散歩する侵略者のレビュー・感想・評価
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長澤まさみは怒ってるほどかわいい
宇宙人の中に愛や友情が自発的に芽生えているかのように見える。だけど松田龍平が長澤まさみから愛を奪うとやはり彼女も人格を失ってしまう。
これは相手に愛や友情があると受け取っているのはあくまでも自分自身であり、世の中には平気でそれを装っている人がいるよね、愛なんて受け手の思い込みよねという喩えなのだろうか。
この監督の映画にテーマなんて期待しようとは端から思ってはいないのだけど、怒りっぽいヒロインである長澤まさみを往年メロドラマ風のカメラワークで捉える時に、どうしても愛ってあるよねということを観客としては信じたくなってしまう。同時にそれを勝手に観ているのはあくまでお前自身だと映画に言われているような感覚もある。まるで禅問答のような。
こんな風に書くとすごく深みのある映画のような気もするが、やはり基本的には出鱈目でナンセンスな映画なのだとは思う。概念を一つ奪われたからといって人があんな風に廃人になる意味が分からない笑
愛は地球を救う?
監督が原作の舞台が好きで映画化という事で仕方ないが、作風との相性があまり良くない。
例えば、監督の作風だと特撮のチープさがより際立ってしまうなどだ。コメディ部分も不得意なのかイマイチで、コメディが得意な長澤まさみでこれはいただけない。
個人的に気になったのは松田龍平には悪い男のイメージが無いのに、宇宙人が乗り移る前の人物像をあまり描いていない所で、元の悪い男がイメージしにくいため、長澤の感情変化が伝わりにくく、結果的に面白さも愛が地球を救う感動も伝わりにくくなってしまったように思う。
ネガティブな事ばかり書いてしまったが、出来が悪いわけではない。上に書いた欠点も複数回鑑賞する事でカバー出来るものが多いので、是非二回鑑賞してみてほしい。
なんだかなあ
キャストは豪華だが、ストーリーや設定に粗さを感じた。概念を奪うという発想自体は面白いので、もっとうまく着地ができたのではないか?
侵略のためのよくわからない(ちゃっちい)機器と急に始まるハリウッドのような地球侵略。??となり、松田龍平と長澤まさみの愛の概念のやりとりのシーンも全く入り込めなかった。なんだかなあ。
面白かった
分かりやすい面白さじゃないのと、派手さよりも心情を描こうとしてるから評価が低くなってるのかなって感じです。
SFとコメディと愛の要素が良い感じに混ざってて主観的ってよりも客観的な視点の映画だなって感じです。
最後の愛の概念を奪われたことによって人として大切な要素なんだと考えることができました。
また、概念を奪うって設定がとても良いと思います。
鑑賞後に満足できる映画でした!
お願いだから邦画の銃撃戦は禁止!
個人評価:3.5
SFサスペンスとしては原作はきっと面白いのだろう。
邦画特有のクオリティなので、よくあるA級キャストを使ったB級映画に仕上がっている。
黒沢清らしかぬ演出である。
銃撃戦や爆破など、最初からちゃんと作れないシーンは脚本からカットすべきだろう。世界観やリアリティはその瞬間に崩壊し、冷めた目線となる。
SF仕立てで、人間同士の交流や、夫婦の再構築をテーマに描いているが、人間描写も希薄で、センスの無い会話劇の為、ただのテーマの無いB級SF映画に仕上がっている。
ただ長谷川博己と宇宙人役の男の子の演技は良かった。
空気感は悪くないが、意味不明。
『散歩する侵略者』
*主演*
長澤まさみ
松田龍平
*感想*
気になったので鑑賞。ん~不気味な映画だったな~
宇宙人の侵略…ね。。
概念を奪ったり、愛について意味を知ったり、よく分からないけど、キャストが演じる「宇宙人」の見た目がノーマルな人間なのが逆に不気味で言動も気持ち悪い。しかし、ホラーとサスペンス要素も含んでて、リングや呪怨のような重くてどんよりとした空気感が良かったけど、全体的にストーリーが意味不明。
