「前編・後編に分けるべきだった」空海 KU-KAI 美しき王妃の謎 Richmondさんの映画レビュー(感想・評価)
前編・後編に分けるべきだった
レビュータイトルの通りで、文庫本4冊の内容を映画一本に収めようとして無理があった印象です。
場面が唐突に飛ぶのを繰り返すので、登場人物の行動原理が分からなかったり、シチュエーションにかなり無理があったりしました。
詰め込み過ぎて、ストーリーを丁寧に描けていない。というか説明不足かつ雑。
エピソードとテンションがツギハギのようでまとまっておらず、訳が分からなくて映画の世界に入り込めない。
それは無いよ・・というシーンが多々。
また、映画版空海の相棒・白楽天は中国の大詩人なので、空海だけをスーパーマンに出来ない。そのため空海の活躍が微妙に・・。
せめてその分、二人で事件解決!という冒険感があれば良かったのですが、それも弱いです。
そして全体的に登場人物は多いが人物描写が薄い。主役級2人くらいはもっと掘り下げてほしかった。
あと、映像技術を誇示するようなファンタジー描写はやたら気合い入っているのに、話の筋・ミステリー解決部分が薄いので、浮いてしまってバランスが悪く、そこも引いちゃうポイント。
もっとストーリーと舞台背景の方を克明に描いて、観客を惹きつけてほしかったです。ハリウッドではないのだから、中国映画ならではの良さを期待したい。
終盤はもっと重く、感動させられるはずだと思います。
題材・舞台背景はとてもロマンがあるのにもったいない!
本気で惜しい、残念です。一緒に見に行った主人には、阿部寛の無駄遣いと言われてしまうし・・。
編集し直して出してくれないかな(^^ ;
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