劇場公開日 2017年5月13日

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マンチェスター・バイ・ザ・シーのレビュー・感想・評価

全302件中、21~40件目を表示

3.0終始悲劇…

2022年4月27日
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鑑賞方法:VOD

何かしらの悲劇を味わったことのある人は
どうしようもない過去に囚われる
つかの間笑えても心は晴れる日はない
悲しみに暮れていては生きていけないから
時間が経てば笑える日が来る
けど、気遣われる環境からは離れた方がいい
その過去を知らない世間で生きた方がいい…

アルビノーニのアダージョがかかった時は
これは…何が起きるのだろう?と見ていたが
まさかこんな悲劇が待ち受けようとは

ヘンデルのメサイアがかかった時は
苦しく映画を見ていたあたしに癒しをくれた

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mamagamasako

0.5経験したことないので、確信は持てないが、あり得ない話。

2022年4月26日
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鑑賞方法:VOD
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When I am 75♥️

4.0どっち派ですか?

2022年4月19日
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ニューイングランドの田舎町の過去ある男性の人生を淡々と描きます。
おそらく多くの人には話の盛り上がりもなくダラダラ続く印象なのでたいくつでしょう。
アレン選手のアニーホールみたように。
評論家がめんどくさいこと言いたがりそうな映画です。
この手の作品は大抵嫌いですが、これにはハマりました。
理由は上手く言えません。どうして赤より青が好きか説明できないのと同じように。
合う人には合う、けど皆に勧められる作品ではありません。
まあ、一時間半で十分ですけどね。

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越後屋

4.5滑稽にさえ思うほどに

2022年3月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

トラウマはこんなにも人を、周囲の目線を、そして人生を変えてしまう。
それは、滑稽にさえ思うほどに。
孤独感が漂うんだけど、作品自体にユーモアがあって、
あれは一体なんだったんだろう…と、何度も見たくなる興味深い映画だ。
おじさんも残ってよ、は思わず泣いた。

#孤独 #家族 #守るべきもの #PTG

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高岡 正和

0.550分くらいで見るのやめた。

2021年11月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

物語の導入部が延々と続いている様に感じた。

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くそさいと

4.5乗り越えがたい悲しみの話

2021年10月10日
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鑑賞方法:VOD
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Masa_king01

5.0観終わってわかるのは「これは兄の物語だ」ということ

2021年9月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

上質のニューイングランドもの。
心が満たされた。

「変わり者で困った叔父さんと甥っ子」というテーマの映画は多い。
この映画では
・次男坊のリーと
・甥っ子のパトリックだ。
一族のヒエラルキーにおいては、年代こそ異なれど、この二者は下位対等だ。

心臓病で早世する兄ジョーは、遺していく弟と息子のために遺言書を記していく。
実に用意周到。=「リーとパトリックのふたりそれぞれが新しく生き始めるための道筋」=を設計図に夢見、
必ずいつかふたりがその孤独な道行きを接近させ、ふたつの孤児を出会わせる日を、ジョーは願っていた。
兄は助走路を遺して逝ったのだ。
長男らしい終活なんだなー、これがね。

それはただひとつのジョーの望み
「弱い弟と、まだ保護者の必要な息子の幸せのために」、なんですよ。

物語は
無理強いされた「新米後見人」のリーと、リーに懐かない甥の“二人三脚”。
自分亡きあとをプロデュースした長兄のたっての「願い」が、いつか必ず叶うとの確信通りに、兄の祈りはリーとパトリックの海辺の姿に実をむすぶわけで。

弟リーは
墓地をさまよい、仕事中にはマグロ漁船で父親を亡くした老人の独り言を聞き、火事で死んだ子らの写真と霊安室の兄を見つめる。
失火を苦しみ続けていたリー。

死者と生者がマンチェスターの街で、防波堤で、そして海で、静かに心通わせるラストは沁みる。

画面上はわりと早めに舞台の袖に引っ込む兄のジョーなのだが、
ボストンの海辺を照らす春の日差しを見れば、エンディングでその兄ちゃんの存在の大きさにいつしか圧倒されて、ふたりの釣りびとが可愛らしく小さく見えて仕方なかった。

