20センチュリー・ウーマンのレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン

劇場公開日 2017年6月3日
73件中、1~20件目を表示 映画レビューを書く

マイク・ミルズ安定のふんわり仕上げ

マイク・ミルズという人は、提示したテーマやモチーフを結局雰囲気にもんわりとくるんでしまう印象がある。監督の若き日に大きな影響を与えた女性たちに捧げたという本作もその印象は変わらない。

ただこの監督、女優を魅力的に映すことには本当に長けている。アネット・ベニングもグレタ・ガーウィグもエル・ファニングも、スクリーンの中に存在している姿を見るだけで飽きない。

しかしなんだこのエル・ファニングの危ういエロさは。エル・ファニングはニョキニョキとタケノコが竹になるように成長しており、比喩なだけでなく身長もデカい。その物理的な属性が、デカくなり過ぎた自分を持て余しす思春期の少女役にみごとにハマっている。

女性たちがよく映りすぎていて、結局は理想化された姿のように思えたりもするのだが、こんなにも女優が輝いている姿を見られるだけで、ミルズ作品が苦手な自分も観てよかった、と結論せざるを得ない。

バッハ。
バッハ。さん / 2017年6月30日 / PCから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  萌える
  • 鑑賞方法:試写会
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あまりピンとは来なかった

70年代後半のアメリカの世相がわからないと入り込みずらい。うわべの知識としてだけではなく、その時代のアメリカの匂いとか空気感とか、そういったものを一部でも体感していないとなかなかしっくりとはいかない。しかも当時の女性の世代間ギャップとなるともうわからない。
とはいえ普遍的な世代間の相克のさまは興味深いし、映像や音楽にも惹き付けるだけのものはある。
トーキング・ヘッズが一番共感できたな、リアルタイムではないけれど。
次観たときは違う印象を受けそうな気もする作品。

肉ネ~ム
肉ネ~ムさん / 2018年6月18日 / Androidアプリから投稿
  • 評価: 2.5
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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イマイチ

何も刺さらなかった。

@Jankichi@
@Jankichi@さん / 2018年6月17日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 2.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:-
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 美しき70年代の思い出・・

なるほど本作に通底する部分が多い。人間関係の機微を見つめるのがお好きなのだな。

1979年、15歳の少年ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズーマン)は、55歳の母親ドロシア(アネット・ベニング)と暮らしている。広い家の空いた部屋をパンク系女性写真家アビー(グレタ・カーウィグ)と便利屋ウィリアム(ビリー・クラダップ)に貸し、家族のような近しい関係を保っている。近所の17歳の美少女ジュリー(エル・ファニング)はこっそり窓からジェイミーの部屋に入り、隣に寝るのが日常。彼女は「自分たちは友人だから性的な関係はご免こうむる」と宣言する。
 母親は思春期になった息子の言動に理解できないことが多くなり、彼らの出入りするクラブやらに入って体験し接近を試みるが、遂にはジュリーやアビーに息子の面倒を見てくれるよう頼む。この二人、タイプが違うから、二人で世話をすればバランスは取れる。
 母親は息子とその出奔した先で非常に良い関係を生むが、結局それは一過性のもので、そうした緊密な関係は二度と持てない。しかし、15歳の少年は母親の心配に反して「母親がいさえすれば良い」と思うのである。

マイク・ミルズは1966年生まれで、本作の少年と2歳年齢が合わないが、本作と同じように1999年に癌で母親を失っていて、自伝的映画ということになるらしく、そこはかとなく前世紀と母親へのノスタルジーに満ちている。

題名は、21世紀を知らない、古風な女性という意味合いだろうが、ヒロインは日本的な古風さとは違い、甘やかすでもなく突き放すでもなく、実に巧みに良い距離感で息子と接しているように思う。それでも子供と付き合うことに難儀を感じるのだから、親子関係とは難しいものでござる。

気の利いた台詞が多く秀逸であり、現在から過去を振り返るのではなく、1979年から未来を語るように登場人物がその後の(しかし実際には既に起きた)人生を語るところも興味深い。特に1999年に死んだ母親が自分が経験をした死を語るのだから面白いと言いたくなる。こういう芸当は、フィクションでしかできない。

