三度目の殺人のレビュー・感想・評価
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途中から見たせいかな?すまん
誰が本当のこと言ってるのか…。
娘の話を信じるならば、父親は生まれてこなければ良いと思ってしまう。
登場人物みんなつらい。
24.11.17 Netflix
司法の問題を訴えるなら、裁判官国民審査のやり方を訴えるべきだ
1時間02分くらいから、主人公以外の『視点』が加わってしまう。つまり、別の人称が加わる。
丁度上映時間の半分なので、意図的な物かと思ったが、仮に意図する所であっても、心理サスペンスの醍醐味がかけると思った。
身代わりになるオッサンの姿が、娘を思う父親の姿と言うよりも、性的なものをともなう歪んだ愛情にどうしても見える。
そして、残念ながら、それは初老の男性が持つ一般的な感情かもしれない。道義的な善悪は兎も角、初老を迎える男性が持つ普通の思いと感じた。
この映画の中でそれは強調される。
ここで心の中をよぎるのは『美少女をいたぶる快感』と感じるのだ。
『生まれつき悪い◯』『不自由な◯』『性◯暴行』『不幸』『鬼畜な親』これだけの艱難辛苦を、この美少女が背負うのだ。そして少女終末旅行にふさわしい美少女である。
歪んでいるが、僕は妄想として共感してしまうのだ。
だがしかし。
犯罪に哲学はいらない。
そして、身代わり殺人とか身代わりで死刑なった性犯◯なんてないはずだ。
ネタバレ
個人的見解。
『器』とは
『忄◯生器』の事でしょ。
薄気味悪い快作である。
二度目の鑑賞
観ていくうちに、あれ?これ前にも観たな。でも先のストーリーが思い出せないと考えながら結局ラストまでいってしまった。
ただ観ているだけだとこれと言って感銘を受けるとかないからストーリーも覚えてなかったんだ
ここでなぜ三度目なのか調べたら、詳しく解説してるサイトがあり、ほーそうなのか、あーそうだったのか。
またしても解説なしでは読み解けない映画を観てしまったという事だった。
男のエゴ、古い価値観
丁寧にゆっくりと時が流れて行く映画。最初から最後まで強すぎない緊張感が続いて、観ている集中力が途切れることがありませんでした。
ただ、咲江に証言させないため、三隅と重盛が守ったというのはどうなのか。二人によって咲江は自分が受けてきたことの告発の機会を奪われてしまい、これから一生、口に出せないまま苦しみ続けなければならない。父が殺されたからといって、実の父にレイプされ続けていたという記憶が消えるわけではない。これは本当の救いではないし、弱い女の子を男が守るという古い道徳観には共感できなかった。
難しく、考えさせられる。
三隅はただの「器」である。相手の意思を超能力的なもので感じ取り、その意思を代わりに達成させるべく行動する。
一度目の殺人では、描かれてなかったがおそらく借金取りの被害にあった誰かの意思を、二度目の殺人では咲江の父親を殺して欲しいという意思を、三度目の殺人では重盛の咲江に裁判で証言させたくないという意思を、感じ取り代行した。
つまり三隅は法に代わって、「裁き」をおこなっていたのである。
一方本作では、法廷において咲江や咲江の母などなんら真実を話しておらず、また、裁判をやり直しするかの議論の際も目配せをし、暗黙の了解のように裁判の進行を急いでいた、など裁判の正確さが疑われた。
裁判で法が人を裁くのではなく、人が人を裁く。本作では後者が正しいのではと感じた。
プロットは単純
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殺人2件の前科を持つ役所が、雇い主を殺した。
弁護士の福山が対応するが、供述がコロコロ変わる。
色んな説はあったが、結局何故殺したのか分からなかった。
そんな折に被害者の娘が福山を訪ね、役所を慕う気持ちとともに真相を明かす。
父である被害者から常に性的暴行を受けており、それを役所に話したとのこと。
娘のいる役所はそれが許せなくて殺したに違いないとのこと。
