アウトレイジ 最終章のレビュー・感想・評価
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どこにヒロインが?
生まれて初めて北野たけしのヤクザ映画を見ましたが、普通映画はヒーローの他にヒロインが存在して成り立ます。例えば同じヤクザ映画でも五社英雄作品だとヒーローとヒロインとのラブロマンスが映画に織り込まれます。ところが北野たけしのバイオレンス映画という事で一切恋愛の余地がないのも理解できますが、女性はおろか子供すら出演していません。そのためこのような北野作品が国際的にも評価されているとの趣旨は全く理解出来ません。敢えて言えば工業高校のような特殊な男社会での出来事と考えればいいのかもしれませんが、やはり現実社会を考えれば現実的とは思えません。
演者が豪華なVシネ
正当 ヤクザ映画?!
カッケェェェェ
今までと別シリーズだと思えばあり、かな
悲哀
シリーズのみならず、監督の集大成とも言える傑作
公開当日、ユナイテッドシネマ札幌より
朝一で一回、その後夕方再鑑賞の2回鑑賞致しました。
1回目は客観的に、2回目はまた別な見方で鑑賞した際の個人的見解です。
客観視で観る人が多く、この作品の良さが伝わりにくいのが残念です…。
前作のラストでは続編を想定させない終わり方であり、完結と名乗りつつも最終章が完成してしまった訳ですが、
今作はシリーズの続編であり、監督自身の集大成を描いた作品に仕上がっているイメージでした。
作品で例えるなら『ソナチネ』
物語が繰り広げられるだけでなく、生死のジレンマを描いており、尚且つ3作目にして見る者の感性が試される作品になっている。
冒頭の海のシーンでは大友がとても幸せそうに子分と釣りをしている。
しかしそれも束の間、日本ヤクザとまた揉めだし徐々に導火線に火がついていく。
全体的な内容が展開していく中、大友にまつわる話は抗争だけではなく”報復と死”であり、やらなくてはならないことを全てやり遂げ、そのケジメとして死の場所を選び命を絶つ。
ヤクザ社会に生きることに嫌気を見せる大友。
これは今作からではなく、ビヨンドから見せている。
北野武監督作品の『ソナチネ』を連想させる、まさに原点復帰作とも言えるだろう。
抗争することを決意した時点で大友は死に向かうことになる。
物語が進むに連れて、大友の死が徐々に迫っていく。
自分の死に際がわかっている為、何にも屈せず敵をバタバタ殺しまくる。
客観視すれば、ドンパチやって想定するオチで本当に終わりという見解になり、生き残った花菱の西野(西田敏行)や中田(塩見三省)他は殺らないのか?と首を傾げてる人が劇場で多かった。
しかし、シリーズを通して思い出しながら鑑賞すると、こうも捉えられる。
大友は昔カタギのヤクザであり、仁義などを大事にして来た男である。
つまりは大友はフィクサーの張会長の為だけでなく、若い衆や前作で死んだ木村の仇の為に戦争を仕掛ける。
最期はやってきたことのケジメはいつでもつける覚悟を持っているわけである。
生き残った奴らは、大友が直接手を下す意味がないのだ。
バイオレンスのエンタメ性がシリーズの中で低いという意見もありますが、
今作の抗争相手はほぼトップの権力者であり、最終的な状況にならない限りは暴力は発動されない演出なのではないだろうか。
そしてシリーズを通してわかったのが、
子分に対して理不尽に怒号、殴ったり蹴ったりする人は、必ず最期酷い殺され方をされるというお決まりだ。