題名は、Tレックスの有名な「20センチュリー・ボーイ」の応用。

teppei911
teppei911さん / 2018年6月12日 / PCから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  泣ける 知的 寝られる
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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昭和の女

シングルマザー(アネット・ベニング)に育てられた一人息子が主人公で、監督自身らしい。
取り巻く女性は母、幼なじみ(エル・ファニング)、写真家の下宿人(グレタ・ガーウィグ)の個性の強い三人。
ひと夏の物語ではあるが、第二次世界大戦の戦中派ともいうべき母親を優しい目線で語っている。

いやよセブン
いやよセブンさん / 2018年6月4日 / PCから投稿
  • 評価: 3.0
  • 印象:  笑える 悲しい
  • 鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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「男は無頓着に見せてた方がいい」

エル・ファニング演じるジュリーのアドバイスや言葉が好みでした。

ゆき
ゆきさん / 2018年5月15日 / PCから投稿
  • 評価: -
  • 印象:  笑える 悲しい 幸せ
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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母親の思い出

訊かれない話をかたりますが・・・
「セックスすると友情は終わり」―
今をときめくエル・ファニングが言いますね。その通り。
嫁とは婚約の5年間、セックスは我慢。あの時代がいちばん幸せで、盛り上がって 楽しかった。
一線越えると早晩家族・同居人になっちゃいますから。エル・ファニング扮するジュリーはその事の残念さを知っているんだ。

で、映画、
全てが母親の死後、母親についての少年の断片的な思い出~追想で組み立てられてます。

息子の心に残った母親の姿と、印象的な言葉。

僕もそろそろ母を見送る年頃です。断片的にでも彼女のことメモしておかなきゃ、記憶は消えていってしまうのでしょう。寂しいな。

映画を見ながら思うのは、自分の母親のことばかりでした。

「わが母の記」(井上靖原作、役所広司、樹木希林ほか)も秀作です。

きりん
きりんさん / 2018年4月10日 / Androidアプリから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:-
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エル

パンツルックのエルファニングがすごいことになってる。黄色いシャツ。ソンタグの写真論。

ssspkk
ssspkkさん / 2018年1月28日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 2.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:-
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普通の家族の映画

特に感動するとかない映画だけど普通に楽しめる映画だと思う。
思春期の男女の思いは昔を思い出して共感する部分もあり、年老いた母親が今の自分に共感する部分でもあり、普通だけどいい映画だと思います(^^)

ジョージ
ジョージさん / 2018年1月21日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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アネット・ベニングが好きになる

わるくない。
でも、映画の何かが欠けている。
観客を巻き込むなにかで、それがないと映画を最後までみつづけるのがむずかしい。。70年代の騒がしさと、はでさと、軽薄さを映画にしたかったのかな。。
意味さがしは別にして、映画として冗長で凡庸だと思う。途中から倍速で流した。ぼくだって時間は限られている(笑)
それにこれってほんとうに70年代なのかな。気の抜けたシャンパンみたい。
テーマがちがうかもしれない。でも、こんな感じの映画だと「愛しのグランマ」のほうがずっとすきだし、自分に合っている。だって、戦うもの。

ビリー・クラダップは、「君が生きた証」の映画が圧倒的にだいすき。いまでも絶対だと何度も見直している。一般的には「スポットライト 世紀のスクープ」のほうが評価が高いかも。
エル・ファニングは、この値がでもつまらない。妙に少女と女性の間みたいに、女優よりとんがった乳首が気になった。
アネット・ベニングも、きれいで、魅力的な女優だと思う。こんなタフで深い女性とつきあってみたい(笑) ただ、どれがいい映画っていうのがないみたい。彼女の出演した多くの映画を知っているけど彼女を思い出せない。雰囲気だけは残っているんだけど。