役所を救うために、公判の時にそれを証言するつもりだと言う。
それを伝え聞いた役所は実は殺してない、と急に供述を変える。
公判中に供述を翻すのは不利である。福山がそう説得するも聞く耳を持たない。
結局無罪を訴える形で争うことになるが、予想通り見事に負けて死刑確定。
役所は被害者の娘に大勢の前で恥ずかしい証言をさせたくなかった。
だからそれを防ぐために証言を翻したのだと思われる。
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とこのように、役所がなぜ殺人の動機をはぐらかし、翻したかが焦点。
そういう意味ではシンプルなストーリー。
それだけのために前振りが長いよ、って感じる部分もある(場)
この監督の作品のそういうところが苦手だが、この作品はまだ面白かった方。
広瀬すずって何故か幸薄い役がよくハマるよね。
明かされない世界の真実を凝縮
不倫役を演じた斉藤由貴さん、真実よりメリットを優先する勝ち組役を演じた福山雅治さん、何にでもなれる器を持つ役を演じた役所広司さん、この役と俳優のイメージがぴったりなキャスティングと是枝裕和さんの監督・脚本で、サスペンス好きを虜にする難解な作品。
この完璧なまでの配役から推測すると、今作は現実社会の真相のわかりにくさを表現したかったのかもしれない。
明かされない世界の真実を凝縮した映画であったと言っても過言ではない。
映画鑑賞という言葉があるように、映画は芸術作品及びエンターテイメントである。リアルさを追求するかデフォルメするかは制作側の判断である。
このように、わかってないのにわかったようなことを言うことも出来るし、わかっていてもとぼけることも出来る。本当に私はわかっていない。今作のノベライズ小説でタイトルの謎も明かされているらしいので興味深い。読んだ後に再度今作を視聴すると違った楽しみ方が出来るらしい。
わかってないままラストについて言及するのもなんだが、”大人の事情が真実よりも優先される社会”を変える道へ一歩を踏み出せるかどうかということを描写しているシーンかもしれない。
わからないなりの楽しみ方も出来るので良い作品。
人は嘘をつく。でも行動・態度は嘘をつかない。
TVで見た。是枝監督の作品は始めて
日本映画で最後まで止めずに楽しめたのは数少ない。
ひとえに見続けられたのは役所広司の作品の是枝監督より深い犯人像の理解と演技力に支えられているとは思う。
最近の日本を席巻するオタク系の伏せ線は、「思わせぶり」だけでほったらかしだが、伏せ線もすべて回収されててホッとした。なのにネットのネタバレはトンチンカンで誰が殺したのか?とか3度目の殺人とは?とかホントにストーリーを何にも理解出来てなくてビックリだ。
ストーリーが理解出来なかったら、何も面白く無いはずなのに・・たぶんオタク系見過ぎで思わせぶりだけで楽しむ変な癖が出来てるのか?とか想像する。
本物の深い話は理解出来ないが、思わせぶりな深そうに見せた、偽物を安易に評価する。裸の王様だ。
ネットじゃ3人目の殺人は福山君だとか書いてあるトンチンカンにもほどがある。
最後なんか親切にしゃべり過ぎ(ネタバレ)だろう!その辺はもっと匂わせるだけでいいのに!と思ったぐらいなのに・・
人は嘘をつく。でも行動・態度は嘘をつかない。
しかし人は嘘を信じるが、行動は軽視する。
犯人は嘘ばかりつく。でも行動や態度を見れば本心や真実は理解出来る。
でも一番ダメな点は、高校生の娘が父親にレイプされ続けている事を、他人のおっさんに話すはずが無い。と言う問題の解決策に、犯人に手を触るだけで相手の心が読める超常能力を持たせた事が、あまりにも安直で、短絡的で作品に合わずダメダメである。そんな圧倒的なドラえもんの様な力があるなら、そもそも犯人がそんな悲劇的人生にはならないはずである。そもそもである。そこが決定的に破綻している。
そこは、頑張ってリアリティーのある話にしないと・・
そしてそこは、考える価値のあるポイントだと思う。
真剣に見てるのに超能力って!
