不能犯のレビュー・感想・評価
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なぐり書きのぐるぐる
漫画で、吹き出しにセリフでなく、なぐり書きのぐるぐるを書く心象表現がある。
名称があるのか、ないのか、解らない。あったとしても浸透はしていないと思う。
易しく丁寧に説明したのに、ぜんぜん解ってもらえない──とか、ものの道理や筋道を逸脱している行動/言動、あるいは玉虫色の考え方──などに対して、この吹き出しは使われる。
表わされている感情は、一種の「あきれ」である。強いあきれだが、怒りをともなわず、無力を感じ、諦観の境地にはいっている。言葉で言い表すと、そんな感じだが、漫画ではもっと含みのある心象が表現されている。言葉で表せないのが漫画の説得力でもある。
転じて、これを言葉であらわせたら──名称を付けることができたら、かなり使いでのある形容になると思う。
この映画のプロモーション用のポスターに「上映開始5分、あなたの心が支配される」とのコピーがあった。
ご覧になれば解ることだが、このキャッチはつりである。
映画を見はじめて5分も経たないうちに、心ではなく頭が「なぐり書きのぐるぐる」に支配される。
まず、その相関が数多のバディものを踏襲した、ベテラン刑事と新米刑事のコンビが出てくる。
「行くよ新人」
「あのぼくモモセです」
新米刑事は生真面目の属性と、名前で呼んでもらえない属性を持っている。が、エリカ刑事、野趣あふれるアウトロータイプだが、じつは熱い兄貴分。新米が死ぬか、死ぬ目に遭うかのフラグを立てたあと、バディものの紋切り度を忘れさせる勢いで、映画は飛躍と短絡で展開してゆく。
まるっきり現実味のない警察、いきなりトップギアに入る人々、あらゆる布石を置き忘れた事件と事故、ぜんぶ後出しジャンケンの真相、小林稔侍まで配した不可解なほどの豪華キャスト・・・。
開始5分から書き始めた頭のなかの「なぐり書きのぐるぐる」は、すでに吹き出しをはみ出し、ページをはみだし、机から虚空へ連なっている。
しかし、つり映画に律儀なツッコみを入れるのも芸がない。そもそも、人気漫画を実写化させた、興行のほかにはなんの野心もない、いわば罪のない映画である。愚直な批評をすればするほど、レビュワーの非リア充度を露呈させる種類の映画である。「怖かったー」の一言が最も妥当な批評であろうと思う。
ちなみに白石監督のノロイ(2005)は、日本の因習と辺境/マイノリティが持っているいびつさをドキュメンタリータッチで可視化させた傑作だと思う。
つくりものがつくりものに見えなかったし、かぐたばの響きは日本人が備えている禁忌をうずかせた。
氾濫する恐怖動画、おわかりいただけただろうか系動画の祖でもある。個人的には、ホラーを超え、日本映画の傑作だと思う。
が、玉石混交中のノロイではなく、鶏群の一鶴のノロイである。中田秀夫監督に似ているのかもしれない。
ところで、不能犯のレビューがしたかったのではなく、ひとつ言いたいことがあって、書いている。
冒頭に戻って、漫画で使われる「なぐり書きのぐるぐる」の名称について。もし「殴り書きのぐるぐる」に名称をつくって、一般に浸透させることができたら、それは現代社会において、とても使用頻度の高い用語になると思う。
映画レビューで「なぐり書きのぐるぐる」と同じ気分を言い表したいときが、とても多いからで、発明したら、大勢から感謝され、流行語大賞に選ばれたり、現代用語の基礎知識にも載るのではないか──と思う。
が、クリエイターからは嫌われるだろう──とも思う。
沢尻エリカに違和感かな
教科書どおりの良いサスペンス映画
単純につまらなかった
デスノートみたいで普通
内容はデスノートみたいで面白い。どうやって不能犯を食い止めるかワクワクして観てたけど、結局逮捕はできず野放しやーん!っていう結末。間宮くん、今野さんは後々絡んでくるなっていう予想は的中だった。
