マンチェスター・バイ・ザ・シーのレビュー・感想・評価
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たまには、墓参りいこう。
・「容疑者ホアキン・フェニックス」で業界干されたケイシー・アフレック...というふうに見ると感慨深い
・人との距離感が取れなくなっている感を描く上で、ケイシー・アフレックの根暗な感じがとても合っている
・生活の中で起きる悲劇は、だいたい大丈夫ではあるけども、大丈夫じゃない出来事は確実にある。
・それでも大丈夫なのではあるが、ただ漫然と過ごしているだけでは大丈夫にならない。
・じゃあなにをすべきか。
・そんなことしてる場合じゃないという、小さなことをひとつひとつやること
・会っていなかった身近な人たちに会うこと
・「親戚」という存在
・主人公は、死んだ兄に導かれるように、甥のどうでもいいことに付き合わされる
・そうこうするうちに、事故のときから止まっていた時計の針が、主人公の中で動き出す
・やがて、本当の話ができないでいた妻とも向き合う
・そのやりとりがリアル
・お互い言いたいことが溢れちゃってくっちゃくちゃになってまとまらなくなる感じがgood
・主人公と甥とで、守る側と守られる側が逆転していく
・主人公は実は甥にさえも守られていたのだと気付かされる
・失ったものはあるけれど、それはそれとして、自分はいま何を持っているのかにじわじわ気づいていく主人公。足るを知っていく。
(甥とボールを投げ合うシーンいいすね。。。)
・親戚とかつい疎遠になってしまう身近な人とは会っといたほうがいいなと思った映画
・たまには、墓参りいこう。
つらくとも、乗り越える
ある日の悲劇をきっかけに心を閉ざしてしまった男性(自閉症のような心理描写?)の再生を描く物語。
人は時にどうすればいいかわからなくなるような困難に突き当たることもある。
色んなことを悲観的に捉えてしまったりすることもある。
でも、時間をかけて、心を癒していけば、乗り越えられる。
そんな、メッセージが込められた作品だと感じました。
佳作だが地味
主人公リーの自暴自棄な態度の理由が徐々にわかっていくプロセスが上手だった。過去のエピソードが頻繁に挟まれるけど、きちんと過去の話だとわかる。これ、結構大事。
リーの過去の経験は想像したよりも重かった。罪を問われることもなく、その後の日々を過ごさなきゃいけない。そりゃ救われない。でも、甥のパトリックとのやり取りは妙に軽い。それが逆にリアルな気がした。
ラストもとても地味だ。何か驚きの展開が待ってるわけではない。パトリックが来たときのための部屋をリーが確保しようとするくらいのもの。でもそれが彼にとってものすごい変化ということか。
いや、いい映画だとは思うけど、地味すぎて大絶賛!とはならなかった。
男の苦しみ
兄の死によって、元住んでいた地に帰ってきた流れが過去の回想を織り込みながら進みます。
途中、過去が明らかになるまではかなり興味深く見れました。
ただ後半が、よくわからないままと進んだ感があります。
その点は、マイナスです。
レビュー
一見退屈で、憂鬱な雰囲気に包まれた映画ですが、凄まじく気持ちが揺れ動かされました🦊
重すぎる罪を背負い、正反対な甥と関わりあいながら、それでも、なんとか答えを見つけて生きていくしかない…😭
ある種の生き様を見せつけられました😇
ケイシーアフレックの熱演です!!!
良い映画
とても良い映画でしたが、何が良いのかと聞かれると難しい映画でもあるように感じました。
普段はこのようなところに感想を書いたりしないのですが、整理のために書いてみようと思います。
私がこの映画の見どころだと思う点は、
主人公の時計は止まったままだが、周囲は否応なく変化していく点であると思っています。
兄の死をきっかけにして周囲の変化に気付いていく主人公。
特に過去の事件の当事者でもある元妻が再婚し、子供をもうけているということ。
主人公は自分を許せないまま時が過ぎていたのだろうと思わせる序盤の日常風景の描写。
残酷な現実かもしれませんが、素晴らしい構図でもあると思う。
他者と深く関わろうとしない主人公だが、これからの甥の人生を慮ることになるにつれ、過去と向き合いながら周囲と関係を築いていく。
こうなるのも兄の思惑なのかもしれないと思わせる中盤の兄との事件直後のやりとり。兄貴は弟思いの優しい人物だった。
こちらは希望を抱かせるような描写であるし、素晴らしい構図だとも思う。
印象深いシーンは確かにあったはずなのに、日常風景を切り取ったようなリアルな描写だから見終わった後の印象がぼやけやすいのかな。
長文失礼しました。
どちからかというと、女性より男性の方がこの映画が好きそう
憂鬱で何を求める訳でもなく、ただ淡々と日々をやり過ごす男性の過去が徐々に明らかになり、その出来事と直面せざるおえないタイミングが訪れて…というのが主なストーリー。
