わたしは、ダニエル・ブレイクのレビュー・感想・評価

わたしは、ダニエル・ブレイク

劇場公開日 2017年3月18日
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原題が突きつけられる瞬間、息が止まりそうになる ネタバレ

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本作は人間の尊厳とは何かを、時に静かに、時に力強く問いかける。ロンドンから遠く離れたニューカッスルで、病を患い、失業手当の煩雑な手続きに悩まされる主人公ダニエル。彼は人道を外れることもなく、何十年と真面目に働き続け、税金だってきちんと払い続けてきた男だ。天に顔向けできないことなど何もないと、自信を持って生きている。しかし国が定めた制度や行政のあり方は、そういったまっとうな人間を否定するような理由をあれこれ並べ立て、人を選別し、弾き飛ばすことを平気でやってのける。その様子をケン・ローチは落ち着いたトーンで描き続けるが、しかし根底には怒りが沸々とみなぎっているのがわかる。かつて人はもっと繋がり合い、助け合い、慈愛を持って接し合う生き物ではなかったのか。「I, Daniel Blake」という原題が現れる瞬間、息が止まりそうになった。人間の尊厳をこれほど力強く突きつける場面が他にあるだろうか。

ぐうたら
ぐうたらさん / 2017年10月31日 / PCから投稿
  • 評価: 4.5
  • 印象:  泣ける 悲しい
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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今そこにあるあるある

社会派で知られる巨匠が引退を撤回して撮った渾身作。そういう説明も間違ってはいないが、それではちとハードルが上がり過ぎる。

むしろ本作は日本人にとっても非常に身近でわかりやすい。役所のたらい回し、なんでもかんでもオンライン化され、問合せの電話をすれば延々と保留中の音楽ばかり聞かされる。知りたい情報はみんなネット上にあるらしくて、アクセスできない情弱は見捨てられ排除されていく。

この映画のダニエル・ブレイクほどネットが苦手じゃない筆者でも、世のシステムが出口の見えない迷宮と化していることはひしひしと感じている。福祉の削減と役所や企業の優しさのない応対はまったくもって他人事じゃない。

社会から見捨てられた貧困層の映画、ではない。われわれの誰もがじわじわと絞め殺されるように滅びへと向かっている。そんな社会システムの映画であり、なおかつ説教や解説でなく、市井の人間の魂や生き様についての映画であることが素晴らしい。

バッハ。
バッハ。さん / 2017年3月29日 / Androidアプリから投稿
  • 評価: 4.5
  • 印象:  悲しい 怖い 知的
  • 鑑賞方法:映画館
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弱者に冷淡な母国に対する、静かな強い怒り

ケン・ローチ監督が引退宣言を撤回してこの映画を作ったのは、英国の福祉制度があまりに官僚的で冷淡で、救うべき弱者を逆に苦しめていることに怒り、声を上げずにはいられなかったからだ。

手当を受けるための申請手続きが煩雑で、理不尽で、非人道的。まるで無間地獄のように、際限なく弱者を消耗させ、追い込んでいく。同情するのは無駄と言わんばかりの役人たちの冷たい態度が、弱者をさらに傷つける。

重く苦しい社会派ドラマだが、主人公のダニエル・ブレイクと、2人の幼児を抱えるシングルマザー・ケイティの交流が救い。困ったときの助け合い、支え合いは人が決して失ってはならないものだ。

出来事を淡々と描く語り口。BGMもほとんどないが、ここぞというところで静かに響く。これがまた効果的だった。

AuVis
AuVisさん / 2017年3月19日 / PCから投稿
  • 評価: 4.5
  • 印象:  泣ける 悲しい
  • 鑑賞方法:試写会
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役所や介護・福祉関係者に特に観て欲しい

国民から税金を取ることには熱心だが、援助に関してはなるべく出したがらないのはイギリスも日本も同じなんだと思った。主人公の隣人への愛・優しさ、母親の子供を守りたい気持ち。人生は上手く行くときばかりではない。失敗も病気も事故だって有るだろう。他人に頼らなければならなくなる時もある。歳をとって弱った時、最後に残された方は国に頼らなければ野垂死にだ。そうならないためにみんなずっと納税、貯金をしている。役所の心無い事務的な対応に身も心も折れそうになる。この映画は多くの人に観てもらいたい。何度見ても泣けます。決して他人事ではない。

見聞
見聞さん / 2019年7月16日 / PCから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  知的 難しい
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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文字バンクシー