・・・・・・・・・・・・

【ひとの人生は 伏線の種まき】
・火事のあと、半地下の、がらんとしたワンルームでふさぎ込むリーのために、無理やり「人間らしい生活を」とソファーを買い与えた兄ちゃんでした。
あのお節介が、後年、(父親も母親も失った)甥っ子のパトリックのための長椅子になって、美しく復活する。

・自らに死の刑罰を与えんとした銃器も、新しい役割を与えられて、今度はボートのエンジンとなって新生・復活をする。

「伏線」がこうしてひとつひとつ拾われていくごとに、僕たちの人生についても思いは及ぶ ―
僕らの生きている全ての一瞬一瞬、そのひとこまひとこまが、誰かの優しさの遺言・伏線の回収であったこと。そして思い出の蘇りであったことを、エンディングで鑑賞者の私たちは知ります。

そして水平線の先を眺めれば、いま生きている僕らの人生も、きっといつか誰かの幸せとして現れるためのまた伏線になっているのだと
それがはっきりと分かった。

兄ジョーによって蒔かれた愛情の種は、蒔いたひとの上にではなく、その命のめぶきを必要とする誰かの上に、時を隔てていつか緑の若葉として宿りましたね。

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付記
【制作者たちの出自と傾向について】
マット・デイモンは、
「グッドウィルハンティング」の脚本と出演を手掛けたが、本作ではプロデューサーのひとりとして制作に加わっている。マット・デイモンは去って行った者や死者を活かす映画の造作に長けている。

アフレック兄弟も、今回のプロデューサーのマット・デイモンも、米国の東部=マサチューセッツ州生まれだ。
「メッセージ・イン・ア・ボトル」のレビューでも触れたけれど、
まさにこの土地の風土と、そこに暮らす住民のアッパーソサエティ・スピリットあっての作風。
ロナーガン監督も例外ではない。東部NY の出。
“ By the sea ”と言っても、ヤンキーの住む西部ロサンゼルスの海端ではこうはいかないだろう。
理知的で精神の独立性を重んじる移民の地、ニューイングランドであればこその、ハイクラス・ムービーであることは確か。

チャントのような静謐な二重唱が流れ、クリスマスのメサイヤから数曲。
そして弟リーにエンジンがかかってボブ・ディランへとつむぐ。

回想シーンの挿入で、ここまで無理なく違和感なく編集をやってのける手腕とセンスにも、唸った。

・・・・・・・・・・・・

本作品の鑑賞者が“長男”か“次男”かで、この映画への心の琴線の触れ所は変わるのだろう。
パトリックはうちの長男坊にそっくり。
(あとベサニー医師には萌えた♡)。

「弟と甥の物語」かと思いきや、実はこれは「長男の物語」なのだと、僕は長男なので思った次第。



参列できなかった叔父の葬儀の日に、DVDにて鑑賞。

譲り葉の落ちて林の春日かな

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きりん

5.0happier end

2021年9月13日
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泣ける

悲しい

幸せ

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ゆい

4.5後悔を内に秘めて、淡々と生活する。

2021年6月23日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

難しい

そうする事でしか、自我を保てない程の、悲しく辛過ぎる過去。裁いてすらもらえない『背負う』という現実。いっその事、、、と何度思った事だろうか。

自ら他人との関係性を最低限に断ちつつ、敢えて興味も持たず、必然的に自暴自棄に。

兄ジョーの死を切っ掛けに歯車は動き出す。歯車は望まずとも強制的に動いていくが、そこには兄への愛情と尊敬が垣間見える。

物語の展開は海辺の田舎らしくゆったりと。だが、その緩やかな時が、尚更に厳しく。現在に『適度な過去』を挟む事で厚みを表現。この秀逸な脚本が、登場人物達を見事に演出。

