「観る人の力量を試す映画」ノクターナル・アニマルズ mecoさんの映画レビュー(感想・評価)
観る人の力量を試す映画
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細かな描写まで、とても計算された映画だと感じた。
冒頭のスーザンが小包の紙で手を切るシーンだけでも、スーザンの空虚な幸せを表現しているのだと思った。2回も「紙で指を切っちゃった」って言ってるのに使用人は「大丈夫ですか?」の一言もない…
小説の中のストーリーの前半は
途中退席したいくらい、苦しかった。
妻と娘をレイプされ、そして殺されるトニー。
過去スーザンとエドワードが結婚していたとき
スーザンはエドワードに黙って子どもを中絶し、その上浮気をする。
エドワードにすれば、子どもを殺され、その上子どもを身ごもった体で浮気をしたのであれば
小説のストーリーのトニーに身に起きたことくらいの苦しみだったのかもしれない。
妻を寝取られ子どもも殺される。お前にこのつらさが分かるか?とエドワードは言いたいのかなと思った。
そして小説のラストは
トニーは復讐を果たすも目が見えなくなり、殺したはずのレイを見ることができない。
トニーはずっと夜の世界に引きずり込まれ、そして死んでしまう。
そして映画のラストは
エドワードと会う約束をして、セクシーな格好で結婚指輪を外し期待を膨らましてレストランで待つスーザン。
だけど、エドワードは姿を見せることはなかった。夜が続いていく中、最後はスーザンの瞳のカットで終わる。
「お前は何も見えちゃいない」という意味なのだろうか?
くぅーーーーーー!
いい映画だけど、もう観たくない!
あとさ、レイ役の人キック・アスの主人公だったんだね!
気づかなかった。
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