劇場公開日 2017年3月11日

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「オドロオドロしい(國村隼が・・・)」哭声 コクソン 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0オドロオドロしい(國村隼が・・・)

2022年7月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

2016年(韓国)監督:ナ・ホンジン。
この映画は未開の国の香りがします。
兎も角、風景が綺麗です。
雲海を頂く山々。深い深緑、山々を抜けるハイウェイ・・・
山々の美しさは、ジャングルを思わせるのです。
対照的に民家は土着的そのもの。
題名のコクソンの意味は(泣き喚くこと。そして地名の「谷城・・コクソンと読む」この2つをかけたもの。)

日本人の謎の男(國村隼)が村に住み着いてから頻発する・・・
・・・村人が家族を惨殺する事件・・・
警察官のジョング(クァク・ドウォン)は、日本人の男の仕業・・・と確信する。
男の家に無断で侵入すると事件の写真が壁一面に張られている。
(この時ジョングは携帯で証拠を撮影するべきでしたね・・・
でもこの映画はサスペンス映画ではありません。
ゾンビも登場する、「オカルト映画」だと私は思うのですね。
ナ・ホジン監督が興味深いことを話しています。
日本人の男(國村隼)を起用した理由。
ナ監督が思うにキリストとは、
「歴史上最も世界に混乱を与え、疑念を持たれた人物の一人」
この言葉は響きますね。
アラーの神も、ヒトラーも、同類に入れてもいいかな!
その混乱を与える男が日本人の國村隼と言うわけです。
重要な役で祈祷師イルグァン(ファン・ジョンミン)が出て来ます。
彼の祈祷師の儀式は生贄の山羊や鶏の首を切り落としてする、アフリカのブードゥー教の生贄の儀式・・・を思わせます。
薪を燃やす描写は日本の祭り・・をイメージしています。
だから多国籍つまり「ごった煮」なんです。

この映画・・・ドロドロの情念と難解・複雑な緊張と努力を強いられる映画。
韓国人をちょとばかり尊敬しました。
この映画を675万人が観たとか。
「哭声/コクソン」は、私的には、娯楽性が薄い(多分、韓国の方には娯楽なのでしょうが、)
・・・疲れるし長いし、特に楽しくもなかったです。

琥珀糖