「大人の上戸彩」昼顔 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
大人の上戸彩
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オープニングでの説明ナレーションは必要最小限で、ドラマを知らなくても入っていけただろう。
路線バスを使った、紗和と北野が再開(ニアミス)するシーンはよいアイディアで、もどかしい思いを刺激する。
が、その後の本当の再開シーンは安直過ぎた。
元々、人妻の夫がいぬ間の火遊びが純愛に発展するドラマだったが、その後日譚としては、何を描くべきだったのか?
井上由美子さんも、目的が見いだせなかったのではないだろうか。
「裏切ったことがあるから、信じられない」と言う紗和の叫びをテーマに据えた展開でもよかったのではと思う。
すっかり理解を示したかに見えた妻の乃里子が、嫉妬モンスターになってしまう展開は衝撃的ではあるが、これで完全にストーリーは迷走。テーマが見えなくなってしまった。
紗和は乃里子を怨みはしないと言うが、乃里子は永遠に紗和を怨むと言う。
どういう心理戦なのだろうか。
ラストの線路上での悶絶シーンは、上戸彩の体当たり演技が見ごたえだったけれど、意味はあまり伝わらない。
禁じられた悲恋物語に心を締め付けられたかった観客は肩透かしを喰ったのでは?
永遠の少女上戸彩はこのドラマで女優開眼し、私生活でも結婚・出産を経験して、本作では色香を感じさせているに至った。
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りかさんのコメント
2024年2月25日
ドラマをしっかりと観ていました。本作で北野が亡くなったのが受け入れられず続編を期待しましたが、無いですね。しばらくの間乃里子役伊藤歩さんが、他のドラマに出ていても怖くて怖くてなかなか抜けきれませんでした。公共性を重視する?映画だから不道徳を肯定することはできなかったのかな、と自分を慰めていました🦁