それに通じる事だけど、父親にレイプされ続けた娘の「心の傷」が全く描けてない。その娘にストーリーの駒としての位置付けしか与えられていない。これも残念としか言いようがない。いわば犯人より心の傷は深いはずなのに・・是枝監督からは少女と言うモノに何の感情移入も感じない。
セリフ回しも何かとふわっと、残念な所が漂うが、でも日本映画としたら上等である。ハリウッドレベルの真剣な酷評に耐えうる作品だと思う。
難しい
終始真実が分からず、ラストでもやはり真実は語られず。
とにかく難しい映画だと感じました。
あるサイトによると法廷は真実を暴く場ではなく利害関係を調整する場だと、それを表現していると語られていましたが、確かにその通りの展開だと思いました。
しかし、ほとんどの真実が闇の中であり誰が嘘を言っているのかさえ不明で事件の真相も不明という終わり方はどうにも消化不良です。
タイトルの三度目とは何を意味しているのかも全くわかりません。
まあ、人が死ぬのは北海道と事件と死刑で3回ではありますが意味不明です。
前述のテーマはすごくいいと思いますが、映画としては駄作に近いと感じました。
60点
映画評価:60点
この作品は、とても難解でした。
前にも映画版を観たことがありましたが、
小説は読んだことはありません。
私が最初観たときには、
役所広司さんを『良心』と捉えていたのです。
広瀬すずさんのためにその父親を殺害し、
広瀬に恥ずかしめを受けさせない様に供述を変えた。
そう私が勝手に理解していました。
そして、この作品の奥深さはソコにあります。
この役所広司さん演じる三隅は、
何も入っていない器として評されています。
まさに私(視聴者)が、
望むであろう結論や解釈に寄り添っていただけ
視聴者の心が三隅を悪と捉えたければ、
この結論や解釈はガラリと変わるでしょう。
この事柄は、
三隅に関わる登場人物にも影響します。
三隅は、その登場人物の求めている応えに
寄り添った行動や言動をしてしまうのかもしれません。
今回の殺人も広瀬すずさんに寄り添った結果だったのでしょうし、供述がコロコロ変わるのも、弁護士や記者、検察の希望に添った発言だったから、ブレブレだったのかもしれません。
実際、彼の心には何も入ってなくて、
関係者の心でその器を満たしていたのでは?
と今回見ていて感じました。
とても奥深く、奇妙な話しです。
正直、映画版を一度観ただけでは
到底理解できない内容だとは思います。
大衆向けではないですね(笑)
私は好きですが、
【2023.4.13観賞】
殺人犯・三隅の闇
司法制度の矛盾を突いている映画でもありました。
また役所広司ってなんて奥深い演技をするチャーミングな役者だと
再確認する映画でもありました。
是枝裕和監督はじめての法廷サスペンス。
三隅(役所広司)は殺人罪で30年服役して、出所後に勤務した職場を
解雇されたことの腹いせに、元職場の金庫から金を盗むような男。
そして更にその会社の社長を殺して放火した疑いで裁かれようとしている。
どうにも動機が不明だ。
動機が弱い。
「カッとなって」と答えるかと思うと、摂津弁護士(吉田鋼太郎)には、
「前から殺してやろうと思ってた・・そう言ってたじゃない」と、
言われる。
三隅は供述を二転三転して得体が知れず、弁護士の重盛(福山雅治)たちは
翻弄されます。
自白以外に確固たる証拠がありません。
是枝裕和×役所広司×福山雅治
二度とありない組み合わせ。
日本映画界を牽引してきた名優・役所広司。
日本を代表する監督・是枝裕和。
日本を代表するアーティスト・福山雅治。
働き盛りの彼らが結集したのは素晴らしいことです。
「法廷サスペンス」
是枝裕和監督は脚本も手がけることが多く、この作品も監督・脚本・編集
と、3役です。
殺人犯役の役所広司の役ですが、彼はサイコキラーではありません。
人の気持ちを汲み取って、まるで予知能力でもある様に殺人を請け負う(?)。
だから判決が出た後で、重盛が、
「あなたは器(うつわ)なんですね?」
と、不思議な言葉を言ったのだと思いました。
情のある殺人者。
殺した社長の娘・咲江(広瀬すず)は父親から虐待を受けていて、
三隅のアパートに通い、娘のように振る舞っています。
「大きな声でよく笑う娘さん」
咲江が大家さんがいう《大きな声で笑う娘》には、画面で見る限り
まったく見えないのですが・・・。
かと思えば咲江の母親・美津江(斉藤由貴)に夫の殺人を50万円で依頼された・・・
と週刊誌記者に衝撃告白をする。
供述がコロコロ変わります。
まったくもって三隅は得体が知れない。
30年前の殺人事件で無期懲役を食らった男・三隅。
弁護士には弁護士の描くシナリオ
(死刑を回避して無期懲役を狙う)
検事にも思い描くシナリオがあり
(一度無期懲役を受け、死刑になり損なった殺人犯。だから今度は厳罰)
そして三隅にも三隅のシナリオがあった。
(俺は死刑なんか怖くない。裁判官の心証・・・
(ふふふ、裏をかいてやるさ!!どうせ死刑になるなら咲江の恨みを
晴らして、せめて最後に人のお役に立って死んでいくさ)
とでも思っているのでしょうか?