花田(ピエール瀧)も冒頭で子分を殴る蹴るしている。
今回劇場では女性客やカップルも多かった。
ビートたけしが言っていた、『ヤクザもサラリーマンも同じだ』
権力闘争も描かれており、ヤクザ社会で表現されているが現実的な現代社会にもある権力闘争。その現代社会をかなりうまく反映している為、人を選ばず楽しめるのも今作の魅力。
花菱新会長の野村(大杉漣)のように、ヤクザ会でのしあがることなく、トップにいる。
もちろん昔ながらいる者達からしたら素人がいきなりトップになりでかい口を出されて面白くない。
ここがかなり現代社会にもあり得る光景である。
シリーズでは欠かせない怒号について
みなさん、病気や歳のせいか昔ほどの怒号はない。
声量も薄れてしまったし、全2作のようなまるで銃撃戦のような怒号戦はなかったです。
ただ、言葉の選び方や間合いがしっかりされており非常にこちらも見応えあり。
塩見三省さんも、リハビリ中にも関わらず素晴らしい演技。
さすが役者です。
そして張会長役を演じた監督のの友人でもある金田時男さんも素人とは思えないほどの存在感。
ほとんど無口ではあるものの存在だけでもオーラが違う。
韓国語でほとんど会話するものの、日本ヤクザはそれを舐め、悪口に対し突然日本語でキレたりと…。
今回一番怖かった。
次は誰が死ぬのか?というドキドキ感。
こっから先どうなる?という展開も淡々かつ静けさの中にもしっかりとした緊張感が漂っており、そして実銃のサウンドを使用している為銃撃戦の大迫力と臨場感は興奮もの。
棒立ちで銃を撃つのも監督のこだわりで、これがかえって下手なアクション映画よりも渋くカッコいいのだ。
一度見るだけでなく、数回観ると様々な見方ができる為非常に面白い作品でした。
長くなりましたが、客観的にこの作品を観るのではなく、過去作で起こってきたことや、キャラクター像を頭に入れながらみると、様々な辻褄合わせができるのち、感性によっては様々な見解、想像が生まれる最終章。
もちろん賛否はあると思うが、全シリーズを通して全て統一した面白さがある。
ただのヤクザ映画ではないこと、そしてシリーズ作でもここまで質を落とさず制作できることを証明した北野武作品の中でも感無量最高傑作だ!
びっくりするくらいつまらない
さすが北野映画!みごとな最終章でした!!
シリーズ3部作完結編!さすが北野映画!といえるキレイに決めてくれた最終章でした。
1作目は山王会の抗争劇。2作目「ビヨンド」は山王会VS花菱会。そして今回は大物フィクサー「張グループ」、花菱会、山王会、警察入り乱れの全面戦争。
裏切り、駆け引き、騙し合いの登場人物全員参加の応酬合戦となってますが、今回は派手にやることもあるけどギリギリまで持って行って仕返しをする駆け引きが多く、静かな抗争劇をメインにしているような感じでした。
1作目で暴力をメインに静かにスタートして、2作目で大阪弁も加わってのセリフの応酬と暴力の抗争、そして最終章は派手なシーンももちろんありますが欲望渦巻く全員参加の抗争劇だけども、静かに北野映画らしいカッコいいシーンもあって満足できました。すごい良かった3部作だったと思います。
花菱会の西野(西田敏行さん)と中田(塩見三省さん)のコンビも5年ぶりに観れてうれしかったです。西田さんと塩見さん2人とも病気からの克服コンビですが、怖さは満点!西田さんは良しとして、今回は中田を演じる塩見さんの出番が多いこともうれしい。「ビヨンド」の時とは違い年を取ってしまいましたがやっぱすげえ人だと思ってしまいますのでご注目!!
