「ほたるがキーワード」昼顔 ゆきさんの映画レビュー(感想・評価)
ほたるがキーワード
結論から言うと不倫は成就してはならないという安全な終わり方でした。ただ、予測はしてたもののあまりにも切ない終わり方。
北野先生!と何度も名前を呼び続けるさわの姿は涙無くして観られなかった。
ほたるがキーワードで、電車の青信号がほたるの点滅であり、さわは誘われるように線路を歩き出す。
線路に倒れ込んで眠りかけたさわに近づく電車を知らせるように、ほたるがさわの左手の薬指にとまり光る。まるでさわの左手にマリッジリングがはめられたように。
そして北野先生がさわのために準備したマリッジリングはほたるの光を思わせる緑色の石だったし。
最初のほたるのシンポジウムで北野先生が言った言葉、「まさに命がけで光るんですね」
この言葉はまるで二人が命がけで愛を光らせているんだなって思わせる言葉でしたね。
ただ、、、最後で北野先生とよく似た男の子が指輪を発見するのですが、この子が最初にシンポジウムで出てきた男の子と同じ子供。よく似てたしほくろの位置が同じだったし。
あの箱の劣化が激しかったことから、7.8年の時間が経過していたと想像されるし、そうなると指輪を発見した子は北野先生の子供であってほしいし、私はそう思いたいし。
でも、同じ子供だった、、、少し腑に落ちない(;_;)
「たださわが好きなんだ」と亡くなる直前に北野先生が言った言葉。その言葉をのりこは聞いたし忘れられないはず。
「私に謝りながらゆういちろうは死んでいった」とさわに伝えたのりこは、実は最後はさわを思って死んでいったゆういちろうの言葉を一生思い出して苦しめばいいんだ!って願わずにはいられないほど、彼女は狂気に満ちてました。
そもそも純愛ってなに?
不倫は純愛じゃないというけれど、すべてを無くしてまで、あなたたけが欲しいと願う恋。
不倫こそ究極の純愛なんじゃ、と思わせる作品。