「一番目の殺人」の詳細を知りたかった・・・が、正直なところです。
残虐な男なのか?やむを得ぬ殺人だったのか?
これを伏せたのは是枝監督の作戦なのでしょう。
重盛の父親が裁判官として出した判決。
無期懲役だったはず。
父親(橋爪功)は、
「あの時死刑にしておけば良かった・・・」と息子に呟く。
そうすれば「二番目の殺人」は防げたのですから。
三隅に情状酌量の余地はあったのでしょうか?
翻って今回の事件の背後を探る事は、咲江を世間の好奇に晒すこと。
それを三隅も重盛も望んでいない。
日本の司法制度。
警察の捜査。
検察の立件。
そして裁判が開かれる。
不幸にして冤罪も時として起こる。
しかし私は日本の司法をある程度信用しています。
たとえ立件された犯罪の有罪率は99.9%・・・
立件されたらほぼ有罪・・・すごく怖いです。
それでも、
まだアメリカより正義は守られている。
(立件するまでに多くの時間を割いて調べているから、)
多くのアメリカ映画の受け売りですが、そう信じています。
「王将社長射殺事件」の犯人が事件後9年経て逮捕されました。
9年間、捜査は継続していたのです。
延べ2万6千人の捜査員を動員して。
「山梨キャンプ場女児失踪事件」
この事件も2年8ヶ月捜査は継続されて、悲しいことですが遺体の骨が発見されました。
どちらの事件もコツコツ実直に取り組む姿勢が見られます。
この映画で、三隅という人間をまともに扱えと言う方が無理があります。
三隅は咲江の気持ちを忖度して社長を殺したのではないか?
これだって推測の域をでません。
三隅の心のうちは誰にも分からない。
と思うのです。
三隅のような30年間税金で生かされてきて、
またもや殺人事件を犯して更なる裁判・・・更なる税金が使われる。
この映画では、三隅が「殺してません」と供述を翻したとき、
検事(市川実日子)が、
「それなら公判を最初からやり直さなければ・・・」と言い出します。
しかしその意見は裁判官と事務方の耳打ちなどあり、
協議の結果「迅速に進めましょう」と却下される。
要するに《時間と経費の無駄である》
スピードと効率。
警察にも裁判にも「重要な事件(案件)」と、
「さほど力を入れなくてもいい事件(案件)」が
自ずからあるのが現実でしょう。
是枝裕和監督の本作は司法の矛盾を突いている面が多く描かれています。
……強盗殺人事件より、殺人と窃盗の方が刑が軽い、
……殺人の動機が、カッとして殺したより怨恨の方が刑が軽い。
それは恨むほど被害者を憎む理由があるから・・・
そして、「精神分析?」
「精神医学なんて科学ではなくて、あれは文学ですよ!!」
と、皮肉に言い放ちます。
《人が法律で人を裁くことの可否》
それを言い出したらキリがありません。
「三度目の殺人」の三度目とは?