主演のケイシー・アフレックはこの映画でアカデミー主演男優賞を受賞していますが、自分的には演技にあまり特別な物が感じられなかった。ストーリーは考えさせられるものだけど、主人公の男性の様に感情を殺さざるおえない心境になってしまい、真実がわかってからはずっとこの気持ちのままで鑑賞を終えた。生きていく中で、原因は違ってもこういった気持ちを背負っていると思うので、共感性が高いテーマだと思う。
特にカタルシスはないので地味なんだけどずしーんと重くのしかかってくる。2度は観たくないというか、自分の持っている重たい物で十分だわ…と思ってしまった。
自分なら死んだがまし
主人公の無気力には理由があった。衝撃の事実が明らかになり、甥っ子は事件を何も知らないのか?この街に叔父が引っ越してこいとは良く言えるなと思った。便利屋ならここでも出来るとかね。でもそんな二人だけど主人公が主に折れる感じで労わりあう気持ちが出てくる。選曲、映像の撮り方がわざとらしく感じた。
心に残り続ける作品のひとつ
人生に絶望していた時期に観賞した映画です。
派手な演出や鮮やかな物語ではなく、一人の人間の人生の一部分を切り取ったような映画でした。
兄の死がきっかけで主人公に甥が寄り添うようになり絆が生まれ彼の心を癒してくれる様子がたまらなく大好きです。喧嘩も多いですが。
最後の場面、リーがこの街には残れない、辛すぎると言った場面も大好きなシーンのひとつです。
辛い気持ちを持ったまま生きていこうとする主人公に勇気を貰います。私が最も好きな映画です。
心に残り続ける作品のひとつ
派手な演出や鮮やかな物語ではなく、一人の人間の人生の一部分を切り取ったような映画でした。
兄の死がきっかけで主人公に甥が寄り添うようになり絆が生まれ彼の心を癒してくれる様子がたまらなく大好きです。喧嘩も多いですが。
最後の場面、リーがこの街には残れない、辛すぎると言った場面も大好きなシーンのひとつです。
辛い気持ちを持ったまま生きていこうとする主人公に勇気を貰います。私が最も好きな映画です。
観たかった度○鑑賞後の満足度◎
①一生癒えない傷がある。一生忘れられない後悔がある。一生自分を許せない罪がある。一生背負って行く重荷がある。それらを抱えながらも人は生きていく。
②あんまり良くって映画館で4回鑑賞。
【”乗越えられない、辛すぎるんだ。”過去に哀しき過ちを犯した男と、親類縁者との関係性を静かなトーンで描く。隠者の如く生きる哀しき男の姿を丁寧に描くケネス・ロナーガン監督の眼差しに救われる傑作である。】
ー ケイシー・アフレック演ずる無口な主人公リー・チャンドラーが、後半、嗚咽しながら、血を吐くように口にする
”乗越えられない、辛すぎるんだ・・”
このセリフと彼の表情が未だに忘れられない・・。ー
・曇り空の多い街で過去の自らの過ちで犯してしまった、悪夢のような出来事を拭い去る事ができずに、隠者のように生きる男の姿を丁寧に描いている哀切な作品。
・けれど、その男の周囲には、事件の結果別れた妻ランディ(ミシェル・ウィリアムズ)、兄ジョー(カイル・チャンドラー)、甥パトリック(ルーカス・ヘッジズ)達が時に寄り添い、時に”遠方”から暖かく見守る姿がある。
・現在、過去を行き来しつつ、物語は哀しいトーンを纏いつつ、静かに進む。
・そして、過去の哀しき場面が後半、劇的に大スクリーンに映し出され、リー・チャンドラーが隠者のように生活する理由が明らかになる・・。
<ケネス・ロナーガン監督が書き下ろした脚本の秀逸さ、
及びそれに応えたケイシー・アフレックを筆頭にした、俳優陣の演技にも魅入られる作品。
傑作である。>
<2017年5月20日 劇場にて鑑賞>
マンチェスターの空はリーの心の色?
ある事がきっかけで心を閉ざした主人公と父親を亡くした甥との物語。
薄曇りのマンチェスターの空がリーの心を表しているようだった。
無表情で口数の少ないリー。でも彼の優しさが垣間見れる。
静かな風景と音楽、そして台詞が続く淡々としたストーリー。
ラストシーン、そしてエンドロールで涙が溢れた。
きっとマンチェスターの雪解けと共にリーの心の扉が開いたに違いない。
重いテーマと色が抜けた画
きっと、これが邦画なら、もっと暗いトーンの映像にまとめられたのでは? 雪も海も拍子抜けするくらいの明るさ。というか、色の抜けた白さ。でもこれが、人物の心情とリンクしてるというか。
傷ついたひと達がたくさん出てきて、各々自分を癒す方法を探ってる。それがいい。
「I can't beat it. 」
「乗り越えられない」と訳がついたこのセリフ。多分、忘れられないフレーズ。この言葉を、自分もいつか使うような慟哭と直面するのか。その時、自分は立ち直ることができるのか。
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