ビリー・リンの永遠の一日
解説
「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」のアン・リー監督が、思いがけずイラク戦争の英雄になった青年の葛藤を通してアメリカ社会の現在を切り取った社会派ドラマ。2004年、イラク。味方を助けるために銃撃戦の中へ身を投じたビリー・リンは、その姿を偶然ニュースに取りあげられて国の英雄となり、一時帰国中に全米凱旋ツアーへ駆り出される。故郷で歓迎を受け再出兵をためらう気持ちが芽生える一方で、自分が英雄として扱われることに違和感を抱きはじめるビリー。そして戦地へ戻る前日、凱旋ツアー最大の目玉としてアメリカン・フットボールのハーフタイムイベントに招かれたビリーは、大歓声の中で戦地を回想する。本作が映画デビューとなる若手俳優ジョー・アルウィンが主演を務め、「ワイルド・スピード」シリーズのビン・ディーゼル、「トワイライト」シリーズのクリステン・スチュワートら豪華キャストが脇を固める。
2016年製作/113分/アメリカ
原題:Billy Lynn's Long Halftime Walk
スタッフ・キャスト
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2021年11月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波
除隊したいが居場所もなく、皆から英雄として見られる事でそう在らないといけないという葛藤が描かれていた
戦争物はあまり好きじゃないし理解しようにも平和ボケしていて理解しにくい
ただどの映画でも兵は戦場を離れ普通に生きていく事は難しいという風にいわれているあたり、そうなんだろうなと思う
2020年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
イラク戦争での活躍で英雄に祭り上げられた主人公が、PTSDに苦しみながら過ごす1日を描く物語。
日本劇場未公開作品のようです。地味ですが、味わい深い作品です。
英雄として紹介されるアメフトのハーフタイムショー。主人公の記憶としてインサートされる戦場シーン。
慣れないステージ、空虚な賞賛、そして沸き起こる訳の分からない苛立ち。平和で華やかなスタジアムが、戦場以上の緊張感を醸し出させる演出は見事でした。
やや芝居がかったシーンが幾つか観られたのが残念でしたが、名もなき兵士の苦悩をしかっりと描いた秀作だったと思います。
2020年11月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
あまりのクリアさに、驚きと気持ち悪さを覚える。テレビ画面だからこれほどまでに生っぽいのかと思ったけれど、上映時のフレームレート数が同じであれば、どんな大画面であっても同じように見えたはず。
映像作品で60fpsのものをじっくり観賞する機会というのは、以外のほか皆無に近いかもしれない。
ゲームなんかでは結構目にしたりするので、作中の戦闘シーンなんかを見て、リアルなゲームのように見えてしまった。
全体の映像は、フレームレート数が多いテレビドラマのようだったし、要するにいかに見慣れているかという要素が見た目の良し悪しの判断材料に大きく影響するということを強く感じてしまった。まぁ至極当たり前のことではあるけれど─。
映画の中で、表面の画質はどんどん進化してきたけれど、動きに関していえば、24コマからほぼ進化していない。だから、いきなり倍以上に進化したものを見せられると、それは映画ではなくなっているような印象。あまり好ましい感覚ではないと思うけれど、60fpsでの衝撃的な映画作品に出会うまで、映画の中でのフレームレートの進化を受け入れることができなのかもしれない。
内容は、超大国目線の戦争の話だし、なかなか浸ることはできなかったので、なおさら表面的なあらゆる事柄を色々と考えてしまった。そういった意味でなかなか重要な作品だと思ったけれど、日本での劇場公開はされずと・・・もったいない。
2020年9月27日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波
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兵士が帰還するとギャップに悩む、という映画は多い。まさにそれ。英雄視されるが、一方で、やっかみや蔑視・偏見も。本作品では、さらにそれを金もうけに利用しようとする浅ましさ。忠誠を誓い国のために戦った兵士に対して悲しすぎる。帰還してもくつろげず、戦場に戻り命を懸けようとする兵士たちにいたたまれない感情が湧くラストだった。
彼を一番思っていたのは、戦場に送り出すきっかけを作ってしまった姉だった。