イギリスは福祉もそれなりに充実してると聞いているが、医療費無料というのが、人頭税だとか面白いイギリスならではの法律で決められている税金によって賄われているワケで、ただ、医療費30%取る日本よりは良いと思う。
private school以外の公立高校まで学費は無料だし、税金取る割に市民に還元されない日本よりはいくぶんマシ。
Europe全体で見ると、ドイツの福祉は充実している、移民するならドイツだろうと思う。Danielみたいなことにならないと思う。ちなみに、自分が移民するならドイツか、つったら、それはまた別の話し。
イギリスは便利に住めるしで、移民も多い為、EU離脱しないと、一般市民たちが仕事無くなるという強迫観念があるんだろう。いや、でもイギリスはシェンゲン協定に参加してないから、税関あるし、通貨もEuroじゃ無いから、何も無理して離脱しなくても良かったと思う、大して状況変わらないから、離脱後数年経過した時にならないと、たぶん、市民たちは実感できない。
あんまりイギリス人はアタマ良くないんだな、と思った。
このオジサンがendingで、え?という展開にはど肝を抜かれた、唐突過ぎ。いきなり。
ただ、single motherが@@しちゃうとか、ああいう仕事するようになるとかは、ちょっとヒネりが足りない。
日本ででもあるし、うちも母子家庭で、@@の濡れ衣着せられたことがあって、母子家庭が全員@@するみたいに思われるとムカつく。
ちなみに、母子家庭が必ず万引きする?とかいう、勝手な空想で、母子家庭じゃ無い家庭の母子家庭に対する犯罪を野放しにされた経験もある、日本ならでは、の慣習で、夫婦そろってる家庭=perfect、うちは子供が外国の大学に留学して、卒業して、英語ペラペラになったが、夫婦そろった家庭の子供たち全員、外国に留学してるワケじゃ無い、全然perfectじゃ無いですよね?
もう少しヒネりがあると良いと思う。
Last少し前のsceneのDanielが役所の@@に@@しちゃうところは、よく理解できる、文字バンクシー。

verde83
verde83さん / 2019年5月29日 / PCから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  悲しい 難しい
  • 鑑賞方法:VOD
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社会正義はどこに?

こういった類の映画を見ると他のはもう見られないという心境に陥る。私の一番好みのタイプの映画だから。

今の英国は幾ら何でも貧しい国とは言えない。でも、こういう国でシステムの中で生きていきにくい、老人、子供を二人抱えているシングルマザー、障害者などに焦点をあて、社会福祉はいったいどう動いているのかと訴えた映画。
ダニエルブレイクはニューキャッスルの大工だった。コンピューターは使ったことがないし識字障害。人間の心を持った心臓病の老人の彼に社会のシステムの中を理解して動くのは困難だが、決まり、規則を押し付ける(?)社会。
そのかれが、シングルマザーのケイティーと子供達を助けている。

私も老人の一人だから彼の気持ちが痛いほどよくわかるし、メイが首相の
英国政府にメスを入れたこの映画はいまの日本社会にもすでにおきている。ローチはカンヌで賞を取った時の挨拶の言葉でも英国の社会福祉のシステムに問題を投げかけている。

ku-chan
ku-chanさん / 2019年5月18日 / PCから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  泣ける 悲しい 難しい
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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ケン・ローチ監督の慧眼は健在であることを確認できた

2016年・第69回カンヌ国際映画祭で、「麦の穂をゆらす風」に続く2度目の最高賞パルムドールを受賞した、イギリスの社会派の巨匠ケン・ローチ監督作品。圧倒的な傑作である。

NOBU
NOBUさん / 2019年5月12日 / PCから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  悲しい 知的 難しい
  • 鑑賞方法:映画館
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何と言えばいいか分からない後味 ネタバレ

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何の予備知識もなく観たら、とんでもない映画だった。

真面目に勤労し、納税し、妻の介護までしてきた1人の男が、心臓病で仕事出来なくなったことを就労不可と認めない、医学知識の浅い人間が安易に出した結論のみによって、社会からはじかれていく。

身体に無理をさせて仕事に就くべきだったのか。
どんな屈辱や理不尽にも耐え、何度も求職者申請を続けるべきだったのか。
初めだけ手を貸してくれるかもしれない友人知人から、信頼を担保にお金を借りれば良かったのか。

いや、そうではないだろと思いたい。
一つ目は死んでしまう。そんなの過去の奴隷と同じではないか。
二つ目、三つ目は、赤の他人の話や創造だと思って外から見るから言えることだと思う。

