三度目の殺人のレビュー・感想・評価
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役所と広瀬
4.0です。
上質な法廷サスペンス
映画館で観たかったのですが、時間が中々合わずにDVD化になるのを待って鑑賞しました。主演は福山雅治さん。共演に広瀬すずちゃん、満島慎之介さん、吉田鋼太朗さん、斎藤由貴さん、橋爪功さん。キーパーソンとなる人物に役所広司さんという何とも贅沢な配役。
鑑賞するきっかけになったのが、豪華すぎるキャストです。
ある日、食品会社の社長がクビにした元従業員の三隅(役所広司さん)に殺害されるという事件が発生。早速、重盛(福山雅治さん)たちは三隅に接見に行くが、証言がコロコロと変わり、事件の真相がますます遠退いて行くというお話。
見ている側も、三隅に翻弄され続けてしまいます。本当のことを言っているのか分からない…。重盛たちと事件を追いながらハラハラして見ていました。
広瀬すずちゃんは、足の不自由な女の子を演じているのですが、天真爛漫で快活なイメージを覆す演技に引き込まれました。
役所広司さんは、登場するたびにオーラが凄く、一言一言に説得力がありました。「命は選別されているんですよ!理不尽に。」何かを訴えながら重盛に話す姿は、胸が締め付けられました。
後味は悪いですが、深く余韻が残る骨太なサスペンスだと思います。
見て損はない作品です‼
好きじゃないけど凄く考えさせられる作品
初めこの映画を観たときは、「何だよこれ、動機とか一連の真相を全く解らせないとか無責任だろ!」と怒りを感じ、2017年に観た中でワーストクラスの作品だと思っていました。
しかし、日本アカデミー賞で作品賞を受賞したと聞いて、何故この作品が評価されたのかを改めてこの作品について思い出しながら考えました。
その結果、「真相が解らずじまいで終わってしまう」という事そのものが評価されたのだと感じました。
実際問題、司法というのは結局証言台に立つ人の証言だけで判決しなければならないので、ある種の限界が生じてしまいます。恐らく冤罪等も少なからず起きています。裁判の難しいところですね。
そして、自分達の都合の良いようにみんな証言してしまうが、それが全て真実だとは限らない。だから真相は闇に埋もれてしまった。
そういったところが評価されたのだと思うのですが、そう思ったときに自分は「この作品はどうあっても好きにはなれない」と悟りました。
ただ、キャストは概ね良く、福山雅治は普通でしたが、役所広司の不気味な存在感と広瀬すずのミステリアスで哀愁を帯びた演技はとても良かったです。
個人的にモヤモヤさせるよりもきちんと真相を明かす方が好きです。
だから、この作品は今まで観た映画の中で唯一「好きじゃないけど、良い意味で考えさせられる作品」でした。
丸投げ?
なにが真実か
結局最後までなにが真実だったのか、わからない作品でしたが、そこを目的とした映画ではなかったと思うので、スッキリはしませんが、深い映画でした。
誰が真実で、誰が偽りで、嘘か本当か信じるか信じないかは、自分の感情、思考次第で、誰が裁くのか、本当にそう思いました。
殺していないのに殺したことにされて無期懲役の人もこの世にはいると思います。
結局、なにが本当かなんてわからないですね。
福山さんの演技があまり好きではないのですが、最後まで見切りたいと思う映画でした。
人って難しい。
評価し辛い映画ですね。
事件の真相・真実を知りたくてこの映画を観ていた人にとっては、つまらないと感じるでしょう。
この映画の本質は何処なのか?
正解は無いかも知れませんが、私的には皆さんのレビューを元に別の視点で最初からこの映画を観ようと思いました。
事件関係無く、登場人物の人間性を特に。
ホント出てくる台詞は考えさせられるモノばかり。
生まれて来なければ良かった。
産んでくれてありがとう。
死んで当然。
死んで当然なんて人間なんていない。
誰を信じれば良いのか。etc...
観る側の人間性を問われているかの様。考えさせされる言葉が並びます。
選択の自由なく、人間と言う器に入れられた我々。
事を運ばせる為には人間性さえ無くさなければならない事もある。
そんな人間に寄り添わなければならない事もある。
人間に生まれなければ、こんなに考えなくていいのかな?とも思ったりするし、考える事が出来るから、こんな映画の「罪と罰」が存在するんだろうなとも。
私個人としても結論は出ませんでしたが、結論が出ないのが「正解」と思えてしまう訳で。
長々とすみません。
人間って何でしょうね。
そう思わせてくれる作品です。
評価が高いので見ました。
オンデマンド配信の有料で見ました。映画館に行く暇がなくてとても見たいと思ってたので配信すぐに見ました。皆さんが書かれてるように深く考えずにみて途中寝ては戻しての繰り返しでした。私は是枝監督の作品が特に好きな訳ではなく海街も他の作品も見ましたが淡々としすぎていて見た後に何も残らないのが印象的です。好きな方はごめんなさい。
三度目の殺人は本を読んでいなくて法廷映画
だと思っていました。是枝監督は日本の法曹界はこんなもんやでと言いたかったのかなと思いながら暗くあくまでも暗く描き続け
役所広司の演技力と広瀬すずの演技力のみが
映画をなんだかとても考えさせられる良い映画 と勘違いさせられ、最後まで見るものに考えてあなた方のお好きに解釈してください。的に終わりました。カナリア 十字架、意味があるのでしょう。元判事に送った葉書色々と小さなところで考えなくてはいけないのでしょうね。でも私には何も残らなくてオンデマンドでお金払ったから最後までみてしまおうくらいにしか思わなくて.いい映画か悪い映画かは見る人の好みの違いで仕方ないにしろ
この映画が日本の一番の映画(アカデミーをみて)なのが何故かとても残念でした。映画館で
正規の料金払って見なくてよかったと思い
関西人の私はなんかひとつくらいはっきりさせたらええんちゃうと思い(笑)そういう思いは残っても是枝監督から映画を通しての思いは何も感じず何も残らず。法曹界に対してのイメージだけがとても残念でした。
答えがないのか
事件の真実よりも勝ちにこだわる弁護士。
事件について、自分の証言をころころ変える容疑者。
弁護士は、死刑を軽減させようと色々なことを調べて戦い方を決めるが、容疑者の言い分が変わり苦戦する。しかし、決定的な真実が出たので、勝てると思ったが、また容疑者が言い分を変えた。その結果、容疑者に死刑が言い渡される内容だった。
全体的に暗い話でしたが、なぜか話の中に吸い込まれてしまいました。
取り調べのセットでのやり取りはとても緊迫している雰囲気が伝わってきました。
話を見ていてら、だれが本当のことを言っているのかわからなくなり、結局、事件の真実もわからなかったのが残念でした。このような話は、個人的にはちゃんと真実が知りたいです。
十字架とは
キリスト教でいう身代わりの象徴。
三隅は様々な罪や痛み、真実を背負い込み自ら死刑になるように証言を一変させた。そしてそれこそが真実かどうかも知っているのは三隅のみというかなりモヤモヤしたラストを迎える。
死刑決定後の重盛との面会で三隅が神々しく光輝く演出が秀逸。
そして三度目の殺人を犯した犯人は法廷であり、社会であり人間そのものであって、被害者が三隅本人。
裁いたのは決して神様ではないということこそが理不尽であるということを訴えたかったのかも。
色々考えさせられる良作でした。
もし違ってたら誰か教えて下さい。
これは、サスペンスではない
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