「繊細なピアノと繊細な人の心」羊と鋼の森 さっちょさんの映画レビュー(感想・評価)
繊細なピアノと繊細な人の心
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ピアノの中ってこんな風になっているんだって改めて知りました。羊の毛で作られたハンマーが鋼の弦をたたくんだっていう驚き。調律師ってとっても繊細な職業。ちょっとの違いで大きく音が変わってしまう。仕事を通しての青年の成長物語というだけでなく、調律してもらったことにより人生を変えることができる人々の話でもあります。ただ音を治すだけでなく、人の心のつまづきも治癒してしまう。どんな風な音を欲しているのか?音程だけでなく音のちょっとした大きさ勢いちょっとの違いが演奏者に影響を与えるから、寄り添ってそのピアノを弾く人の心の叫びを受け止めて作業するって素晴らしい。まあ普通そこまで踏み込んで調律しないとは思うけど。とある事情で埃をかぶってしまったピアノに生命を吹き込んであげたことにより、1人の青年が過去から決別して立ち上がれた所に一番心揺さぶられました!また上白石姉妹などのピアノ演奏も素晴らしく、そうとう練習したんだろうなぁってその努力に感動しました。どんな仕事であれどんな人間関係であれ、相手の思いを感じて受け止め一緒になって悩んで支えていくことの大切さを感じました。さらに、美しい音色の音楽や自然の映像美に心癒されました。言葉のひとつひとつも表情のひとつひとつもとっても重みがありました。人間って支えあう生き物なんだって改めて感じました。
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