「疑心暗鬼の果てに。不気味な雰囲気のヒューマン・サスペンス!!」羊の木 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
疑心暗鬼の果てに。不気味な雰囲気のヒューマン・サスペンス!!
【賛否両論チェック】
賛:「他人を信じる」という難しいテーマが、元殺人犯達の生活を通して、どこか不気味に描かれていく様に、思わずハラハラさせられる。サスペンスとしても良質。
否:かなりストーリーが淡々と進むので、惹かれないと眠くなってしまいそう。展開も結構ご都合主義か。
「元殺人犯を普通の新住民として受け入れる」という、非常に難しい仕事を任された市職員。そんな主人公の姿を通して伝わってくるのは、「他人を信じることの難しさ」という普遍的なテーマです。劇中、極道で生きてきた大野が語る、
「人が肌で感じることは・・・大概正しいです。」
という言葉が、どこか不気味に、またどこか切なく響いてくるようです。
ストーリーそのものはかなり淡々としていて眠くなりそうですが、後半で明らかになっていく真実は結構ショッキングで、そこからの怒涛の展開には、観ていてハラハラさせられます。
終わり方はややご都合主義な感も否めませんが、重いテーマを意外な切り口から問いかけてくるサスペンスです。是非チェックしてみて下さい。
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