「試写会で良かった…」ブラック・ファイル 野心の代償 taka2000さんの映画レビュー(感想・評価)
試写会で良かった…
試写会で観ました。
こんなに豪華キャストで華々しく飾っているのに、
キャストの魅力をもってしても、何も埋めることが
できないほどクソつまらん映画が存在するのかと
驚愕するほどつまらなかったです……。
パチーノもホプキンスもビョンホンも、
本当に台本を読んで引き受けたの?なんで?
と、映画を見ている最中そればかりが
気になってしまいました……。
監督さんが一緒に仕事をしたくなるような
物凄い人格者とか??
余りにもどうにもならない映画だったので、
もしかして私が何か重要なメッセージを
受け止め損ねてる?と不安になりました。
話も粗々ですが、キャラも粗々、設定も粗々
……こんなに何もかも粗々の映画に、
お金と時間をかけて映画を作れる人がいるのかと、
別の意味で映画業界の奥深さに感動するほどです。
「ドンデン返し」をアピールポイントにしていますが、
そのドンデン返しも「……ふーん」という感じで、
チラシにあった「戦慄のラストがあなたの人生も狂わせる」
とか、別にこんなチープなラストで狂わないですから。
キャッチに「先の読めない衝撃のサスペンス」とあるのですが、
先が読めないのは、展開が巧みだからじゃなく、
単に意味のない伏線が多すぎるからでしょ……。
※※※ここからあらすじに触れるコメント※※※
主人公の行動がいちいち突拍子もないのは
もうここを否定すると話が進まないので
置いておいて、ビョンホンの存在の意味が不明。
ミステリアスとか謎……と言うより「不要」って感じ。
結局は薬害に苦しんだ、ホプキンスに恨みを持つ人
なのかな?と思うものの、ではなぜ執拗に
主人公を攻撃するのか……??
しかも結構関係ない人(主人公の愛人の隣人)に
too muchな暴力を振るうし……意味不明。
口封じで殺すなら、もっとサクッと消すのでは?
あの殺し方は怨恨でなくては成り立たない激しさ。
※※※見逃せない突っ込みポイント※※※
窓枠から逃げ出す時に腹を縦に切った主人公が
接着剤で傷口を塞ぐシーン……アレ要りますか?
腹を切る意味も、それを接着剤で塞ぐ意味も、
全く分からない無駄なシーンにしか思えないのですが。
主人公のタフさを演出したかったのかなぁ??
しかも塞いだ直後に全力疾走って……。そんなに
リアリティなく扱うならますます要らんエピソードでしょ。
ビョンホンが主人公を拉致る直前、
街中でバイクに乗って主人公の前に現れますが、
無駄にバイクを吹かすシーン……要らんでしょ。
そもそも拉致る意味も分からん。
最終的に消すのが目的ならわざわざ拉致って
教会まで運ぶ意味がないし、妻を殺すシーンを
見せて苦しめたいのだとしたら、素朴に「なんで?」って感じ。
こちらも、余程の怨恨がなくては成り立たないシーン。
何でビョンホンはあんなに執拗な負のエネルギーを
撒き散らしてるの??
主人公&妻がビョンホンに拉致られたシーン。
舞台となる教会で、主人公と妻の間になんか地下に
続くような穴?がありましたよね? アレは何?
あそこに入れて蓋をしてしまうのか、首でも切るのか
と思って見守っていましたが、最後まであの穴は利用されず……。
主人公の偽装工作を手伝う協力者のハッカー。
アイツ要ります? ビョンホン同様、要らないよね。
主人公夫妻が子供を流産で失っているエピソード、
要ります?? 何にも生かされてないし。
何かいちいち「意味のない余計なもの」が多くて……。
蛇足に少しずつ栄養取られて、本体がしょぼしょぼに。
※※ここからネタバレに相当するコメント※※※
「味方だと思っていた上司が実は最大の敵だった」
というのは話の骨子として面白くなりそうなタネでは
ありますが、いかんせん料理の仕方が不味すぎる!
試写会だったからギリ許せますが、良かった、
お金払ってなくて。