「腑に落ちない。卑怯なエンディング」昼顔 tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
腑に落ちない。卑怯なエンディング
前半は、北野と紗和が再会して、人が人を好きになる気持ちは法律で抑えられないもの!と表現されていて、
尚且つ紗和のパート先のオーナーから不倫された側の気持ちや、世間の目を生々しく表していて、
反省したり、自分もキズついたりと、多方向からの心情が表現されていて良かったのに…。
終わり方がストーリーとして汚い。
死なせてしまうなんて卑怯な作品。
不倫はダメだけど、心中殺人はOKなの?
だったらドラマで終わらせて、映画なんてやらなくて良かった。
もやもやしか残らないし、見てる途中で冷めた。
不倫の結末で幸せになれない事は承知しているので、100歩譲って、
なぜ脊椎損傷してやっと歩く事ができる様になった乃里子が、あのスピードで車ごと転落して生きているのか?
更に退院の日に片側松葉杖で歩く事が出来るのか?意味がわからない。
ドラマの段階で乃里子が異常行動をとる事は分かっていたハズなのに、
車の方向を変え、異常なスピードを出し始めてから 北野が何もしない時間が多く、危ない状況で更に乃里子の気持ちを逆なでする様な回答を連発する。
ここで北野が乃里子の行動を止めるために何かできる事がもっとあったのでは?
離婚後幸せにさせないことで乃里子の勝ち! でも、最後子供ができた報告で紗和の勝ち!のようなエンディングだったけど、
指輪が永遠に見つからないのはどうなのかな?
紗和に子供ができたとかどうでもいいから、せめて指輪を見つけて欲しかった。
あの指輪を見つけた子供が、紗和が身ごもった子供の7.8年後の成長した姿なのかもあやふやだし、意味がわからない。
北野が亡くなった後、紗和が思い出の場所に1度は訪れるシーンがあってもよかったのでは?
演技力ある役者さんばかりなのに、活かしきれていない、勿体無い映画だった。