口数少なく、不器用で難しいリー役を、ケイシー・アフレックが見事に好演。徐々に甥のパトリックにも気遣い出来る程、時間がリーを優しく包んでいくが、悲しい。

元妻ランディの言葉に救われるも癒えない。ミシェル・ウィリアムズの悲しい演技に涙。余りに深いその傷を思わず吐露するリーに、ただただ観る者は心を締め付けられる。

『娯楽』ではない、圧倒的な『作品』。観る事で言葉に出来ない何かが生まれる。ケイシーの演技にどっぷり魅入って欲しい。

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アル

4.0乗り越えられない

2021年5月30日
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男兄弟っていいなあと、ラストはただそれを思った。

ふと沸き起こるフラストレーションを
暴力で昇華させようとしてしまう、そうするしか生きていけない。
乗り越えられないし、乗り越えたくもない、むしろ乗り越えるべきと思っていない自分の過去。

甥っ子との言葉の応酬は
字幕を読む暇もない。

心も 修復不可能なほど 再起不能なほど
傷つくのだ。

精神を病むという事が逃げに見えるほど真摯に自分を責める生き方は選んでそうしているわけでもなく、
その原因となった彼の元の性格、、友人がいっぱいいる男気のある男とセットになっているのだと思う。

自分の人生の言い訳は するつもりもなく 思いつきもしない。
ダメなものはダメで 嘘や言葉でカバーしたりしない男。

甘い言葉は撒き散らさず、
理性など 持っている分量だけでよいと思っている。

愛を行動で示そうとアクセサリーや花を買う男にしか価値を見出せないと思われている女たちだって、
こういう男に一発でKOされてしまうのだよ、と逆に男たちに教えてあげたい。

元妻(ブルーバレンタインの人だったね)が彼に向かって泣きながら謝罪するけれど、
法的罪にも問われず妻からも責められなかったら、その方がもっとつらい。

とは言え、彼女の言葉がずっと彼の脳裏でリフレインし続けているのもまた間違いない。
そしてそれは彼自身が受ける真っ当な責め だと思っている。

今はまだ16で、ヤル事しか考えてなさそうに見える男の子もきっと 父のように 叔父のように 海の男になっていくのだと思われる。

口先と脳みそが繋がっている男より
ハートと脳みそが繋がっている男がいい。

(と思いつつもほんとは両方にちゃんと繋がってないと、生活してる中で不具合が多くなって面倒であるというのも事実だったりする)

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asica

4.0乗り越えられない

2021年5月23日
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ジャーニー

5.0孤独、寛容、無関心、愛

2021年5月21日
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redir

5.0癒えることのない傷を抱えながらも生きていく

2021年5月11日
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鑑賞方法:VOD

心を閉ざした男が兄の死によって、かつて住んでいた地を訪れる。そこで、兄の息子と生活を送ることになり、過去の悲劇と向き合うことになる…

所々、絶妙なタイミングで過去の映像が流れることで、陽気だった主人公リーに一体何が起きたのか?なぜ行き場のない怒りを抱え、何か悲しそうに見えるのか?興味を引き立てる構成になっていると感じた。
そして、主人公のリーを演じたケイシーアフレックの明と暗の演技の対比に脱帽した。ベンアフレックの弟ぐらいの印象しかなかったが、人生の落伍者を演じさせたら間違いないのかなと思った。

そして、マンチェスターの静かな波が印象的。初めはリーの心情と同じように、悲しく、冷たい印象を感じた。しかし、終盤では変わった。心に負った傷は全てが癒えるわけではないが、甥や元妻との交流を通して、一歩を踏み出そうと変わったリーをそっと送り出すような印象になった。

本作は明快なメッセージが表示されたり、結末があるわけではないが、登場人物が織りなしたドラマは心に深く染み渡っていった。見て良かった❗️

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いたかわ

2.0退屈

2021年2月9日
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美しく淡々とした正直退屈な一本。
悲劇が極端過ぎ。
酒場で暴力ふるい過ぎ。
抑えた演技と無反応無表情は違う。
ガキがモテ過ぎ。
家がどれも同じで今これが誰の家か分からなくなる(私だけか)。