*映画へのスタンス
ほくは映画について書くこと望んでない。
ただ、そのつど・・、そのときどきの映画がすきだった記録を残したい。
単なるふつーの映画ファンです。
こうしたサイトを使って毎年記録を残し続けるのがすきです。自分のためにそうした記録が、数年後自分にとって振り返るデータとなります。映画って、そういうモノだと思っている。

そんぼ
そんぼさん / 2018年1月16日 / PCから投稿
  • 評価: -
  • 印象:  寝られる
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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少し変わったボーイミーツガール

いい男は素敵な女性に育てられる者である。
が持論の私の解釈は間違っていないなと、再認識させられる一本。

時には刺激が強くても、時には我が儘ではがゆくても、時には大切で大切でもどかしくても。

少年が成長する過程でもう一度、母親に出会うお話。

あまり、色々と言いたくなくなる位、素敵で美しい。
男は謎めいた表情で言葉少なに。

akr
akrさん / 2018年1月12日 / Androidアプリから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:-
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おもいでの美しさ

母親の苦悩と試行錯誤にグッときたり応援したくなる。
母ちゃんはじめ、出てくる女性がモダン女子ばかり。
皆ツッパってて生きづらそうで、観ていてモヤモヤするシーンも多かった。

目の前にある、自分が本当の克服すべきものと向き合おうとする強さって、誰もが持ってるわけじゃなく。
ここに出てくるのは、懸命に生きてはいるのだけど、本当の課題や幸せには向き合うことを避けている、もしくは気づけていない、そんな人々。
そんな人々が肩寄せ合って慰めあい、助けあった、そんなひとときの話であり、なんとも切なかった。

映像も音楽もストーリーも、綺麗すぎて、現実感がなかったのだけど、この作品のそれは想い出の美しさにもよく似ている。

sannemusa
sannemusaさん / 2018年1月5日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:映画館
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想像していたのと違っていたが… ネタバレ

※本文にネタバレがあります。 [ ▼クリックして本文を読む ]

てっきり二人のお姉様方に21世紀で生きる手ほどきをされて成長する少年の物語だと思い込んで鑑賞。
二人のお姉さまのぶっ飛びぶりを楽しみにしたところは少しはぐらかされた気がする。
1979年、自分はまだ小学生だった。いま振り返れば確かにいろいろな物事に変化が起きていた時代だったのだと思う。でもそれは結果論に過ぎず、まだインターネットも発達していないテレビ全盛の時代に、東北の片田舎に住んでいた小学生には時代の変化を察知する感性も育つ土壌はなかった。この1年後にはポリスやジョンレノン、レーガン、ウォークマン、ベータマックスビデオを知り、少しずつ世界の容貌が見えてくるわけだが、それでも自分の生活レベルで意識が大きく変わった記憶はない。
二人のお姉さまはこの時期ちょうど多感な年頃にあり、母親は既に自分が時代の遺物になろうとしていることに焦りを感じている。だからお姉様方に息子の教育係を頼めば、きっとこの先も一人で生きていく術を身に付けるだろうと画策する。高齢で産んだ子どもだから、自分にないものを授けることができ、息子が若いうちに自分がこの世を去っても、彼が露頭に迷うことなく生きていくようにするための最善策と考える気持ちは分からなくもない。
ところが、このお姉様方自身が迷える子羊であることは、さすがの母親も捉えきれていなかった。
1979年は、きっと誰にも理解されていない時代だったのではないか。みんなが露頭に迷っていたのではないか。この30年と少しの間が、長い長い変化の時代で、2017年になって、まもなく2018年を迎えるいま、ようやくそれを客観視しつつ乗り越えようとする世代が成長してきていることを感じる。
あと一月足らずで50歳になる自分は、それを頼もしくも、羨ましくも感じながら、置いていかれまいと焦ってもいる。自分の息子もいよいよ来春から社会に出る。しかも自分と同じ道を歩む選択をした。何か気の利いたことの一つも言ってやりたいが、言いたいことすべてが時代遅れの世迷い言のようにも感じる。だから言葉を失ってしまう。
アネット・ベニング演じる母親もこんな感じだったろうか。
だからこそ、エンディング近くで息子から掛けられる言葉は、自分のような世代には本当に励みになる。
「母さんがいれば、僕は大丈夫だよ。」
それが良いことかどうかは別として、20世紀末の亡霊がいまようやく振り払われようとしている。そんなことを感じる作品である。

masaking
masakingさん / 2017年12月30日 / PCから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  泣ける 笑える 幸せ
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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可もなし不可もなし

