「【”エクソシスト、韓国ウルトラカスタマイズバージョン” 神は、善とは限らない・・。観る側に様々な解釈を与える奥深過ぎる作品である。】」哭声 コクソン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”エクソシスト、韓国ウルトラカスタマイズバージョン” 神は、善とは限らない・・。観る側に様々な解釈を与える奥深過ぎる作品である。】
ー 冒頭、謎の日本人(國村隼人)は、穏やかな顔で、釣り糸を垂れている。
そして、テロップが流れる。
”ルカによる福音書 24章 37-39節”
何故、狼狽えているのか、どうして心に疑いを起こすのか。私の手や足を見なさい・・。ー
◆感想<Caution 内容にやや触れています。>
・難解な映画である。
初見時の際には、何が何だか分からなかったが(キリスト教にあまり詳しくなかった・・)國村隼人さんの怪演を始めとした、強烈なパワーに圧倒され劇場を後にした。
そして、一枚のフライヤーだけ持ち帰った・・。
・ずっと、再鑑賞したいと思っていたが、漸く別媒体にて鑑賞。
その前に、國村隼人さんの当時のインタビュー
”死ぬかと思った・・”
や、著名な映画評論家の今作に対するレビューも拝読した上で、再鑑賞。
・平穏な韓国の山村の村、谷城(コクソン)に謎の日本人(國村隼人)が住み着いてから、村では凄惨な事件が相次いで起こる。
・警官ジョング(クァク・ドウォン)は、いきなりノンビリした生活から、凄惨な事件に巻き込まれていく。そして、彼の気の良い娘ヒジョンも、悪魔に取付かれ、変貌していく。
ー 序盤からハイスピードで、凄惨なシーンの連続に魅入られる。が、訳が分からない・・。ー
・謎の日本人が悪魔だと決めつけ、ジョングたちは彼を祈祷などで、追い詰めていく。
ー 描き方としては、鹿の生肉に齧り付いているシーンなどから、観る側も悪魔だと思う。が、彼が追いつめられた時に見せる、”掌の聖痕”。
そして、口にした言葉”触って良く見なさい。亡霊には肉も骨もないが、私にはそれがある。”ー
・ジョングが雇った祈祷師と、謎の日本人との祈祷合戦。そして、謎の白衣の若い女。ジョングが雇った祈祷師が、若い女と対峙した時に白い液を口から吐きながら、逃げるシーン。
そして、言った言葉。”間違っていた・・。”
<観る側に、様々な解釈をさせる、難解な映画である。
旧訳、新訳聖書の知識があれば多少は、理解が出来るのかもしれないが・・。
2度観て、一つだけ分かった事は
”神は、必ずしも善なる存在ではないのかもしれない・・”という事である。>
<2017年8月26日 京都シネマにて鑑賞>
<2021年8月2日 別媒体にて再鑑賞>