「記念すべき1,000本目の投稿作品!!」光(河瀬直美監督) mark108helloさんの映画レビュー(感想・評価)
記念すべき1,000本目の投稿作品!!
気が付いたらこの作品が映画評投稿1000本目であった。この記念すべき一本がこの作品であってというのは極めて象徴的である。この作品は目の不自由な方たちが映画を観る事のサポートを受ける「音声ガイド」と言う職業?の方たちにスポットを与えた作品。と、書いてしまうと凡庸なテーマなようだが、実はここにスポットを与えた事で河瀬監督は映像を見る行為を超えて感じる、浴びる、味わう事の出来る可能性について言及した極めて重要な視点を持った作品であるという事は忘れてはいけない。映像を作るもの、映像を見る事の出来ないものに伝えようとする者、そもそも映像を見る事に出来ない障害を持った方々、この三者のどの視点に立つかでこの作品の持つ意味は変わってくるのだが、そもそもどの視点に立っても変わらぬ視点、それこそが河瀬監督の意図した超越した「光」がテーマになっている事に我々が気付かされるように誘導されている。この仕掛けこそがテーマなのだ、と実感する。映画の評を書くに当たって映画を観るのではなく、ましてや読み込むのでもなく、まさに浴びる、感じる、触れる、その光の持つ意図を我々に強く認識させる作品であった。まさに映画にとってエポックな作品と言えよう。
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