「主人公は誰?」空海 KU-KAI 美しき王妃の謎 かむべいさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公は誰?
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映画館は「お大師様」を見に来たであろう年配の方ばかり。中には普段見ることのない車椅子や杖にすがった御老体の姿もちらほら。
始まってすぐに、黒猫が人語を話し出し、中国語のタイトル「妖猫傳」がバーン!!!あー…こっち系の映画か…とお大師様の尊い姿を拝みに来たのであろう皆様になんか申し訳なく思えてしまった。母も途中から熟睡体制に入っていた。
映像作りは、よくある中国映画そのもの。豪華絢爛、荒唐無稽。中国映画を見慣れていない人にとっては「なんじゃこりゃあ…」だろうけど、見慣れてる私は「中国映画キター!」って感じ。
世界観としては映画「陰陽師」の世界観が大丈夫だった人ならすんなり受け入れられるのではないかと。
幻術士とか蠱毒とか普通に存在する世界で、立場も身分も違う空海と白楽天が繰り広げる謎解き冒険ストーリー(陰陽師シリーズなら晴明と博雅)。
夢枕獏先生の作品のそういう世界観を日本風に表現したのが「陰陽師」で、中国風に表現したのがこの映画といった感じ。
ただ、視点が多すぎて物語がバラバラ…というか、誰を主役として物語を進めたいのかがわからない感じだったので、もう少し誰かに視点を統一させると(陰陽師ならエピソードは晴明に説明させるとか)もう少しまとまりがあったんじゃないかな〜と。
口コミで、楊貴妃が西洋の血が入ってておかしい云々言ってる人がいたけど、「異国の血が混じった」って言ってたからハーフで正解だったんじゃないのかしら?
最後に、吹替版ではなく字幕版で見たいです!
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