いぬやしきのレビュー・感想・評価
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何も考えずに楽しめる作品
軽いけどまとまりは良い。
キャラの立たせ方やキャラの背景は
とても勉強になった。
闘いに至るまでのそれぞれの経緯はとても良いお手本。
パワーを手にして、
片方は悪の道、片方は善の道に進み、
悪の道へ進んでも、その背景には
父親が女を作ってしかも幸せな家庭を築いており、
母親は貧乏でしかも癌に侵されて、
母親には目一杯の愛情を見せる、
イジメられてる友人にも優しかったりして、
感情移入させる余地を持たせるところなど、
奥さん流石だな!と思った。
マンガを読んでないからわからないけど、
たぶんしおんとシシガミの関係性は
かなり端折られてるんじゃないかと思った。
シシガミの暴走は母親の死だけで良かった気もする。
とは言え原作の大事にしてるところはちゃんと
入ってるように思えて、
見終わって、軽い作品だなと思ったけど、
面白かった。
いぬが最後最強の武器になるのでは?
と思ったけど犬はただの犬だった。
おじさんヒーローはあり
内容を知らずに観たけど
原作を読んでいるかアニメを観てたら、また印象は違うかもだけど「多分、原作をかなり端折ってるんだろうな」という部分が多くて、ダイジェストっぽい印象。
諸々の鬱屈が溜まって…というのは分かるけど、佐藤健がキッカケの事件を起こすまでの心情は、もう少し丁寧に描いたほうが良かったんじゃないかなと。
チョッコーもただの便利キャラっぽくなってる感じだし。
クライマックスで、娘が2回死にかけるのは1回にまとめた方がいいと思うし、タイムリミットサスペンスのハラハラ感もない。
あと、佐藤健が人を殺すのを木梨憲武が食い止めるシーンがないので、ヒーローもののカタルシスもなくてモヤモヤする。
CGより物語の雑さが気になってしまう。
木梨憲武の演技は噂に聞いてたよりもずっと良かった。
原作とは違うが、それもまた良し。
原作と違う!と批判する方は、どうぞ原作を読んでください。という感じ。
私は映画を見てから原作を読みましたが、若干の変更はあったといえど、プロットは忠実に再現していたと思います。
こういう映画で重要なのは、近親者にバレるシーンと思いますが、そこは原作の方がよかったですね。映画ではありきたりなシーンになっており、そこは残念。
娘の三吉彩花さんはとても良かったし、生き返るシーンは映画の方が良かったと思います。
ノリさんというキャストは非常に良かったな。濱田マリも。
個人的には本郷奏多の役が非常に好きだった。あんなにいい役の彼を見るのは久しぶりな気がする。
原作が終了していることは知らなかったですが、原作からいくつかそぎ落として映画に落とし込むと無理やり感が出るものと思いますが、それを感じなかったので非常に面白かったです。
飛行機落としてもらいたかったけど、、
おじさんヒーロー
奥浩哉原作コミックを実写化した作品。自分は原作は未読。それほど期待はしてなかったけど、なかなか面白く楽しめました。
木梨憲武がどの程度の演技するのか、未知数でしたが、家族にも、会社にも見放された悲哀漂う中年サラリーマンとして適役でした。
佐藤健は、龍馬伝の人斬り以蔵役以来、好きな若手の俳優さん。今回は表情の少ない殺人鬼役の怖さを、見事に演じていていました。ただ、やっぱりもう高校生役は無理があるかな…(笑)
ストーリーも勧善懲悪的な内容で、わかりやすく、単純に入り込めました。新宿でのバトルシーンは、ハリウッドならCGを駆使して、もっと派手な破壊と戦闘が繰り広げられるのだと思いますが、日本映画らしい地味さが、逆にリアルさもあってよかったかなと思いました。
粗があっても勢いよし
昨今流行りの漫画原作の映画。漫画原作は観もしない人から心無い言葉をかけられたり、観た人からもやっぱり猛批判を受けたりするが、最近は良作も多い。特に奥作品このいぬやしきだけではなく、GANTZも実写化の相性が良い。つまり、面白かった。所々で粗が目立ったものの、それを吹き飛ばすような展開、テンションの高さを見せつけてくれたのでエンドロールが終わった後はかなりの満足度だった。
まず、なんといってもCGの良さが挙げられるだろう。邦画のCGはかわいそうなことにハリウッドと比べられることが多く、しょぼいしょぼいと言われている。しかしこの映画では心配はご無用。黒光りするいかにもなウェポンや、爽快な空中戦が観るものを楽しませてくれる。
脚本は、まあ、所要所で突っ込みどころが目立つものの全体的には良くまとまっている要。それも悪く言えば単純、陳腐ということになるのだけど…。それでも途中で飽きることはないと思う。俺は飽きなかった。
で、最終的に悪役であるヒロも一応は救われて、めでたしめでたしで終わる。同じく佐藤健が悪っぽい役を演じていた亜人ではアクション、音楽、演出すべてが爽快感に振ってあったが、いぬやしきではしっとりと終わる。中々いいんじゃないかと思って、その足で原作を読んだのだけど…。
これ、原作の方がよっぽどリアリティもドラマ性も高い。よくある「大切な人以外の命はどうでもよい」という陳腐な死生観が、原作では説得力を以て確かに息づいている。一方で、映画では自分の境遇に絶望した哀れな高校生でしかなかった。犬屋敷一家も直行も、映画では全体的に薄っぺらい。全員『何かの作品で見たような』人間に成り下がっている。
多分、漫画を映画に翻訳した際に、観客がすっと飲み込めるようにキャラ設定を作り変えたのだろう。思えば「アイアムアヒーロー」や「るろうに剣心」でもドラマパートを犠牲にして特色を一本に絞っていた。アイアムアヒーローではゾンビ大戦、るろ剣ではチャンバラ活劇。そしていぬやしきでは息をのむ空中戦。
ドラマ部分を台無しにしたのは少し残念だが、それでも面白いことに変わりはない。むしろ、原作と映画とで違った面白さを持ついぬやしきを打ち出してくれたことに感謝しかない。非常に素晴らしい。
人生の選択は自分次第
佐藤健がカッコいい!!
温度のない乾いた目が良い。
ノリさんが老けすぎ、メイクといえ体のシミも汚すぎるのだが、老けすぎというのが重要なファクターらしい。
離婚した裕福な父親への反発と怒りを、本人にはぶつけることができず。
同じように裕福だが、まったく無関係の他人にならぶつけられる。
よく知らない相手なら、どうなっても構わないという短絡さ。
身勝手でズルいのだが、そんな若者の気分も説明なく伝わる映画的説得力は中々のものだ。
驚異的な武力と、逆の治癒力もあるが、各々自分の関心のあるパワーしか知らない。
ノリさんは治癒力に気づくが殺傷力は未開発。
健扮する獅子神は武器は使いこなすが、治癒力に関しては母の病気で初めて気づく様子。
無限に近いパワーを持っていても、互いに関心のある面しか気づかない。
これは、誰しもそうだ。
誰だって、人を癒す力も傷つける力も持ち備えている。
どちらを優先的に発揮するかは、その人が普段何を好み、何を見ているかによるのではないか?
人間は自分が見たい物にしか関心が行かない。
いじけて生きている人は、世の中全てが歪んで不公平に見える。
そんな間違った世界壊して当然だと思う。
むくわれないという同じ境遇と同じ力を持っても、良くしたいという思いで世界を見ていれば、壊したいではなく治したいと思うのではないか。そんなことを考えさせる示唆的な映画だ。
いいね!
割りと高い再現率だったと思う。
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