昼顔のレビュー・感想・評価
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道徳を教えられたようで…
ドラマのファンで、公開を待ちきれず試写会へ。
結果、ショックで1週間ほど心がザワザワしてました。
トータルで思うことは、「不倫は悪いこと」と改めて教えられたようで、少し残念。
というのも、不倫が悪いことというのは誰しもが知ってることなので、せめて映画だけは、そこをグレーにしてほしかったというか。。
あと、「死んでも良い」と思ってるキャラクター(ノリコ)は生かし、「生きたい」と思ってるキャラクター(北野先生)を殺してしまう演出も、イマドキどうなの?と思ってしまった。
あまりにも呆気なく…少し安易では?
映画はやはり観客に希望を与えるものであってほしい。
サワが妊娠…というところで希望を残したのだと思うが、もう少し分かりやすい希望がほしかったかな。。
きっとこういう展開になるのがリアル、なんだろうとは思うんですけど、
ドキュメンタリーではないので、映画はもう少しファンタジーであってほしい。
ただし、終盤の上戸彩さんがホームから這い上がるシーンは秀逸。
女の強さにグッときました。
上戸彩さんて、こんなに凄い役者さんでしたっけ?
あ、でも金八先生のときも物凄かったですもんね。
北野先生がただただ哀れで、、
1週間ほど立ち直れません。
色々考えさせられるので、トータルで言うと良い映画なのだとは思います。
結婚と不倫、執着と愛のパラドクス
ドラマは見ないままで鑑賞。
主要人物4人、誰の気持ちも分かるだけに、何を恨んで誰を悪者にしたらいいか分からず、気持ちの整理が付かない。
けど、それこそがこの作品の狙いであり、このご時世に「不倫」を描く上で必要な要素なのだと思う。
死をもって、永遠に裕一郎を自分のものにした乃里子。
乃里子の「私の方がずっと裕一郎を愛しているのに、どうして!」という叫びは、もはや愛ではなく、執着の告白だ。
「不倫」というと欲や執着のイメージが強いが、実のところ、紗和よりも乃里子の方がずっと執着が強かったんだろうなぁ。
本当に裕一郎を愛していたのは、紗和だった。なんとも皮肉な関係図…。
あんなに紗和が欲しがっていた「紗和が好き」という言葉が、裕一郎からの口から発せられたのが、乃里子の前とは…あまりにも切ない。
その言葉が、乃里子の背の最後の一押しになってしまったと思うと、胸が締め付けられる。
それとほぼ同時、紗和が貼った左薬指の絆創膏をお守りのように手で押さえて、祈るように目を閉じた裕一郎。
その祈りや想いが蛍に形を変えて、紗和の左薬指にともって、紗和を生かしたのかな…なんてメルヘンな妄想で、モヤモヤした気持ちを払拭してみた。
不倫劇に良い結末はない…よね
身籠る結末は原作もそうらしいので、分かってました。ドラマのラストがのりこが、気弱な事を言ってたので、のりこがてっきり死ぬのかと思ってたので、裕一郎がそうなるのだけは意外だったかな。純愛とはいえ、不倫劇に良い結末は予測してなかったけど、私も紗和とその子供で、思い出の河原の百葉箱のとこに行き指輪を見て感涙するで終わって欲しかったかな。ラストの小さな恋のメロディはいらない
手に入らないもの
最後まで欲しかったものは、好きと言う言葉と結婚指輪。
愛は手に入れられても、この愛には結婚指輪は伴わないものだったのだ…と思わせられました。
紗和が狂気の中に愛を叫ぶ姿は、序盤に暗く寂しく生きていた姿と反して、心に残るものでした。
手にできなかった結婚指輪の代わりに得られたもので、幸せになって欲しい。
衝撃の結末に☆の数は戸惑う。。
映画はエンターテインメント!と考えると申し分ないと思います。
でも、北野先生が指輪を渡す事も、紗和にせがまれていた言葉、
『好き・・』と告げずに、あんな形で死ぬなんて悲しいです。
『離婚届を取りに来て!』と乃里子に言われ、訪ねて行った時の
彼女の顔を見た時、とても嫌な予感がしました。
乃里子が紗和に、『一つお願いがあるの。離婚しても、
裕一郎と呼んでも良い?』と聞いた時、紗和がそれだけは
許したら、
乃里子は、裕一郎を殺めなかったのでしょうか?
ハッピーエンドに終わらない事は解っていました。
でも、せめて・・
紗和が指輪を見つけて、そして、数年後。。
裕一郎に似た子供と遊ぶ、紗和のツーショット映像で終わらせて
欲しかったです。
純愛
叶わないからこそ美しいのだと思い知らされた。
きっと、死ぬんだろうなとは思っていたけれど、結局1度もさわちゃんに「好き」と告げないで逝ってしまった北野せんせ。
不倫の末路を幸せにはしてはいけない。
けれど、子どもを残すことで、幸せにした結末。
素晴らしかったです。
DVD買います笑
タイトルなし(ネタバレ)
ドラマが好きで、公開を待ちきれずに試写会を観てきた。
個人的に今回の昼顔のラストはのりこが北野先生かさわのどちらかをを刺して終わると思っていたので、その自分の想像してた展開にならず、ああやっぱりのりこらしい終わり方だなと思えたのはよかった。
内容的には、
さわと北野先生の再会と2人の関係がのりこに気づかれるのが比較的序盤だったことに少し驚き、中盤からのりこがドラマと比べてあまりにも素直すぎたことに違和感。終盤で指輪を強調していたので、例えば、さわが数年後に自分の子供と共に北野先生との思い出の場所である蛍の河原に行って百葉箱の中にある指輪に気づき涙…的なラストだったらさらに感動できたなぁと思った。
全体的に満足できる内容だった。オーナーと北野先生はかっこよく、さわとのりこさんはとても可愛かった。
2回目のほうがおもしろい
試写会に続き、2回目の鑑賞。2回目のほうがずっと面白かった。
たぶんこの映画、ストーリーの重要度って5位ぐらいな気がする。
台詞、演出、カメラワーク、表情、声色、そのひとつひとつの情報量がすごく多くて濃厚で、感情がとても忙しかった。
紗和の家、北野家、それぞれの冷蔵庫の中身で示される、今の生活の充実感の対比。
オーナーが無言で紗和の隣に座って、無表情で「じゃま?」と尋ねるところから始まる、不安定な空気。あの不穏な冗談混じりの会話で、彼の人懐っこさと得体の知れなさが同時に伝わる演出。
閉ざされた水辺で再会し、足場の悪い場所をヨロヨロとよろめきながら、身体を濡らして逢瀬を重ねる2人の閉塞感と不安定さ。
それと対をなすような、どこまでも拓けた海。逃げ場のない空間で、不倫を罵られる紗和。それは2人を白い目で見る「世間」そのもののよう。
北野が紗和との別れ際に「好き」と言おうとした瞬間、まるで神様がその告白を阻止するように、頭上から鳴り響く昼花火。
そして、ひとりになった紗和はまた、足場の悪い場所を裸足でヨロヨロと歩く。それは自らが選んだ道。
それにしても。
命を捨てる覚悟で北野を自分のものにしようとした乃里子にとって、紗和の妊娠はこれ以上なく残酷な敗北だろう。
紗和の子供が心配なので、金輪際紗和と乃里子は再会せずに一生を終えてほしい。
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