トマホーク ガンマンvs食人族
解説
「ヘイトフル・エイト」のカート・ラッセルが主演を務め、食人族に連れ去られた人々を救うべく立ち上がった4人のガンマンの戦いを描いた西部劇アクションスリラー。アメリカの荒野にある田舎町で、複数の住人が忽然と姿を消した。さらに空き家の納屋で、惨殺された男性の遺体が発見される。現場の遺留品や遺体の状態から、犯人は食人族として恐れられている原住民であることが判明。保安官のハントら4人の男たちは拉致された人々を助けるため、足跡をたどって荒野を進んで行くが……。共演に「ウォッチメン」のパトリック・ウィルソン、テレビドラマ「LOST」のマシュー・フォックス、「扉をたたく人」のリチャード・ジェンキンス。「ザ・インシデント」の脚本を手掛けたS・クレイグ・ザラーがメガホンをとった。
2015年製作/132分/アメリカ
原題:Bone Tomahawk
スタッフ・キャスト
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序盤から中盤がタルいという人もいるようだが、自分にとってはとても豊かな時間だった。
さらわれた妻を助けなくてはならないのに、遅々として進まないうんざりするような4人の行軍。誰よりも焦っているのに一番のお荷物になってしまうアーサー(パトリック・ウィルソン)、経験に裏打ちされたブルーダー(マシュー・フォックス)の自信、現実主義で浮つくことのない保安官(カート・ラッセル)、そして場の空気を弛ませる老保安官補(リチャード・ジェンキンス)のお喋り。チームとしてはガタガタだが、目的に対してひとりもブレることがなく、いつしかそれぞれへのリスペクトも芽生えていく。
そして終盤のバイオレンスが唐突に炸裂する衝撃! しかし転調するのではない。あくまでも地味シブを貫いてきたこの作品ならではのストイックさで、恐怖を煽るようなMEやSEも一切使わないからこそ、底冷えするような戦慄がある。無造作にゴロリと投げ出される死。放り出された伏線。戸惑いとともに、強い説得力に感じ入る。傑作。
目を背けたくなるようなシーンがいくつかあり、製作者の歪みをかんじます。
2022年3月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
最近の食人族では【グリーンインフェルノ】が1番かな~と思いましたがそれ超えてきた!
人間真っ二つは【テリファー】以外久々に観ました。
そもそも墓荒らしの当の本人に罰与えれば良かったのに巻き添えに遭って災難でした。
夫人誘拐されないでニックだけだったら助けに行ったかな(・・;)
クライマックス直前まで続く、登場人物たちの淡々とした会話が、実はもの凄くハードボイルドなのだな
粋なセリフや気の利いた会話は皆無。
登場人物たちが泣き言を言わない、温情を安く語らないことが徐々に心地良くなり始め、クライマックス直前のノミのサーカス🎪のくだりではついにニンマリしてしまった。
彼等は西部開拓者、フロンティアスピリッツの体現者、これは時代劇なんだと今更ながら思い当たり、へこたれず闘い抜く彼等への監督のリスペクツの意味に気付いた気分です♪
この監督の新作「ブルータル・ジャスティス」も観たくなった