二つ目三つ目を推奨しているような、映画に批判的なレビューを読んだ。
とても恐ろしい考え方をする人間がいるんだと思った。
昨今増加している、匿名では正しいことだけを追求する理想論自己陶酔にしか、私には思えない。

本人に非がないのに、惨めさに耐え続けるのが市民なのか。
返すあてもないお金を借りて、周りから信頼を失い老いていくのがベストか?
残酷な外野の正義感などいらない。

真綿で首を絞めるような、リアルな不幸を見事に描いている傑作だと思う。

ke_yo
ke_yoさん / 2019年5月5日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 4.5
  • 印象:  泣ける 悲しい 難しい
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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清貧と言う名のレクイエム ネタバレ

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「万引き家族」の原点のような映画、カンヌで常連の是枝監督にも影響を与えたのであろう。舞台は英国だが普遍的な社会問題を真正面から描いている。しかしながら、本当に観て欲しい人たちには観てもらえない映画だと思うと閉塞感と無力感に苛まされる。ケイティの「彼は決して貧しくはなかった、お金では買えないものを多く持っていたから・・」の弔事は一抹の慰め、せめてもの救いを与えてくれた気がする。
落ち込んでいたら、浅はかにもフィリップマーローの「強くなければ生きられない、優しくなければ生きている価値が無い」(If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.)の名セリフが浮かんできた。

odeonza
odeonzaさん / 2019年4月10日 / PCから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  泣ける 悲しい
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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お役所仕事

海外でも役所は日本と同じなんだなーと思いました。
マニュアルに従った仕事しかできず、個別対応ができない。
結局は、窓口の末端の人らに言ってもだめで、制度を根本から解決しないと意味がないんですよね。

病気により働けなくなったダニエルが、苦しい現実を見せられます。それを見ているのは辛い気分になりました。

たけお
たけおさん / 2019年3月19日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  泣ける 悲しい 難しい
  • 鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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レビュー

ケン・ローチ監督作。淡々と見せる構成になっており、より現実がリアルに感じられ、やるせなさがこみ上げる。様々な社会的な暗い部分が見えるが、全く希望がない訳でもない部分も含めて、かなり現実的な映画です。

明るい映画ではないですが、人生や社会を考え直すきっかけになり得る映画だと思います。

みそしる
みそしるさん / 2019年1月18日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:-
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エグいほど現実 ネタバレ

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ちょっと前にまさに主人公のような境遇になったので、他人事ではなく感じ入り込んでしまった。あの公務員の感じまでそっくり。自尊心削られるんだよ。お金のために、何で自分をここまで貶めなきゃならないんだろう。あのときの情けない無力な、踏みつけられた自分を思い出す。

ささずし
ささずしさん / 2019年1月7日 / スマートフォンから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:VOD
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人は自分より弱い者は助ける

のだから
彼も強気ではなく一歩引いてみたら
変わっていたかもと思う。
彼は正しいけれど伝わらないなら
怒るばかりではきっとだめなんだ。
言ってることは正しいよ、
でもだめなんだよ。
不正なことする人がいるから
そういうマニュアルができててだめなんだよ。

なんでもネットでというのは
先日のソフトバンクのダウンを思い出した。
ネットが繋がらないシステムダウンを
ネットでお知らせしてますってやつ。

lala
lalaさん / 2019年1月5日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 2.0
  • 印象:  悲しい
  • 鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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タイトルが全てを語る

簡潔ながらも魂のこもった作品に出会えた。

このタイトルが本作のメッセージの全てを語る。
I, Daniel Blake
nothing more, nothing less

無数のシステムが複雑に絡み合い、何をするにも簡単明快にはいかなくなってしまい、世の中の正義など失われてしまったように思われる現代に暮らす私たちが忘れていること。

自分は管理番号でもなければ顧客でもなく、Daniel Blakeという人間で、それ以上でもそれ以下でもない。これが人間に当然として備わっているはずの尊厳である。一人の人間として、大きな者には媚びず、困っている隣人は助ける。即物主義の社会においてはなぜこれが当然としてなされないのか?

