「公開日にレイトショーで見ました。 きっとドロドロなんだろうなと期待...」昼顔 EBMさんの映画レビュー(感想・評価)
公開日にレイトショーで見ました。 きっとドロドロなんだろうなと期待...
公開日にレイトショーで見ました。
きっとドロドロなんだろうなと期待して、できるだけ遅い時間の方が気持ちも入りやすいだろうと思ってのレイトショーでした。
ですが、不倫ものにしては爽やか過ぎるくらいの画でした。
不倫ものの魅力って体験できないことをやってくれる、という一種のアトラクションのような点なんだと思います。
だから、感情移入できないといけないし、主人公が罪悪感にさいなまれていないと成立しない。
ドラマ版の昼顔は、真面目にやってきた主婦が罪悪感を感じながらも強烈に惹かれあってしまう、さらにリカコとの対照も効果的で、視聴者には刺激的に魅力的に映ったのだと思います。
今回の映画ではドラマのサワや北野先生そして視聴者の描いた理想が描かれていて、それが理想的すぎて爽やかすぎました。
不倫ものらしい刺激はあんまりなく、途中までほんとに「なんか思ってたのと違う。」と思ってしまいました。
ノリコさんも良い人になり過ぎてるし、え?もっと怖かったじゃん、という感じでした。
バレたのが早過ぎてそういう面でのドキドキが楽しめなかったのは残念でした。
でも、最後ノリコさんはやっぱりノリコさんで裏切らないでいてくれたなと思いました。
1番人間臭くて共感できた。諦めのいい、出来た女になろうとはしてみたけど、悔しくて悲しくて許せない。
あの結末は、ノリコさんの心の限界を描いた、リアルだと思います。
さらに、ノリコさんだけ生き残るっていう笑
病院から出てきたノリコさん、完全におばけですから笑
最後、青信号が赤信号に変わって絶望するとか、ちょっと演出の意図が見え過ぎて素直には受け入れれなかったです。
片方死んじゃうって、かなりベタな終わり方でしたが、そんなに悪くないかなと思いました。