エル・ファニングが出ているなら、観ないわけにはいきません!

stoneage
stoneageさん / 2017年12月5日 / スマートフォンから投稿
  • 評価: 3.0
  • 印象:  -
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母を想う

いやもうね3人の女優に魅せられまくりですよ。もちろん男性陣も良かったけどね!!

マイクミルズの終始あたたか〜い感じも良くてですね。音楽も最高でした!

台詞の1つ1つも素晴らし過ぎてですね、メモしたくて仕方ないんですけど。

エルファニングの「2回に1回は後悔する」とか
アネットベニングの「愛そうとしてたのかもしれない。誰かを愛せると知りたかった」てきな台詞とかね。もう名言ですよ。特にオーガズムの話はだいぶ興味深かったですね。どの年代が見ても絶対面白いし学べます。

グレだがあんなにハンサムだったとは!!ずっとかっこよかったですね。アネットベニングももう母親像が理想過ぎて暖かくて良いですよね。
感動的に仕上げてないぶん、自分の母親とも重ねやすくなってると思います。
観ていて色々考えちゃう映画って価値があると思うんですけど、そんな映画でしたね。

JYARI
JYARIさん / 2017年11月24日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  -
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とてもよかった ネタバレ

※本文にネタバレがあります。 [ ▼クリックして本文を読む ]

 70年代の空気感が本当に再現されているような気がした。主人公は何もしていないのに素敵な女性にかこまれていて羨ましい。パンクのお姉さんにナンパのやり方を教わったりしてみたい。

 お母さんの彼氏の、諦めたような流されるままに生きているような佇まいがよかった。

 もっとパンクをいろいろ掛けて欲しかった。もうちょっとストーリーに引きがあった方がよかったような気もするのだが、このままのだるい感じがいいのかもしれない。

古泉智浩
古泉智浩さん / 2017年10月24日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  楽しい
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一番理解したい相手なのにお互いすれ違う。 それはお互いに一番理解し...

一番理解したい相手なのにお互いすれ違う。

それはお互いに一番理解したいからだからこそ。

いろんな人を介して、会話したり、行動したりして伝え合う。

でも、最後までその相手を表現することはできない、一番理解したかったからこそ。

tsucchi1989
tsucchi1989さん / 2017年10月21日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  -
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レインボー

フェミニストだからとか、シングルマザーだからとかで線を引かない懐の深い作品というか、人間の持つボーダーの広さが魅力的なんですよね。誰とでもセックスしたり、でも誰とでもできなかったり。男らしく?強引になれなかったり、でも受け止める力はあったり。「愛する」という無敵な言葉に、打ちのめされたり。人間そんなに、白黒はっきりできないんだよな。本当は沢山の色があるレインボーなんだと思います。

いつもいじいじしていて繊細な主人公を描くマイク・ミルズ監督。感受性が豊かで控えめで優しすぎるんだろうな。トランプ的なマッチョなアメリカに、ポツリと灯されたオイルランプの様な存在だけど、私はこの良心のランプが好きです。

時には、自分自身を子猫にして、毛布で包まなきゃ。時には、飛行機に乗って、自由に羽ばたかなきゃ。

ミカ
ミカさん / 2017年10月14日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  幸せ
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自分があの少年ならいたたまれないが…

監督のマイク・ミルズの自伝的な作品らしい。
タイトル」はT・レックスの『20センチュリー・ボーイ』をもじっているのだろう。
前作の『人生はビギナーズ』も実際に75歳になった父親がゲイであることを告白したことを元にして制作されている。
詳しくは覚えていないが悪くなかったと思う。
2010年のあの頃はゲイを扱った映画はそれほど多くなかったし、作品自体も練られていて説得力があったような気がする。
本作もアネット・ベニング演じるドロシアはミルズの母親を、グレタ・ガーウィグ演じるアビーもエル・ファニング演じるジュリーもミルズの2人の姉を投影しているらしい。ミルズは個人的なお話を映画化する監督のようだ。