AIを始め情報化社会に対してアイロニカルに接近しようとした作品は多数あるが、ここまで本質をクリティカルに突いた作品もないだろう。この一行のタイトルと100分の映像で全てを語る様は美しくもある。

nagi
nagiさん / 2018年12月23日 / PCから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:-
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他人事では全くない!! ネタバレ

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ダニエルの第一印象は声が高いというものでした。生活描写やお役所対応がリアルで引き込まれます。人々の善意で成り立っているのだから、仕事の話は取り合えず受けて欲しかったです。母子に入れ込み過ぎなんじゃないかと思われるギリギリのバランスだったと思います。日本の政治や企業も「今だけ、自分だけ、お金だけ」の風潮で、2018年12月30日にTPPが発効し、国民の暮らしは更なる地獄に叩き落とされますが、人々に善意があるかは日本ではあまり期待できない気がします。

アンジェロ
アンジェロさん / 2018年12月6日 / PCから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  悲しい 知的 難しい
  • 鑑賞方法:VOD
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わたしは、ダニエル・ブレイク ネタバレ

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「人生は変えられる。隣の誰かを助けるだけで。」
そんなコピーがついている。
なるほど、と思いながらも隣人の優しさと愛情だけでは、どうにもできないことがある。どうすれば良かったのかな?と思わずにはいられない。
とっても優しい映画なんだけど、ケンローチ監督の怒りがスクリーンの裏に見え隠れする。
本当に本当にやりきれない。
でも、これが現実。
タイトルが素晴らしい。

take
takeさん / 2018年10月29日 / PCから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  悲しい
  • 鑑賞方法:-
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やりきれない話 ネタバレ

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世知辛いと言うかなんというか。

日本で起きていることは世界各国で起きているのだろう。

変わりゆく社会に順応できない人間は切り捨てられるのか。

綺麗事だが、そうならない社会を目指さなくてはいけないと考えさせる映画だった。

宮西瀬名
宮西瀬名さん / 2018年10月16日 / PCから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:-
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初ケン・ローチ

噛み合わない会話に徒労感。ダニエルも堪え性がないというか…。
フードバンクのシーンは本当にいたたまれなくなる。
そしてゲスなわたしが「あ、これもしかして」と思った通りになる。
お役所側にもダニエル側にも、なんかこうもっと色々やりようがあると思うのに。
「ゆりかごから墓場まで」はもう過去のものなのね。

なお
なおさん / 2018年10月8日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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個人の尊厳を問う良作

心臓病を患うダニエル・ブレイクは医師から働くのはまだ無理だと言われ、休息とリハビリを勧められる。

そんな彼と支援手当の認定医とのやり取りからこの映画は始まるんだけど、全くかみ合わない会話(お役所の型にはまった受け答え)に思わず笑ってしまう。
改めて客観的に聞くとなんと滑稽な…(笑) でもそこからのダニエルの人生は笑ってはいられない。

ダニエルの隣に住む若者が言う。「役所は何もしてくれない。俺たちを惨めな気持ちにさせてくれるだけだ」と。

ダニエルが偶然出会って助けたシングルマザーのケイティもまた同じように規則違反だからと支援の受付さえしてもらえない。

それでも生きていかなければならないわけで、ダニエルはケイティ親子を、そしてケイティもダニエルを気にかけ、時には距離を置くこともありながらもなんとか暮らしを立てていく姿が描かれる。

作品としての派手さはないけど、静かな中にもしっかりとしたメッセージが込められていてじわ〜っと染みてくる。

タイトルの「わたしは、ダニエル・ブレイク」の意味は深く、個人の尊厳を守り抜いたダニエルは理不尽なことにきちんと怒り、困っている人に寄り添える優しい心の持ち主だった。
そんな彼の人生が報われる世の中でなければならないと思う。

観終わったあと余韻にひたりながら、いろんな場面を思い出している。
特に、ケイティが空腹に耐えきれず缶詰を食べてしまうシーンを思い出すと本当に胸が痛い。

こもえ
こもえさん / 2018年9月20日 / スマートフォンから投稿
  • 評価: 4.5
  • 印象:  知的
  • 鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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胸が締め付けられる作品

真面目で正直な人がホームレスになっていくのを見てきた、と役所の中で唯一ダニエル(=市民)の味方になってくれたアンの言葉は、私たちが生きる世の中にも通づる。

きちんと生きてきたダニエル。
だからこそ歯痒い。医者に止められても国からの手当てがでないなら、いっそのこと仕事しちゃえばいいのに!!
とはいえ、途中で倒れて依頼者に迷惑をかけるのもダニエルの真面目な人柄上できなかったんだろうなぁ。
ああ、歯痒い。

世の中の流れにフレキシブルに対応することができない人がいざって時に頼れる場所は隣人であり、国ではないのね、きっと。
国がやるべきことができてない、と憤慨するがその政治家を選んでるのも市民というこれまた歯痒い世の中…_:(´ཀ`」 ∠):

soleilヾ(´ε`○)
soleilヾ(´ε`○)さん / 2018年7月6日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  泣ける 悲しい
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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