのない事で、心ない言葉を吐かれ差別される。
実際にはもっと大変な事が沢山あったであろう事を想像するだけで、胸が痛くなります。
そんな中、自分の出来る事をやり、やりたい事はやりたいと声を上げる勇気があった彼女たちは本当にかっこよかったです。
自分にも、もっと出来る事があるはずだと勇気をもらいました。
にしても、この映画に限らず邦題っていうのは、なんでこんなにセンスがないのか……
なんでわざわざ邦題をつけるのか。
この映画に関しても、夢っちゃ夢ですけど、ドリームってカタカナにしちゃうと安っぽい。
感じ方は人それぞれかと思いますが、個人的にはなんだかなーと感じました。
差別がひどい
NASAで働く女性=バリバリのキャリアウーマンでカッコいい...というのが現代のイメージですが。
ひと昔前のあからさまな人種差別にショックを受けました。日本で生まれて暮らしてるとあまり味わうことのない受け入れがたい真実です。
そんな現実を仲間や家族と共に明るく賢く生きている主人公の女性たちの姿にとても感銘を受けました。頭が良いだけじゃなくて、服装や髪型や立ち振る舞い言葉遣いすべてが美しかったです。
謙虚な姿勢で上司と闘い続けて最後は勝利するみたいなところが、池井戸作品ぽくてスッキリしました。
根っこの部分にあるもの
どの舞台でも、輝けるには芯の強さが大切。
黒人差別が残るアメリカで、くじけず自分を貫き通した女性たちの話。
心折れそうになっても弱さを見せずに、前を向いて歩いていく姿に勇気をもらえる。
仕事頑張ろうって思える作品。
脇を固める俳優陣も、豪華で見ていて楽しかった。
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