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きねまっきい

3.0止まない雨もあるって物語

2021年1月31日
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鑑賞方法:DVD/BD

とても辛い事があって、それは乗り越えられる類いのものではない主人公。

物語でいうところのハッピーエンドなんてなくて、終始溜め息が洩れる。

映画としての品質の高さはわかるのだけど、また観たいかというと正直しんどい。

脚本がもっと良ければ(いいのだろうけどセリフが少なめ)印象に残ったかな。

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キムラファンマルケ

3.0タイトルなし

2020年11月26日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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KEI

5.0ハッピーエンドな映画じゃないけど後味よい

2020年9月20日
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ハッピーエンドではないけど、後味良いというかなんだか清々しささえもを感じられました。乗り越えられないトラウマがあってもよい、そんな映画です。
音楽や景色も素敵です。

暖炉には気を付けましょう。

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konthefunk

3.5主演のケイシー・アフレックが素晴らしかった

2020年9月3日
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鑑賞方法:映画館
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kossy

4.0Lucas Hedges

2020年7月14日
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最高!
なんか淡々と描かれており、お涙頂戴の映画でないとこに一票。

ルーカスとケイシーのやりとりのシーンが絶妙。上手いね、

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ken

4.5生きなきゃなんない

2020年7月11日
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ケイシーアフレックに感じるのは覇気のなさである。そんな役柄が多いし、兄と比べているところもある。不真面目で、だらしなく、向日性に欠けている。眠そうな目をして、消え入りそうなハスキーヴォイスでボソボソ話す。特徴的なのは間違いないが、概して親しまなかった。

しかしこの映画を見てケイシーアフレックの身上と、人々がその演技をほめる訳が理解できた。完全なはまり役だったと思う。

まず、いつものケーシーアフレックが出てくる。覇気がなく、動作も重く、投げやり。仕事で顧客と言い争う。バーで飲むと喧嘩を売る。会話が虚ろで、つねに心ここにあらず。いつものケイシーアフレック──に輪をかけて、生気がない。

映画は、過去と現在が交錯する。
かつてのリー(ケイシーアフレック)は、とても快活だった。
中途で、リーが背負うことになった悲劇が描写される。それは恐ろしい過失で、彼の無気力と無軌道が、いっぺんに納得できる。

そこから映画は、弾幕のように悲愴が降ってくる。
罪の意識を背負って生きるリー。
I cant beat it.
そのどうしようもなさが、彼と観るわたしたちの処理能力を超え、ただひたすらどうしようもない。

不幸が重なって、兄ジョーを心臓発作で失う。
リーはジョーの息子=甥のパトリックの後見人となる。
兄の埋葬までの行程が映画の主筋。
遺品のボートが、パトリックとリーを仲介する。

パトリックは16歳。たくさんの友人に囲まれ、彼女が二人。アイスホッケーをやり、バンドもやる。青春を謳歌し、生気に満ちている。
失うものは何もないリーにとって、パトリックは相反する立場として存在する。しかし、二人には、どこかに通い合うものがある。

パトリックはリーに人生のつらさや喪失や呵責を見る。
リーはパトリックに、この世に繋ぎとめる何かを見る。それが何かわからないが、生きているなら、生きなければならない。なんとしても、やっていかなければならない。その哀感がケイシーアフレックの表情と背中にあふれる。

一般にマンチェスターといえばイギリスだが、アメリカにはマンチェスターなる地名が幾つもあるそうだ。ただしこの海辺の街は単にマンチェスターではなく、Manchester-by-the-Sea、一つづりで地名、とのことである。

きれいな海辺の街だが、Manchester-by-the-Seaから連想される叙情へは一ミリも落とさない。街も海も、何も癒してくれないし、誰も見守ってやしない。ただそこに泰然とある。お涙頂戴の極北をいくシビアなドラマだった。

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津次郎