三隅が裁判制度を利用して、自分で自分を殺す・・・
私はそう考えたのですが、真偽は闇の中です。
サイコパスではないと前述しましたが、普通の神経の人間でないことは
確かかも知れません。
豪華だけなフルコース
同じ話を視点を変えて繰り返す「羅生門」的な雰囲気を感じました。
それを少女を守りたいという思いから一人の男性が証言を変えるという新たな試みで、発想がとても面白かったです。
ただ少女と犯人の関係性の深堀が足りない印象を受けました。
思い切って弁護士の話を全てカットしても良いくらいかもと思いました。
自ら招いた「三度目の殺人」
1度目も2度目も、自分の怨恨や都合ではなく、人の感情を行動に移す「器」で殺人をやった三隅(役所広司)、なんとか減刑にしたいと思う弁護士の重盛(福山雅治)、その気持ちを読んだ三隅は途中から自分は河川敷に行ってない、やってないと言い出す。それに基づき、重盛は証人の供述も変えた事で、本来なら死刑にならなくて済んだはずの三隅の真実から、却って死刑を導いてしまった重盛。「三度目の殺人」は、皮肉にも三隅が弁護士の器となり、三隅が自ら導いた自らを殺す結末となったのだ!
三度目の殺人が何を指すのか
考えられるのは二つ。
・死刑という行為が「三度目の殺人」
・死刑にしなかったことで起きる新たな殺人が「三度目の殺人」
どこかの記事では、映画のメイン事件を「三度目の殺人」と捉えていましたが、予告編動画にて「二度目の殺人を犯した男」とされているので、その記事は間違いです。最初の殺人で二人殺したから、今回が三度目だろう、ということではありません。
裁判のあり方
真実がみえない
裁判とは 問いかける作品
殺人を犯すと警察で自供を強いられ
裁判で刑が軽くなると言われ
起訴内容を言われ本人の意志に関わらず
一度自供して起訴されると
覆すことが難しい
後からやってませんと言っても
ほぼ結果は確定している
この世の中は理不尽な事ばかりで
刑務所の中がいいと言った
皆、見て見ぬふりして暮らしてる
すばらしき世界の映画な様な感じを受けた
たまたま役所さんだった事もあって
映画のなかで誰も真実を話していない
と鈴ちゃんが言った
裁く人裁かれる人誰が決めるのか
?(今のところ裁判官)
重盛と三隅の会話で
本当の真実はどっちと
思ってしまう
真実がわからない
事件の真相は一部分しか見えてなくて
本人も真実を話しているのかどうかも…
わからない(見えない)部分の方が多いのかも
と思った
三隅は
今まで自分は生まれこなければよかったと
自分がいるだけで周りを傷つける
誰かの役にたてる
人殺しでも……
役にたてる ここが真実なのか
最後の重盛の言っていた器とは
何だろう
いつも是枝監督の作品は問いかける映画です
私の考えが及ばないような作品です
作品が暗く作られていないところがよかった
この事件が多い世の中、司法マニュアルによって
裁判が進んでいく(人による忖度)
少し経って思うことは。。
三隅は最初から真実をイマイチ話そうとしない様子
真実を隠しているから供述が二転三転する
真実を知られない様に重盛の思いのままに裁判に臨む
……真実を隠すために
誰も真実を話さなかった最後まで
器とは
真実を隠すもの果たして中身は
……………。
この犠牲を優しさと呼ぶには重すぎる
素晴らしい展開、素晴らしい演技でした(役所さん・広瀬すずさん)。
タイトルと紹介文でかなり心を掴まれていたのですが、福山さんと広瀬すずさんかぁ…と鑑賞を見送っていました。ファンの方々すみません。でも、暗ーい映画がゴリ押し人気タレントの演技で雰囲気ぶち壊しになるのは本当に辛いんです…
しかし予想を裏切り広瀬すずさん素晴らしかったです。セリフが少なくずっと表情のない少女。足に障害があるとは言えこの少女の痛々しい感情の無さには他にも理由があるのではと考えられずにいられない、そうさせる絶妙な演技。
両親に対する憎しみも役所さんに対する親愛も静かに静かに表現し、観てる側にまで彼女の心の動きが伝わるようでした。