あと、キャストが何気に豪華で、個人的に光石研さんが好きです。(笑)
侵略するんならもっと派手なアクションが欲しかったな、、ウィルスとか正直よく分からなかったし、ガイドの役割もイマイチだった。
以上ですw
※ロクでもない感想です※
長澤まさみが可愛いし松田龍平がハマリ役だしキャストがそれなりに豪華だし音楽のセンス普通に良かったし脚本が非常に素晴らしかったのでおススメしたい。
問題は「カバーストーリー失敗しとるやん…」とか「K-クラスシナリオまっしぐらやん…」とか某ジャンルのことを思ってしまうと映画自体に集中できなくなることです(※個人差があります)(自ジャンルの話を持ち込むクソオタク
愛という概念は持ってないよ!って話になった時に「いやお前らもってないんかい」と思わず心の中で突っ込んでしまったんだけど、よくよく考えれば侵略者組って大人一人+ガキ二人なんだから、愛の概念を貰いそうな機会があるのって松田龍平だけなんだな……愛という概念を知らなかった侵略者が恋人から愛の概念を貰ったことで初めて恋人を心の底から愛せるようになったけど、その代償として恋人は侵略者に対して何の感慨も抱けない、っていう図式は最高の極みですね……
ただ個人的には別に人類滅亡しても良かったんだけど(趣味がバレるような発言)、でもまぁあれが一番綺麗な終わり方だと思う。
愛は人類を救えるか?
レンタルDVDで鑑賞。
地球は狙われている。静かに、しかし着実に。日常の中に非日常が溶け込んでいく様が恐ろしかったです。じわじわ侵食されていき、いつの間にか取り込まれてしまう緊張感が堪りません。概念を奪うだなんて最強の侵略方法だなと思いました。指針を失うと全てが崩れてしまう。あな恐ろしや…
概念を奪われた人たちの大半は自分を見失い、精神に支障を来してしまいましたが、一部の人間は凝り固まった考えから解き放たれ、新たな視点を獲得していました。我我の大事にする常識や慣習とはなんぞや、と突きつけられた感じです。
スリルとサスペンスを高めながら、テンションを最後まで持続させる演出が素晴らしかったです。さすが黒沢清監督、ホラーの名手だなと思いました。反対にユーモラスな場面もあり、侵略者なのに憎めないキャラクターなのが面白かったです。
愛の疑問にぶつかった真治(松田龍平)と、愛の概念を授ける妻の鳴海(長澤まさみ)のやり取りが響きました。
愛とは、相手を慈しむこと。
侵略者たちは、地球人を理解して愛してくれたと云うことなのでしょうか。嫌われないようにしないとな…
[余談1]
タイトルが特撮ドラマのサブタイトルっぽくて特撮ファンの琴線に触れました。ずっと観たかったので感無量です。
[余談2]
松田龍平の、飄飄と捉えどころの無い感じの演技が絶品でした。周囲に静かに不協和音を撒き散らしながら、来る日も来る日も散歩、散歩、散歩。こう云う類の役をやらせたら彼の右に出る者はいないんじゃないかなと改めて思いました。
※修正(2024/06/13)
タイトルなし
これまでの宇宙人の侵略モノの概念を覆す設定はそれなりに面白かったが、クライマックスでの宇宙人の総攻撃が〈火の玉〉って何んじゃこりゃ?!
また、人類の調査をしている若者の姿を借りた宇宙人たちが、こんな知能指数の低そうなバカップルでいいのかと思った。
日本のSF映画の限界を見る思いである。
「愛は地球を救う」みたいなところは、いかにも日テレらしいが…。
侵略者の設定が面白い!
ヒトのもつ概念を奪って成長する。という設定がメッチャ面白いし、とても舞台演劇っぽい。
概念をひとつずつ獲得していく様をみて、ヒトがヒトである本質が見えてくるし、概念を奪われた側のおかしな行動をみて、ヒトがとても危ういバランスでヒトたりえているのがわかる。
侵略者の演技演出的も、奇抜でなかなか面白い。印象深い作品。
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