映画レビュー
2085年、恋愛のない未来。集められた11人の若者達にに恋愛は出来...
2085年、恋愛のない未来。集められた11人の若者達にに恋愛は出来るのか。レトロフューチャーというのか昔のラジオやテレビ、旧型コンピュータをイメージしたような世界観。
近未来のディストピアな話が強めな感じ。
2032年国民健康保険廃止
2038年国民年金廃止
2058年国土経済二分化制度→富裕層と貧困層の居住区分けをしていて、貧困のP地区に入っただけで銀行口座凍結その他の制限を受ける。合宿中には絶対にそこに入らないようにと教官から指導されるが、当然のごとく男女一組がそこへ行く。
貧乏人は国から無償配布される避妊薬で子供を作らない。富裕層も考え方の変化、未来ガジェット進化による個人の充足、エリートは国に貢献するのが忙しいなどで恋愛しない、という感じで深刻な少子化。
頭にチップ埋め込む恋愛パラメーター計画が失敗したので、この恋愛強化合宿計画がはじまったのだが、訓練内容がアナログで未来感ゼロ。
しかも男女の関係、恋愛感情どうこういうより人間として変。「毛生えてますね」「動かないんですね」「人間ぽいですね」って言うんだけど。
恋愛の概念がない=全ての感情がないわけではないし、ちゃんと好き嫌いはあるんだからおかし過ぎる。
女子は化粧したことなくて口紅塗れなくてオバQみたいに口の周り塗りたくっちゃう。
これも変だ。生まれたてじゃないんだし内容おかしい。他にもなんでこんなにモノを知らないのか?というのが続く。
リュウト、ナギ、シュウヤ、エレナ4人以外は最後まで観てもどこいったのかわからないまま終わる。リュウトの父とブラコン妹の話がちょっと入るくらい。主人公リュウトは繰上げでエリート入りし、エリートの中にも恋愛する人間が現れたということで計画はいちおう成功みたいなことになるのか。
避妊薬配布を受けていないエレナがP地区で妊娠。エリート公務員がエレナの為に保育園をつくるということでお話し自体の回収は出来てる。
貧困層の切り捨てという暗い未来の物語は最後まで残る。
ナギ役とエレナ役の女優2名は上手いが、恋愛指導する側の役者はほぼ全員ダメ。出演者の半分くらい演技がダメ。合宿中のシーンは背景がチカチカしてる上にキャラ多過ぎ。
「それって何か意味あるんスか?」「人間ぽいですね」のセリフが繰り返されるのストレス。
スキと切り抜いた海苔だけの弁当を渡すシーンだけは良かった。ここだけはちゃんと映画してた。