そしてやっぱり役所さんは良かった…孤狼の血のあとに鑑賞したのですが、同じ人とは思えませんでした。何も語らずただにこやかに罪を認めるだけ。捜査の過程で彼の行動と心が明るみになるけれど彼は何も語らない。
「三度目」の意味がわかった時鳥肌が立ちました。これって優しさと呼ぶべきなのでしょうか?私には優しさと呼ぶには重すぎる愛情だと思いました。
煮えきらなさはあるが、演技や展開に惹きつけられる
映画の趣旨は「人が人を裁けるのか」とのこと(インタビューより)
”取材期間で感じたのは、「非常に不完全な人たちが集まって司法を担っているわけですが、判決は絶対的なものが出るという根本的な怖さ」について。それだけに、「それを知らないうちに許容している私たちに対して、ちょっとゾッとする感じを残したいなと思ったんです」と明かす。”
”「弁護士さんたちから『法廷は別に真実を究明する場所ではないですし、私たちには真実は分かりませんから』という話が出てきたとき、『じゃあ何をする場所なんですか?』と聞いたら、『利害調整をする場所です』と。もちろん、彼らが民事を中心に仕事をされておられる方々だったから、余計にそういう認識の仕方をしていったんでしょうね。刑事事件の場合、都合が悪ければ被告には黙秘権があるわけですから、話さなくてもいいという前提で論戦するわけで、それは明らかに真実を究明しようとはしていない。ああ、なるほどと思いました。ただ一般的に当事者であれば、真実を明らかにしてほしいですよね。日本の場合は特に。だけど、それは人が人に対して期待するにしては、ちょっと荷が重いんじゃないかなって感じもするんですよ。それもあって、真実が分からないまま主人公が投げ出される感じを描こうかなと考えました」”
真実は追求されず、利害調整で集結する。
このもやもや感が、エンドロールが始まると「え、これで終わっちゃうの?」と拍子抜けさせられる原因か。
しかし、監督が描きたかったのはそこなのだ。
司法の世界において、本当はどうだったかなんて関係ない。
その気味悪さ、不気味さ。
子供が救われないのが辛い。
役所さん良かった。
話のスジが良くできてると思った。
正義感が強過ぎ不条理が許せない男。
自分の娘から避けられて他人の娘と自分の娘を重ね、その子の為に殺人を犯す。
その人を弁護する男は自分の娘をもて余している。
後は法廷内での裁判官や検察とのやり取りなどの不条理。
なにが正義で何が悪か裁判は誰の為にするのか…。
そして観終わった後思う、なんで三人目ではなく三度目なのか…。良く考えてあるっす。
後は面会シーンでの写り込みを利用した二人のやり取りは緊迫感があり良かった。
やっぱり役所さんうまいっすね~、殺人鬼にも神父さんにもみえる。
それと吉田鋼太郎も絶妙~。
全体的には面白かったけど一回観ればええかな~。
これが社会なんだろう
大人たちのエゴって感じで鬱々とした。
自分を守るために、
自分を救ってくれた人が命を落とす、
そして真実を明らかにすることはできず、
自分だけで孤独と共に抱えていかないといけない、
死ぬほど憎んでたくそみたいな人間が
良い人間として語り継がれる、最悪だよ。
誰もちゃんと人の話を聞かない、聞こうとしない、
真実を見ようとしない。
三度目の殺人で殺されたのが
広瀬すずなんだと思えばまあ、
回収はされてるのか、と思うけど、
恐らくこの映画の観点はそこじゃないんだろうな。
あれだけ冷めてた福山が
いきなり感情的になるのもすごい気持ち悪いし怖い。
娘と同世代の女の子が親からレイプされてた、
その程度であんなに気持ち揺さぶられて
感情論ぶちまけさせるなら、
そこまでの合理主義・理論派的な描き方は
もっと薄くしたほうが良かった。
あまりに短絡的で情緒的すぎた。
それらも含めて、これこそが、
救いのない現実の社会だ、法の社会だ、
と言われればそうなんだろうけど。
子供たちのサインを平気で見落とす
くそな大人たちを見させられて胸糞悪かったな。
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