そして、朝の期間限定番組では1日ズル休みをした大友を演じるビートたけしさんですが、この人はやっぱヤクザ役をやらせるとピッタリだとも感じます。
一応カタギとして韓国へ逃げていてもやっぱ抗争に巻き込まれてしまう悲しい運命の主人公ですなぁ。
いい人が誰もいない欲望が渦巻くシリーズ3部作、一気に観たらもっと面白くてのめり込める大満足の作品でした。
次回作も期待しております。
何もない~作品・娯楽として~
by PAPAS
「アウトレイジ 最終章」10点。
何もない。
テーマ・主義主張・ストーリー・ドラマ・心に残るもの・
快感・カタルシス(慣れてしまいました)・
残酷さ(慣れてしまいました)・
非情感(慣れてしまいました)・
クライマックス・ラストシーンの余韻・どんでん返し・リズム
映像美テクニック・音楽・BGM・ゴージャス感・衣装・クルマ・武器・女・SEX・熱演・演技力・スケール・暗さ・喧噪・戦争・
人間の業と縁・暴走・愛情・義理・人情・友情・極悪非道・
展開の必然性・娯楽性・など全てにおいて、
「十分に描き切った」とは思えません。
レベルが低いです。
例えば、大声を出したから熱演ではありません。
笑いが起きたからオモシロイではありません。
人があまた死ぬから残酷でもありません。
理由もなく人が殺されてもそれは、「デジタルのゲームの世界」に過ぎません。わかりますか?言わんとしてることが。
「お金を取るプロの映画作品」として
どれだけいろいろなことに知恵を搾って、練り上げて作られてるのでしょうか。
どれだけしんどいことにエネルギーを費やして訴えようとしているのでしょうか。
頭も身体も「頑張らない・苦労しない」で、お金を取っていいんでしょうか。自分たちの好きなことだけをしたい放題にして。
何故この題材を使う必然性があるのでしょうか。
「娯楽」として非日常の緊張感を味わい、現実をしばらくの間逃避するのでしょうか。それならばもっともっと頑張って苦労して、もっと「ひどく・強く」訴えてくるように作って下さい。
心に残ってはがれない様なものを。
「この程度」では有害映画です。
「この世界・人間」と「映画作品」「娯楽」として。
監督を「はだかの王様」にしているからです。
ただ今までになかったというだけのことです。
それは才能ではありません。
「何でもアリの業界」でも「頑張らない者」を評価してはいけません。
「塩見三省」さんに10点のみです🍀
ごめんなさい
僕の生涯ベスト映画3本に入るのが「ソナチネ」です。
公開前Yahooのインタビュー記事で監督自ら「雰囲気が似てしまった 」とのコメントがあり、
ソナチネのテイストがまた味わえるのであれば、観に行かねばと思い劇場に…。
正直、シリーズ前二作は好きでは無かったので、観賞はビデオ化してからで良いやと思ってたのですが、ソナチネ公開当時に好き過ぎて連続二回(当時は入れ替え制では無かったので)劇場で通算三回も観てしまった経緯からです。
死(破滅)の美学に魅入られた主人公を狂言回しにした、夢とも現実ともつかない世界観を唐突な暴力描写でアクセントをつける、僕の好きな北野映画は悲しい事に何処にもありませんでした。
今回の最終章は、実際の主人公は西田敏行演じる西野で、ビートたけし演じる大友は、無軌道に暴走する端役でしか無く、そこにソナチネで感じた主人公の村川の儚くも魅力のある存在感は微塵も無かった。
本来の主役である筈の大友の行動原理が理解不能で、トラブルで下っぱ一人殺されただけで、恩義のある張会長に多大な迷惑をかける行為を何故、自ら進んでするのか?
劇中、昔気質の筋を通す極道みたいな台詞で片付けられているが、あれでは状況に否応なく巻き込まれていくソナチネと全く違って、目先の事態に本能的に動く、只の狂人でしかない。
説明台詞と演者の顔芸だけで、裏社会の狡猾な騙し合いとかを売りにしているみたいだが、
説明台詞の排除、過度な演技禁止、何よりメジャーな役者を一切使わない(ソナチネの頃は大杉漣も寺島進も何者かも分からなかった)のが北野映画の特徴であり、魅力だったのに。
ソナチネと共通なのは、主人公が拳銃自殺するのがラストシーンなだけで、防波堤で釣りしているシーンなんて、雰囲気だけ似せたセルフパロディにしか見えなかった。
やはりもう役者ビートたけしは封印した方が良い
演技も滑舌も限界だと思う。
過去作を復習してから鑑賞を!
最終章というだけに今までを統括するストーリーなので初めて観る方は是非過去作を観てから鑑賞した方が良い。
ビヨンドから5年経ってるだけに西野と中田ビジュアルが老いたなって印象。
塩見さんは体調崩したことあって致し方ない。
今作は痛いシーンがほとんどなくグロさは無い。
歯医者や野球みたいなことを少し期待したが。
かなり期待していたコノヤロー祭りは殆どない。
ラストはちょっと悲しかったな〜
騙し騙されのヤクザ抗争はこの3部作でとても楽しめました。
任侠映画は殆ど観なくて知識も薄いがアウトレイジをキッカケに少し覗くことができました。
全254件中、141~160件目を表示