筆者が高校1・2年生の時、ベニング出演の『グリフターズ/詐欺師たち』『真実の瞬間(とき)』『心の旅』『バグジー』と立て続けに観た。
その後『バグジー』で共演したウォーレン・ベイティ(昔はウォーレン・ビューティと書いてあった)と結婚したことまで覚えているくらい懐かしいハリウッド女優である。

ガーウィグ出演作品は残念ながら『フランシス・ハ』を見逃してしまって『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』を観ているぐらいだが、ファニングは『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』『夜に生きる』において印象深い演技をしている。
中でも今年観たニコラス・ウィンディング・レフン監督作品の『ネオン・デーモン』では出色の演技だったと思う。
(お姉ちゃんのダコタは最近何しているんだろう?)
ウィリアム役には最近『エイリアン コヴェナント』での情けない船長役を演じたビリー・クラダップを配するなど、ジェイミー役のルーカス・ジェイド・ズマンも含めて主要キャスト5人に芸達者を揃えているのでそれだけで観る価値のある映画になっている。
本作の時代背景となる1979年当時筆者はすでに生まれているものの物心がついていないので正直よくわからない。
しかし映画を観ていて当時のアメリカではパンクが流行っていたり、ヒッピーとも違い、ごりごりのフェミニスト的な考え方とも違うこういう時代の雰囲気であったのかと勉強になった。
全然関係ないかもしれないが本作を観ていてナム・ジュン・パイクという現代アート作家のビデオ・アートを連想した。
またアビーが髪の毛を染めているのはデヴィッド・ボウイ主演の『地球に落ちてきた男』からの影響であったり、話の中に唐突に『カッコーの巣の上で』が出て来たり、ミルズに当時影響を与えた映画を知れるようで興味深い。
引用される音楽にしろ映画や本にしろジム・ジャームッシュの監督作品でも彼自身が影響を受けてきたものの遍歴が伺えるが彼のからはアカデミックに近い印象を受けるのに対して、元々はグラフィックデザイナーだからなのかミルズのものからは全体的に感覚的な印象を受ける。

筆者の知人にもかつていたが、女性に囲まれて育った男性は女性の心の機微をある程度理解できているような気がする。
実際に奥深くまで理解できているかは別にしても理解しているふりをするのがうまいとでも言おうか、そういうものを感じる。
筆者は女兄弟もおらず、中学高校と男子校で過ごしてしまったのでさっぱりその辺の機微に疎いが、本作の主要登場人物である女性3人の会話からは時折背筋をゾワっとさせるある種のいたたまれなさを感じた。
女性が監督した映画の中でしばしば感じる男の駄目さ加減をえぐるような感覚にちょっと近い。
もちろん男の監督だから当の女性からしたらまだまだわかっていないと言われるのかもしれないが、この違和感にリアルさを感じたというところだろうか。
ただしあの3人の中で過ごすのは願い下げにしたいし、ましてや深い性の話など絶対にしたくない。

本作の最後で5人のその後がそれぞれ描かれていくのだが、実際にモデルとなる人物がいるためか彼女らがその人生を歩んでいくのに納得できた。
インタビューを読む限り筆者は監督のミルズとは思想信条なども全くかけはなれていると思われるが、本作のように素晴らしい作品であれば全く異なった価値観であっても腑に落ちる。
それも映画を観る醍醐味の1つである。

曽羅密
曽羅密さん / 2017年10月9日 / PCから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:映画館
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好み分かれそう

正直私はあまり面白くなかった。
しかし友達はめちゃめちゃ好き!面白かった!と言っているので
好みが分かれそうだなとは思う

蓮
さん / 2017年9月22日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 3.0
  • 印象:  -
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