松坂桃李が見たくて。
松坂桃李はヤバイ奴の役が多い気がする。ユリゴコロとか、娼年とか。ユリゴコロがすごく好きだったので松坂桃李見たさに鑑賞。スペシャルドラマのような感じで全体的には面白かった。不能犯の犯行と、爆弾犯の犯行、いったいどんな繋がりが??と思ってたけど、これはまさかだったなー。沢尻エリカと矢田亜希子、真剣佑と間宮翔太郎の顔の系統が似てる気がして、何故そのキャストぶつけてきた??とは思った。あと、そんなホイホイ不能犯に人殺すのお願いする??と思ったけど、まあそこは映画だからいいか笑
そして、忍成修吾もいたから、デスノート感がマシマシでした笑
筋が荒すぎ。ツッコミどころが多すぎる。
部屋の片付けの合間に観れる
ストーリーは面白い。
次は誰がどんな理由で殺しを依頼するのか誰が死ぬのかはハラハラドキドキする。
あとはすべて生ぬるい感じ。
沢尻エリカと矢田亜希子が並んだときは絶対警察官にいなさすぎる二人だと思った。
沢尻エリカが刑事に見えないしなぜ特別なのかも全然分からなかった。
身近に色んな人が死んでるわりに悲壮感もなく焦った感じもなかったのが違和感。
忍足くんと新田くんの顔の区別がつかずになんだもう刑事なのに殺人したのかって思った。現場検証しても仲間が冷静だったから、ああ別人なのか!って気づいた。
映画を観てから原作漫画があることを知ったが刑事とその部下は性別逆にしたのはなぜだろう?そのままでいいじゃん。
原作のある作品を映画化なりドラマ化するときは出来るだけ原作近づけて欲しい。それが原作へのリスペクトではないのかなと思う。
ぴぇ〜
中途半端で良さが伝わりません。
うーん、、、正直な感想は、表現不足過ぎでつまらないです。
後で、原作があることがわかったのですが、
ファンの間でも評価が低い様ですね。
残念だったのは、監督が
映画で伝えたいメッセージと映像から来るものが
アンマッチしてしまっています。
映画から観た私としては
映画のテーマは『人間が抱える闇と希望』とわかります。
ですが、ファンでない方がみると
先ず、なぜ宇相吹(うそぶき):松坂が、人を殺せるのかわかりません。
特殊な能力を持っているのか、同じ人間の中、何か勉強などをして暗示をかけれるのか
解決せず終わります。
そして、刑事の多田:沢尻が、なぜ暗示にかからないのかも不明です。
そのため、ストーリーが進むにつれ、宇相吹は自分の能力に苦しみ、実は殺して欲しいのか、
ゲーム感覚で、自分が死ぬか、相手を殺していくのか。。
希望を信じる多田に自分を殺させ、希望はないことを証明したいのか
わかりません。。。
今回、不能犯というタイトルは、漫画ならマッチしているのかもしれませんが
結局は、不能犯であることは正直重要でなく、残念なのが最後は宇相吹を止めることでなく
希望を描くために創られたストーリーの相手を解決することで、誰かの闇が人助けに
なってしまっています。
悪魔って、実はもともと天使だったんだよ!
のセリフが今回の光と闇を表現しております。
映画という短い尺でなければ、また違ったのかもしれませんが
伏線回収というよりも、全てが中途半端すぎて、映画はお勧めできないのが
辛口コメントして残させていただきます。
とても良かった!!
松坂桃李さん怖かった。
原作未読者には消化不良な結末
前半、テンポの良さと裏腹に、エピーソードのやっつけ感が半端ない。
後半は、対決エピソードに絞られ盛り上がるが、結末がいただけない。
未だに連載が続いているので仕方がないが、単体の映画としては未解決感が強い。
また、主人公の不能犯に、肩入れできる要素が全くなく、アンチヒーローとしては成立していない。
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