「運命は自分次第…」昼顔 ちぃさんの映画レビュー(感想・評価)
運命は自分次第…
観たら誰かと言い合いたくなる作品ですね^^;
「贖罪」というサブテーマとの事ですが、ドラマ版よりも今回は奪われる(妻や杉崎さん)側の気持ちが強く伝わってきました。
紗和さん、「私は幸せ諦めてます」な薄幸美人オーラ出して慎ましく暮らしてる割にはオーナー杉崎さんに対して触れなば落ちんポジションに居てみたり。
「会えないならいっそ死んでいてくれた方が良い」と究極自己中な本音ポロリしたり。
北野先生が自分のものになるとわかった途端乃里子さんの「今後も裕一郎って呼ばせて」というたったひとつだけのお願いも拒絶したり…。
こういう所が因果応報、結局物質的にも精神的にも幸せになれない由縁なんだろうなぁと思いました。
自殺思い止まって強く生きていったのは救いですが、認知もない無い子どもをひとりで育てていくのはこれまで以上の苦労がありそうで…
だからこそより紗和さんの強さというか女のたくましさが伝わるのか。
ちなみに途中の美浜駅シーンで紗和さんの後ろにあった「おもいは還る」みたいなキャッチコピーの(わざわざ撮影用に取り付けたような)看板が何故か頭の中にずっと残っていて…
それが気になっていたせいか、北野先生にそっくりな男の子がリング見つけて女の子にはめてあげたシーンは微笑ましい反面、この子が今後どのような人生を送るのか…などと考えて少しそら恐ろしい気もしました。
思ったよりもドロドロしていなかったのですが、その分リアルさがあり、もしやニュースで目にする男女絡みの刃傷沙汰事件の内側ってこんな感じなのかなぁと想像してゾッと。
細かいセリフのひと言やシーン小道具など全てが物語を示唆しているので、観終わった後からよりズーンと響いてくる作品でした。