「それぞれの感情…苦しく切なく、やり切れない…」昼顔 ☆みぃこ☆さんの映画レビュー(感想・評価)
それぞれの感情…苦しく切なく、やり切れない…
ドラマから観てました。
北野先生と紗和が結ばれることはないだろうなと思ってはいたものの、北野先生があんな形で帰らぬ人となることは予想外で、衝撃的すぎました…せめて生きていてほしかった。
あまりのショックと悲しみで、最後子供達が指輪を見つけるシーンでは、皆様のレビューにあるような筋書きにまで考えが及ばなかった程です。
乃里子のマンションに紗和が訪れるシーンで、車椅子に乗った乃里子の変わろうとしている感じは後で何かあると思いつつも、事故を起こすあの瞬間に近づいていく運転のシーンでは、恐怖とハラハラで手が震えました。
北野先生…何故送ってもらったの、何故車に乗ってしまったの…と後から込み上げてくる気持ちを抑えられません。
結局彼は優しすぎたんですよね…。
同じ車に乗っていながら、北野先生は即死、乃里子は重傷とはいえ松葉杖でなんとか歩ける程度…北野先生、その優しさで直前に乃里子の体を庇ったんじゃ?と段々思うようになりました。
事故後の警察のシーンでは、紗和が警察に「触らないで!!」と叫ぶところ、やり場のない色々な気持ちが溢れて特に涙が止まりませんでした。
乃里子は永遠に裕一郎を自分のものに、紗和は北野先生から唯一新しい命を貰い、絶望と希望が入り混じった複雑な気持ちで、見終わった後暫く動けなかったです。
線路のシーンでは、それまでのホタルの話が結び付いて、なんとも言えない感情が込み上げました。悲しく切なく強い描写だと感じています。
それぞれの立場でそれぞれの罰を受け、それぞれの十字架を背負い、切なさとやるせなさで、多くの方が述べているように当分の間引きずりそうです…
キャスト陣の演技力も素晴らしく、特に上戸彩さん、伊藤歩さんの演技には脱帽です。
良い悪いではなく、とても心に残る作品の一つであることは間違いありません。